Michiyo Kamei "Shape of life"いのちのかたち  

画家 亀井三千代 記
「身体曼荼羅」春画と解剖図
michiyokamei diary

亀井三千代 HP/Michiyo Kamei official web site 

https://michika-6.wixsite.com/michiyokamei

暗礁に乗り上げる

2015年06月30日 08時27分58秒 | 日記


あ~だめだ。
悪い状態に陥る。

途中まで凄く順調だったのに…
それがくせ者だったのかもしれない。

妙に気持ちよく進みすぎていた。

手順が見えていて
それを大切にしすぎて
つまらなくなってしまった。

そういう絵はありだと思うけど
私は違うタイプだというのに。

隙がなさすぎて
自由にならない。
それと、技術がまだ足りない。

内臓がよじれそう。

とりあえず進めるにしても
乾かさなくてはいけないから
また待つのか…

あ”~~

抑えきれない暴力的な衝動を感じます。

元来、私はとても暴力的な性格だった。

医科歯科で頭のいい人たちにうんと叩かれて
抑えることを覚えました。
頭のいい人たちはイジメ方も叩き方も半端ない。
今ではとても感謝しています。

とはいえ、暴力的な衝動はエネルギーには違いないので
やっぱり何らかの能力と合わせて、役立つことに使うべきだ。

時々思う
能力は他者のために使うものだと
それが仮にささいな能力であったとしても。

人が互いに他者の為に能力を使い出したら

そのネットワークは動的で、どんどん広がるだろう。
流れが淀み、滞るのは
誰かが自己愛に固執しているからではないだろうか?


私が絵に溺れるのは自己愛だろうか?
そうではないと思いたい。


嬉しい知らせ

2015年06月23日 08時25分51秒 | 日記


さとう陽子さんの作品のすぐ側に
プリズムが出ました。

さとうさんの作品は
尖っているけどあたたかい。

怖くなるほどストイックな抽象の作家さんで
つきあって25年ほどにもなるが
初めて会ったときからほどんど変わらない態度で接してくれる。
一定の距離を保ち なれ合いはない。
でも心は通っている実感がある。

さとうさんとは展覧会の会期が重なることが多い。
「お互い頑張りましょう、身体に気をつけて」って うほッ!
頑張ります。






さて
急性白血病の手術を受けた友人* は
どうやら成功しているようだと連絡をくれた。

わなわなしちゃって涙が出そうになったけれど
主人がそばに居たので我慢した。

今日、早速大師にお礼に行き

で、再び大師カレーを食べました。

スタウトポークカレー
やわらかく煮込んだポークが2枚乗って
これ本当に美味しいです!!
ポークの他に、
ラッキョウと淡路島産のオニオンフライがのっていて
それらをぐちゃぐちゃに混ぜながら
「渾然一体」ってこれは仏教用語ではないですね。

私は辛党なので
甘辛のカレーはあまり好きではありませんでしたが
ここのはむしろ美味しいです。

今日のBGMは波の音でした(^_^;

平成29年には創業100年になるそうで
知らなかったけど、やっぱり大師参道は侮れない
古くからのお店が多いです。
くず餅屋さんや、とんとこ飴屋さん…

100円割引券をまたまたくれたので
じゃあまた来ます(笑)


小さな良い知らせは他にもあり
しばらく返信の来なかった海外在住の友人からのメールや
小さなお仕事の話…

だから今日は、とても良い一日だったんだと思う。

小さなことでも、良い知らせが複数あるなんて
それは幸せなことでしょう?





先日はさとう陽子さんと一緒に、木原さんの展覧会に行きました。

27日まで
ロイドワークス・ギャラリー(湯島)にて
http://roidworksgallery.co.jp/

絵画の可能性!!
必見です。


http://blog.goo.ne.jp/michika-6/e/2f552aae0ca6e7207101059a1b47c0d4


2015年06月22日 15時19分32秒 | 日記


花はいつも、いつの間にか咲いている。

ふとベランダに目をやると
今年も綺麗に薄紫の花がついていた。

ようするに水さえ忘れなければ
勝手に咲いてくれる。

でも、この「水を忘れなければ」というのが くせもので

これは人に例えるならなんだろう

それは毎日連絡をとったり、
強迫的にメールのやりとりをするのとは
全く違う。

むしろ逆だと思う。

水やりはタイミング良く土の乾きと天候を見てやる
あるいは花の種類によって。

花とのほどよい距離

水やりは、水をあげないときも
花のことを考える行為なんだなぁ。

その人の存在をただただ忘れない、ということでしょうか?

