今年は大切な人を4人もなくした。
先月開催した波露の会は
大切な人を送り出す儀式だったのではないか、とさえ思う。
今日は、私の作品をずっと観てくれていたコレクターさんのお通夜だった。
4年前、
羽黒洞ではない別の画廊のグループ展に初めて声がかかったとき、
初めて春画シリーズの小品を描いた(画像↑)。
私を「亀ちゃん」と呼んでくれるそのコレクターさんは
見るなり「これ買う!!」
「亀ちゃんの新しい展開を応援する」と言ってにっこり笑った。
本当に嬉しかった。
私は良いお客さまに恵まれている。
こんなに良い方たちにかこまれていて
本当に幸せだと思う。
最近思うことがある。
私について、確固たる一人の私はなく
かつて無限に居たであろう私のような人達の思いを、おそらく私は生きている。
この生は、沢山の生の総体のようだと感じている。
1回の人生では成し遂げられなかった私に似た誰かの思いを
おそらく私は引き受けている。
だから絵を描くのは自分の為というエゴではなく
私に思いを託した沢山の人達への愛だと思う。
そして、私も何かをやり残し、きっと誰かに託すのだろう。
それは会うこのない人と繋がるとても素晴らしいタクラミだ。
そんなことを、
私より先に亡くなっていく大切な人達から学ぶ。
例のコレクターさんとは波露の会で会ったのが最後。
少し話して、私が用事で画廊を離れて戻ったら
ふっと居なくなっていた。
風のように颯爽とした人でした。
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