ほとんどの人が、共通してもちあわせているのが「言葉」です。
言葉で人を励ましたり、助けたり、なぐさめたりできます。
ところが一方で、言葉が相手を傷つけたり、悲しませたり、怒らせたりもします。
学校の先生が、落ち込んでいる生徒を言葉で慰め、笑顔にかえます。
でも、悲しみに暮れている人に、無神経な言葉を発して、さらに辛さを増したりします。
言葉をどう使うかは、その人にかかっています。
そして、使う人と使われる人との間には、何らかの知り合いであるとかの人間関係があるのが従来の特徴でした。
知らない人に対して、言葉を発する方法や手段が限定されていました。
その関係性をもとに、使う人は、その使い方に気を遣うことができました。
ところが、今の時代は、インターネット上で、知らない者どうしで、言葉がたくさん飛び交い、同じく知らない誰かのことを話題にするようになりました。
その言葉はかたまりとなって、あるいは一つだけでも、鋭いトゲで人に突き刺さります。
言葉を交わす空間が広がったという他方で、人が傷つけられるリスクが爆発的に増えているのです。
そんな時代の到来を先取りするかのように、2004年に浜崎あゆみは、自身の曲「Moments」の中で、次の歌詞を残しました。
「いき場所をなくして さまよっている
むき出しの心が 触れるのをおそれ
鋭い刺 張り巡らせる」
誰もが、他者からの言葉に対して敏感に反応します。
言葉をどう使うか、相手がどう受け取るかには、私もふくめ、センシティブでありたいと思います。
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