Michiyo Kamei "Shape of life"いのちのかたち  

画家 亀井三千代 記
「身体曼荼羅」春画と解剖図
michiyokamei diary

亀井三千代 HP/Michiyo Kamei official web site 

https://michika-6.wixsite.com/michiyokamei

手作りでお礼参り

2015年12月27日 07時58分15秒 | 日記


暮れ押し迫り、

殺人的に慌ただしい日々に突入
挨拶に回りたいところも沢山。

で、紅茶ぶたを大量に作ることにしました。

これは私にとっては想い出深い料理です。

医科歯科の臨床解剖の忘年会で
毎年Y先生が作ってくれる定番のこの料理を
もう何年も、私は薄くスライスし続ける係だった(笑)
教室にばんばん人が来て賑やかにいただく。
これを食べると「暮れだなぁ」としみじみ思う。

ところでY先生はこれを10個ほど作るんだけど
多忙なのによくやるなぁと思って聞くと
「忙しいから紅茶ぶただ」と言う。

やってみて納得

ちょー簡単でした。

レシピ(4個作ったけど、2個の分量で書きます。)

材料
豚ももかたまり(ネット付)
紅茶 ティーバッグ3個程度

たれ
醤油 1カップ
酢  半カップ
酒  半カップ
蜂蜜 適当

鍋に肉がかぶるくらいの水に紅茶のティーバッグ3個を入れ、沸騰させます。
2,3分して黒っぽくなってたら紅茶を取り出して肉を入れます。

私は、土鍋でやりました。
写真↓

モスラの幼虫か

で、蓋をずらして軽くのせ、時々回転させながら
このままぐつぐつ1時間ほど煮ます。あんまり弱火にはしないです。
灰汁がでたら取り除き、煮汁が減ってきたらお湯を足します。
だから、あらかじめポットにお湯を準備しておくといいですね。

基本放置です。

1時間くらい経つかなぁと思う頃
たれの準備をします、ってこれ混ぜるだけ。

ボールに上の分量の調味料を入れ混ぜます。
甘味はみりんでもいいようですが
私は蜂蜜でやりました。

で煮えた豚を熱いまま取り出し、このたれにジュッと漬けます。
そのまま放置し、粗熱がとれたら
1個づつ たれと共にジップロックに入れ、冷蔵庫へ
一晩寝かせます。

そしてこのまま差し上げます。

ブログに書くなら、写真をもっと撮っておくんだった
モスラしか撮ってない(笑)

で、私はこれを2回作ったんですけど
1度目の紅茶はリプトン、お酒は高級な純米大吟醸(叱られる(◎_◎;))
2度目の紅茶はインドネシアかどこかのスパイシーなお茶、お酒はワンカップ大関でやりました。

2度目の方がおいしかった。
たぶんワイルドに作るほうが向いてる料理なんだと思う。

ほとんど失敗がないし
見た目も面白いし
味もいいので喜ばれます。

手作りのお歳暮と
手作りの額縁…

そう、初めて額を作っています。

実現させたい形があるんです。

もしかして私は暇なのか??
うまくいったらご報告します。


捕獲

2015年12月18日 08時07分14秒 | 映画


何が描かれているのか分からないと思いますが、
この段階がたまらない。

いろんなものが見えてきます。

核となるものが見えたら
消えないうちに捕らえて紙の表面に押し込めます。

走り去るものを全速力で追いかける
そんな感じの作業です。

疾走、という言葉がぴったりだと思うのですが
というか普通に座って描いてるんですけど
そんな時、
ふと気がつくと口が開きっぱなしになっている(笑)

完全口呼吸です。

絵かきが絵を描いてるときって
普通はかっこいいのかなぁ…

床に倒した画面に四つん這いになりながら
筆は口にくわえて、なんてとてもかっこよさそうだけど
私には関係ないですね。





録画してあった
サム・ライミの「スペル」(Drag Me to Hell 2009 米)を見る。
もちろんベタベタのB級ホラーです。
子供の頃「死霊のはらわた」シリーズは大好きだった。
その頃のぶっとんだスピード感が健在で、何だかとても懐かしい。