逆に「私、忘れられてる」と感じる時もあります。
たいていは忘れて欲しくない人に忘れられてるから
癪に障るんですけどね。

それと
作家は必要以上に
忘れられることに恐怖を感じる生き物かもしれません。

先日、浦和で作家友人としっぽり呑んでいて
ガツガツ営業活動するのは性に合わないという彼女に共感し、うっかり
「良いものを作っていれば周りがほっとかないよ」なんて言っちゃったが
言った瞬間に、「良いもの」なんて定義ないんだよなぁと思いつつも
でもやっぱり愚直に作るしかないですよね…

作ってさえいれば
「自分のことしか考えないデリカシーのない人には、忘れてもらってかまいません」
な~んて言える日が、いつか来るかもしれません(いや、やっぱそれは来ないかな・笑)


待ち時間に

2015年06月13日 07時53分59秒 | 日記


今年収穫したクワの実とブルーベリー
ブルーベリーは沢山なった。
やはり、多い年と少ない年がある。

岩絵の具を使うと
膠を乾かす待ち時間がなんて多いんだろう。
小刻みに。

広いアトリエなら待ってる間に
他の絵をさくさく描いたりして…
でも、うちは狭すぎてそれができない。

だから
待ち時間にご飯食べたり、植木に水やりをしたり。

今日はジャムを作った
簡単だ。

気持ちが逸れて、いろんな不安から良からぬことを考えるくらいなら
思いっきり違うことをする方がいい。

良からぬこと…

こんな絵を描いていて、私何やってるんだろう、とか
私は間違っていないか、とか
まぁ要するに魔が差すというか。

でも現実はそんな魔とは関係なく
容赦なく迫りくる展覧会の会期
どうしても実現したい世界や描きたい絵、
技術的なこと、学びたいことまだまだ沢山ある。
死んじゃう前に出会いたいまだ描かれてない私の作品たち。

そして、その作品と他者との出会い

やっぱり制作は旅に似ている。

あまりにも乾きが遅くていらいらするけど
じりじりと、これでも進んでいるんだと思うことにする

結局は、今やるべきことに全力を尽くすしかない
なんて言い聞かせつつ…


できた!甘酸っぱくて美味しい(^_^)


相馬俊樹さんの「アール・エゾテリック」に

2015年06月12日 07時51分15秒 | EXHIBITION


芸術新聞社のサイト

美術評論家 相馬俊樹さんの「アール・エゾテリック」に
紹介されました。

最近の作品のみでなく
旧作も拾って下さって
大変ありがたいです。

エロスからの視点で論じていただいています。
ご興味在る方はご覧いただけたら幸いです。

↓コチラ

http://www.gei-shin.co.jp/comunity/20/14.html


ところで
相馬先生は慶應の全く同じ学部の先輩に当たることを知りました。
この世界にいて
大学の先輩に出会ったのは初めてです。

美大を出ていないので
よくある美大の先輩後輩の関係をどこか羨ましく見ていましたが
私にもいた!!

この巡り合わせを嬉しく思います。


インターステラー 観る

2015年06月05日 14時07分00秒 | 映画



ベンヤミンの「複製技術時代の芸術作品」という論文の中に

映画がいかに人を洗脳しやすいものか、それが絵画の比ではなくて
ゆえにプロパガンダに利用もされてきた云々…

DVDで「ニンフォマニアック1,2」と「インターステラー」* を観た。

「ニンフォマニアック1,2」はこれは決してポルノではなくて
大まじめに「性」と「依存症」に向き合った映画。
(借りるときはちょっと微妙)

監督はラース・フォン・トリアー 
この映画の宣伝があまりにもポルノを強調しすぎではないでしょうか。
日本では、メジャーなヒット映画にはなりえないかもしれませんが
人のダークで滑稽な一面が、時々挟まれる神秘的な映像に裏打ちされながら進行
5時間はあっという間です。
苦悩に満ちた美しい映像詩だと思います。

「インターステラー」は2度観てしまったが
2度目は筋がわかっているため、はじめからほぼ涙目で(笑)

というのは、筋があまりにも奇天烈すぎて
1度目は面食らうストーリー展開についていくのがやっとだった。
宇宙のことを考えるのは好きで
多次元、ワームホール、ブラックホール、時空のゆがみなど
興味があり本も読んだが難解で、
それが力わざで映像化されている。
だから正直無理があるなぁと思いつつも
(ドラえもんの机の引き出し的な)
これは凄い先取りで
将来はあり得ると思えてくる
壮大な地球脱出劇です。

筋的には、地球からの脱出なんだけど
別の見方では「愛ある者の勝利」

「ニンフォマニアック」の方は愛なんか、こっぱみじんにしていますが

結局どちらも愛がテーマなのかもしれません。
愛はどこにでも忍び込んでくるんだなぁ…

*インターステラー http://wwws.warnerbros.co.jp/interstellar/


奴隷

2015年06月02日 21時32分30秒 | 日記

私は絵の奴隷だと思う。

制作が始まるとそのことしか頭になくなる。

四六時中、様子を見て張り付いて
気がかりで
絵の側にしか居られない。

その絵の魅力を探り
私らしいしくじりを悔い
自立を願う。

のめり込みすぎると失敗するのは知っている。

だけど心を静めるのも難しい。

そしてこの繰り返しの向こうに
またもっと別の世界があることも予感できる。

そこにたどり着きたい。