一つの学年を引率して修学旅行を実施すると、ふつう何人かの障害のある子もいっしょに修学旅行に参加します。
修学旅行の行き先はいろいろですが、東京ディズニーリゾートを行き先にしている学校もあります。
テーマパークでは一般的に、バリアフリーになっていない施設が多くあります。
でも、東京ディズニーリゾートでは、障害のある生徒もランドやシーを楽しむことができるようさまざまな用意をしています。
難聴の生徒には、手話ができるキャストが70名ほどいて対応します。
視覚障害のある生徒には、その程度に応じてアトラクションを紹介するハウスがあります。
車いすに乗った生徒には、乗ったまま利用できるアトラクションを、その状態にあわせて利用できるようにします。
さらに、食物アレルギーへの対応をしてくれるレストランもありますが、施設によっては対応できない場合もあり、食材に制限のある生徒には、お弁当の持ち込みを許可しています。
キャストは施設ごとにキャストトレーニングを行っているので、困ったときはまずキャストに声をかけるのがいいようです。
ただ、ディズニーリゾートにしても、障がいのある人に十分な対応ができているというものではありません。
おしなべて、「障害があるから、できないことはできない。仕方ないね」ではなく、何とかしようとする配慮が必要です。
次の絵を見てください。よく使われるイラストですが、「平等」と「公平」の違いを表す絵です。
障害のある人にもない人にも同じ配慮をするのが「平等」です。これは言い換えれば、「特別扱いはしません。みんなに「平等」に同じ配慮をします」というものです。
一方、どの人もゲームを見ることができるよう障害の程度に合わせて、配慮をかえるのが「公平」です。これは障害のある人を特別扱いしているのではないのです。
そして、法律「障害者差別解消法」(2016年施行)の中で定めている障害のある人への「合理的配慮の提供」とは、「公平」を実現する社会づくりを目指しているのです。
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