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今年の3月(2020年3月)は、学校にとって、きっと歴史に残る出来事として、後世に語り継がれることになるでしょう。
2月27日(木)の夜、全国すべての小学校・中学校・高校・特別支援学校(大阪では「支援学校」)が、3月2日(月)から春季休業まで一斉に休校することになったのでした。
ここで、少し、この学校の一斉休校についてふりかえっておきたいと考えます。
学校の現場では、次のような声が、教職員からあがっていたように思います。
・学年の締めくくりである濃密な3月を、子どもたちと過ごすことができなかった。
・卒業目前の児童生徒と対面して、6年間(3年間)の思い出を共有して財産ともなる思い出をつくることができず、残念だった。
・中学3年生の大阪府立高校一般入試のための出願に、本人たちを行かせることができなかった。また、例年「卒業式は中学校最後の授業」として練習を重ね、卒業のムードを高め、盛り上がっていくが、それができず残念だった。
いろいろな思いが交錯して聞こえてきました。
なかでも、昨年3月に感慨深く退職した私は、今年度末をもって定年退職する教員の思いが気になりました。
子どもとの人間関係が中断されるかたちになり、なにか中途半端な学校との別れになってしまった。長年の教職のピリオドとしては、しっくりといかない、心の整理がつきにくい3月であった。
以上は、学校関係者としての感想です。
ここで、もう少し角度を広げ、今回の休校措置からわかったことをみていきます。
それは、学校というものが社会のなかでいかに大きな存在をもっているかをあらためて人びとに気づかせたということです。
つまり、わが国では、学校が正常に機能することが、社会を維持していくために必要不可欠だということです。
このことを人びと全員があらためて認識し直したのではないでしょうか。
「子どもが学校へ通う」という日常があることが、子どもはもとより、保護者はもちろん多くの人びとに安心をもたらすのであり、社会や経済の安定につながります。
3月の1か月間で、新型コロナウイルス感染が拡大しました。人々の抱えるストレスは高まりました。
そして、その高まりは、おとなだけにとどまらず、子どもたちも同様であり、ストレスを抱えています。
このストレスをやわらげたり、解消するには、学校の再開がいちばんです。
子ども同士、あるいは子どもとおとなの心の交流やささえあいを通じて、人と人のつながりとりもどし、不安を安心に変える。その中心的な役割を担うのが学校なのです。
とはいうものの、緊急事態宣言を受けている大阪府としては、いつ学校を再開するか、休校を延長するのかは、難しい判断です。
いまは、自治体間で足並みをそろえて判断するべき事態です。ゴールデンウィーク明けに学校再開か、休校延長かをめぐり、情報交換・共同歩調が求められことになるでしょう。
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