口から口へ流しこむ
口へ突っ込む
口から出てくる、などなど
見ていて時々おえっとなる
「口」が常に見せ場のポイントだったと思います。

悪霊のおばあさんが
汚い入れ歯を外したり はめたりするシーンが
生々しくてキビシ~(@_@;)


で、その悪霊と、戦う美女の顔と顔が
常にありえないほど近すぎで
(だから口から口へ、となるんだけど)

あまりの接近戦の無茶苦茶さに、時々大声で笑いたくなります。
恐怖と滑稽は紙一重なんですね!

まあ、とにかく口は一番無防備な身体への入口ですよ。

何かが入り込まないよう
気をつけたいと思います…



Drag Me to Hell


良き一日。

2015年12月13日 22時18分57秒 | EXHIBITION


先日の展覧会、「入口展」では
後半のとある日に受賞のパーティーを開いて頂いた。

写真が届きました。
なんだか自分ではないみたい。

この日はギャラリートークの事で頭がいっぱいだった。
で、くす玉とか、全く聞かされておらず
いきなりきたのでびっくりして
妙に冷静になってしまった。
照れくさくもあり、うまく喜びを表現できなかった…
と、思い込んでいたが
写真の自分は意外と大喜びじゃん(@_@;)
「冷静な自分」というのは、単なる思い込みなのかもしれない。


羽黒洞の品子社長をはじめ
人人会の作家仲間、羽黒洞のスタッフさん
そしてたまたまこの場に居合わせたお客さま

皆様、本当にありがとうございました。

写真を見て、何度でも感謝と感動がこみ上げてきます。

その後ギャラリートークへ。
私の作品の内容がややこしいので、頭の中はパンパンでした。

ようするに
生と死とを繰り返すこの世界は
何か(誰か)と何か(誰か)が出会い、関係を持つことによって続いていく、
それは人間に限らず命を持つものすべての法則であると、
そしてその関係の一つには性があり
それによって命は生まれ、しかし必ず死ぬ

そこを省いては世は繋がらないのだ、
生と死の二元論ではなく、性を間にいれて中軸にして

生と死をぐるぐる回していきたいのだ、
などとブッ飛んだ話しを力説。

このすぐ後にお越しくださった、とある学芸員の方にも
もう一度これを力説したところ
仏教経典のヒントを頂き、現在勉強中です。
羞恥心なんかは かなぐり捨てて
何でも話してみるものです。

関係する本を読みながら
幼い頃京都で祖母が毎朝お経をあげていたことを思い出した。
ふーっと心は京都に戻り
もう一度祖母と出会っています。


この日、駆けつけてくれたコウヂくん。

倍音の音色は大好き。
ここにも、何か妙に惹かれる謎のルーツがあるように思えてなりません。

コウヂくんは長崎に住んでいますが
私が展覧会をやるときは大抵コウヂくんにも何かがあり
東京に来ていることが多い。
これも縁としか言いようがありません。

良き一日

この日をピークに下り坂にならぬよう(笑)
気を引き締めてまいります。


「羽化」2006

2015年12月11日 09時18分37秒 | 作品紹介

今更ですが、テンプレートを変更しました。

っていうか、
変更することによって
カバー写真も編集することができるってことを
初めて知りました(笑)!

