Michiyo Kamei "Shape of life"いのちのかたち  

画家 亀井三千代 記
「身体曼荼羅」春画と解剖図
michiyokamei diary

亀井三千代 HP/Michiyo Kamei official web site 

https://michika-6.wixsite.com/michiyokamei

偶然

2011年03月30日 08時55分35秒 | 日記



美しい雑草

これは以前紹介した音符の花*

開花が始まった。

私のプランターに来てくれて
ありがとう。

居てくれるあいだ
大切にします。


幼い頃からよく考える。
なぜ私はこの名前で、この国で、この都市に
この時代に生きているのか。

こうでなくてもよかったはずだ。
それは全くの偶然だと。

人との出会いも。

私の偶然の網の目の1本が伸びだして
別の誰かの偶然と繋がる

だけ

そこに意味なんてない。

物語はいくらでも作れるけど、
そうすると急に必然に思えてきて、
気持ちが悪くなる。

それは硬直

嫌悪



* http://blog.goo.ne.jp/michika-6/e/5280c099dec2d3ea70e5c87b335c55f8


3月23日

2011年03月25日 07時47分58秒 | 日記


植物たちの蕾は たくましくふくらむ

まだこんなに寒いのに。

地震が冬まで呼び戻したのではないかと思うほど
寒い日がつづく。

この日は、絵画教室に行く。
こんな不安定な時期にもかかわらず
生徒さん達は、元気に描きにきてくれた。

丁寧に描かれた彼らの絵の残像が
やわらかい色調で
今でもまぶたに残っている。

なにしろ、とても素敵なのだ。
(私はそれに癒されている!!)

何の欲もなく無心に
ただただよく見て丁寧に描く。
それがうまくいったとき、
画面はとても上品で
愛おしいものとなる。

…どこかうらやましい



今、このような時に
私に何が描けるんだろう?

下図の転写を
少し躊躇している


ムスカリを植えました

2011年03月21日 10時14分04秒 | 日記



ムスカリの球根
毎年この時期に植えます。

もう何年目でしょうか。
この小さな紫色とつきあっている。

私にとっての春



土の中に残っていた球根から…出てきちゃった!

となりの黄色いのは今日植えたもの達
2~3日も経つと陽を浴びて緑色に変色するだろう。



全く関係のないプランターにも一輪顔を出していた。

何故だろう?これって球根でしょう?

こういう不思議が起こるから
植物の世界はおもしろい。

球根の植え付けは
どうしても今日したかった。

一つ一つ思いを込めて土に埋めた。

あの日、あの時、私が停電に怯えていたあの瞬間に
沢山の人が海にのまれた。

私に何かできることは?

絵を描いても被災地の人が暖まることはないのに



休館中

2011年03月19日 05時35分48秒 | EXHIBITION



現在参加中の展覧会、選抜奨励展

地震為休館したとの連絡が入る。

42階はさぞかし揺れたことだろう。
エレベーターはとまったのだろうか…

開館の告知は美術館のHPでするそうです。
私の方でもチェックして、
開館の際はまたお知らせいたします。


停電

2011年03月18日 12時06分34秒 | 日記



停電が続く

本を読みながら、
こんな時でもお菓子を食べてしまう。

川崎大師のだるませんべい

これは揚げせん
とまりません。

手が汚れるのが嫌なので
私は昔からお箸で菓子を食べる。
これなら絵を描きながらでも食べられます。

なんて、普通はやらないか…

そういえば時々
筆を持ったまま寝てしまうこともある

どんだけでしょうか…

医科歯科大の恩師には「雑草」と呼ばれていた。
時には雑草以下「苔」
大食細胞「マクロファージ」。

余震にも、突然の停電にも
もう慣れてしまいました。

友人からも明るい声
元気を注入

皆大好きです。
ありがとう!


