思春期の男子のなかには、親御さんが話しかけても、内向的な性格で、ほとんど話さない子がいます。
話してくれても、声が小さく、ボソボソとしか話しません。
こんなとき、親は「いつか話してくれるようになる」と思い、信じて待つ親もいます。
でも「いつか話してくれる」と思うのは、「いまのあなたではダメである」という思いとなり、知らず知らずのうちに子どもに伝わってしまうのです。
もちろん、どんな親でも、わが子の100%を受け入れることはできません。誰にでも子どもに対して「こうであってほしい」とか、「ここは直してほしい」と願ったり、求めたりする点はあります。
でも、その程度が問題なのです。その願いや思いが強くなれば、子どもはいつまでも自分のことを認めてもらえないと思ってしまいます。
もし話さないことが短所だとすれば、それは裏返して言うと長所になります。
ですから、「無口なところがいいのよ。無口だけど、じっと考えている。あなたがちゃんとやるところはやるのが魅力だと思うよ。お母さんは。」
お母さんが「話さなくてもいい」と思うことができれば、子どもは自分を受け入れてくれていると思えます。何よりも子どもが自分自身を受け入れることができます。
そのあと、この子が「いまのままでいい」と思うか、「やはりもう少し話すようになろう」と変わるかは、その子自身が決めて実行することです。
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