中国遼寧省(りようねいしょう)に望児山(ぼうじさん)という山があります。
その昔、母と一人の青年が住んでいましたが、青年は科挙の試験を受け、偉くなることを欲していました。
そんな子どもの夢を応援するのが母親でした。懸命に働き、息子が旅立つお金を貯めて蓄えていました。
息子がいよいよ旅立つ日がやって来ました。
「ぜったい合格してくる。母さん、どうか体を大切に」と船に乗って村を出ました。
それからは、毎日のように、母は海沿いの丘に登って、息子が乗った船が帰ってくるのをいまかいまかと待ち続けました。
でも、いくら月が流れても、いくら年が変わっても息子は帰ってきませんでした。
それでも、母は息子が帰ってくるのを信じて、晴れの日も、雨の日も、嵐の日も丘に登り待っていました。
じつは、息子が乗った船は嵐で沈み、息子はもう死んでいたのです。
やがて、丘の上で、海を望みながら、亡くなっている母親が発見されたそうです。
まわりの人々は、この山を望児山と呼ぶようになったと言います。
自身の体験を通しても思いますが、母の愛はほんとうに無償の愛です。
私の場合、高校に合格するように祈願してくれ、合格発表のときにはグランドで飛び上がって喜んでくれました。
大学を卒業するまでは、「これがいる」といえばお金を出してくれました。
中学生の子たちには、母親を大切にしてほしいですし、いま中学生の親になられている方で自分の親をお持ちの人は母親を大切にされることを、いま介護が必要になった母を抱えて思います。
中学生の子たちには、母親を大切にしてほしいですし、いま中学生の親になられている方で自分の親をお持ちの人は母親を大切にされることを、いま介護が必要になった母を抱えて思います。
十億の人に十億の母あらむも
わが母にまさる母あらむや
このように、ある高僧が詠まれています。
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