時々変更したいと思います。

そしてその都度、作品をご紹介しながら
自身の記録にしていきたいと思います。

今回のカバー写真はこれ。

はじめて軸装していただいた作品「羽化」2006 アクリル・和紙



まだ岩絵の具を使い始める以前の作品です。

風景、なのでしょうか
今観るとちょっとタコっぽい。

モチーフ無しで何となく描き始め、何となく仕上げていきます。

好きな制作方法でしたが
コンセプトがどうとか、又どう打ち出すかとか
全く考えていない頃の作品なのでパンチに欠け(弱っ(@_@;))

次第にこの方法で描くことがなくなりました。

今あらためて振り返ると、これはこれでいいような
またこの方法で制作したいと素直に思えます。


絵画によって社会と関わるのは、当然のこととして取り組みますが
もともと、家にこもってひっそり描くのが好きな子供だったし
むしろ、観られるのが嫌だった時期もありました。


絵画は自分自身の、何て言うか秘密の世界だったように思います。
絵画に自分を打ち明けたり、逆に自分の世界をのぞいてみたり
誰に見られなくても「ただ描くのが好き」と言う気持ちは今でも基本だと思っています。


この気持ちを大切に、また続けていきたいです。


 エピソード

そういえば、この作品には不思議な縁があった。
この作品は2006年、栃木県板室温泉にある
大黒屋という旅館に併設されているギャラリーで展示したことがある。
そこでこの作品を気に入り、買ってくださったのはある女性のお客さまで、
で、この方が愛し支えた作家が日本画家の故田中芳氏だったようだ。

私はこのお客さまとは以降1度もお目にかかることはなかった。
消息不明になくなってしまったのだ。
田中さんとはこの方のご縁で度々おめにかかってはいたものの
結局は亡くなってしまった。
そして不思議なことに、この作品は私の手元に戻ってきています。

絵は魔物だという人がいるけれど
人間の縁に劣らず絵も時々とても奇妙な縁を結ぶ。
私の手を離れて自立し勝手に縁を繋いでいく
生き物のようだと感じる時があります。



入口展、その後の一週間…

2015年12月08日 08時39分51秒 | EXHIBITION


入口展@羽黒洞 展示風景

展覧会が終わって一週間、さすがに疲れ出ました。
とはいえ、ぼ~としている間もなく
残務整理というか、さまざまな事がおしよせるわ、やりっ放しのものが溜まるわ
来年1月のグループ展のことであたまが既にいっぱいで
家はしっちゃかめっちゃかで
片付けなくてはいけないのだけど
どこから手をつけていいかわからず茫然自失に
そして週末にはとうとう来年の人人の図録会議が始まってしまった…

置いたはずの場所にそのモノがないだけでパニックになったりして
パニックになってる間に、何探してたんだか忘れたりして(笑)

沢山の方から、展覧会のご案内状をいただいておりましたが
外出できず失礼してしまいました。
また、お世話になったパークホテル東京さんの忘年会も
事切れました。。。

少し休んで充電したら
また出没いたします。



   
亀井三千代 左より「万物へ」「日蝕」「月蝕」 (P10 P20 F10) 墨・和紙 2015


ありがとうございました。

2015年12月01日 10時49分54秒 | 日記


入口展
盛況のうちに終了いたしました。

そもそも異色な3名の組み合わせということもあり
初めから異様な盛り上がりを見せておりました。
途中私の受賞や、倍音奏者のコウヂくんの合流もあり
祭典的な11日間だったと思います。
昨日、搬出時には水木しげる氏の訃報を聞き
一つの幕がおり、そして次なる幕開けを予感しました。

湯島でのローカルな祭典だったかもしれませんが
確かに私たちはこの世界に生きていて
今の空気を共有しています。
この世界に私たちのやり方で、続けて参入していけるよう
努力を重ねてまいります。

また今回、私の受賞にともない、羽黒洞さんや人人展の仲間、私の作品を愛してくださるお客様や
それから座の会のメンバー、古くからお付き合いのある作家さん、友人、カルチャーの生徒さん
様々なお客様からあたたかいお言葉やお祝いをいただきました。
そのすべてを忘れぬようまた歩いてまいります。

これからも続けて応援くださいますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。

展覧会の模様は、後日アップいたします。

お祝いにいただいた、不思議な木
下さったのは人人の若手作家 内藤瑤子さん
「金色の葉脈が…」という彼女の声が何故だか忘れられません。
確かに不思議な葉脈です…育ててみたいと思います。