悪夢

2011年03月16日 07時34分42秒 | 日記



早朝の空

この青い世界に
目に見えない放射性物質が
どれくらい漂っているのだろう。

昨日は、宮城の友人から無事との知らせが入る。
友人の家族も無事。

泣くほどほっとする。

だが、まだ悪夢のさなかにいる人もいる。
一刻も早く、その悪夢が終わることを祈っている。

原発事故も、私には非現実的な現実
あまりにも暴力的だ。

だが、まさに今も現場でその悪夢と格闘している人がいる。
無事を祈るしかないが、せめて祈り続ける。

現在私は、2つの展覧会に出展している。

皆様に告知をしましたが
今は無理をしないでほしい。

14日から始まっている羽黒洞*での小品展は
私も、まだ展示を見ておりません。
これは24日まで開催予定ですので
慌てないでください。

その人自身の安全が何よりも大切ですから。

西の方に住む友人から
「逃げて」と電話をもらった。
有り難く思う。
逃げられるものなら逃げたいです。

でも今は静観します。

粛々と…ひきこもって絵を描こうと思います。
無力ですが、
そのうち必ず動きます。


* 羽黒洞 http://www.hagurodo.jp/


眠らない

2011年03月12日 01時39分48秒 | 日記



おそろしかった

たまたま外にいた。
立っていられず、地面に座り込んだ。

私の目の前に、
私と同じように座り込む人がいた。
その人と目が合い、少しだけ安心する。

混乱した顔。
私も同じような顔をしていただろう。

生まれて初めての大きな揺れ。
ふと、死を思う。
こんなふうに死ぬこともあり得ると。

停電…

道路の信号機も停電したので
横断歩道では
人と車とがぐちゃぐちゃに交錯した。

一人くらい車にひかれても、おかしくないような状況。

私も急いでマンションに戻る。
部屋は凄いことになっていた。
幸い
立てかけてあった絵は倒れてはいなかったが。

その時また揺れた。

今度は一人きり

その異様な閉塞感に
外にいた時よりもパニックになる。

机の下にもぐり、わけもわからず「神様…」とかつぶやいた。
(…どの神様??)

ニュージーランド地震の映像が目に浮かんで
本当にこわかったのだ。

結局、
地震の直後、最も必要な時に
携帯は何の役にも立たないのだと悟る。

通話もできないし、ネットもつながらない。
融通のきかない役立たずだ。

逆に
知らない誰かでも、そばに一人いてくれれば
それで十分救われると知る。

停電は夜11時近くまで続いた。

電気が回復してから
海外の友人にskypeで現状を伝える。

というのは口実で…
ただただ、話がしたかった!

今夜は服を着たままで。
眠らない。


妄想?

2011年03月10日 09時04分22秒 | 日記



これは2月15日の写真。

ほったらかしのグリーンネックレスの土から、
見たことのない細長い植物が無数に生えていることに気づいた。

コケ放題になっていたので、
そのコケに関係する何か?と思いながら撮影した。

それが今ではこうなっている。



細長い植物の先端が三日月型に膨らんできたのだ。

もしかしてこれは、グリーンネックレスの芽???
…だといいのだけど。

ここは多摩川沿いのせいか、
いろいろな種が飛んでくるので何とも言えない。

いつだったか、
秋のよく晴れた日に

ちらちら降る粉雪みたいな感じで
何かの種が一日中、空中を舞っている日があった。

それはとても神秘的な出来事だった。

雪は空から一定のリズムで降ってくるが、
種は下から舞い上がるので
動きがめちゃくちゃで
見ている自分までが酔ってしまうような、
変な感じだった。

その出来事は、その日以来一度もない。

もしかして私の妄想だったのかしら…

三日月の先端は丸く膨らむといいな。
しばらくは目が離せません。


花と音階

2011年03月06日 08時41分01秒 | 日記



春になると毎年咲く

知らない花

どこからか
飛んできた種が根をおろしたのだろう。

雑草と呼ぶには美しすぎる
白い綺麗な花を咲かす。

今年もだいぶ蕾が大きくなった。

こういう形態を見ると必ず思い出す。

空也上人…



京都の六波羅蜜寺にあるあの像。

唱えた南無阿弥陀仏が6体の仏となって口から出る…
子供の頃からたまらなく好きだった。

ところで、
6体の仏様は音符のようにも見える。

何故だろう。

植物の葉の出方、その美しいパターンも
音階のように思えるときがある。

誰か、葉の出方を音符に置き換えて
音楽を作ってくれないかな。

そういえば、月の軌道を音符に置き換えて音にする、
そんなアート作品があった。

もう一つ
アレッサンドロ・バリッコの『シティ』という長編小説のどこかに
植物の葉っぱに関するとても美しい記述があったっけ…
その一節に妙に感動した記憶がある。

ちなみに、この本のモネの『睡蓮』に関する記述も、
とても素敵だ。


City/Alessandro Baricco 2002 白水社

時々、誰かに
私の頭の中のばらばらなもの達を
つなぎ合わせてもらいたいと思うときがある。

連想がとまらなくなる。

誰か何とかして


徹夜でした…

2011年03月03日 09時20分55秒 | 日記



私は、人人会という美術団体の呼びかけ会員になっている。

毎年この時期には、東京都美術館で団体展をするのだが、
今年は美術館改修工事のため休むそうである。

そんなわけで、
今年は「小さな人人展」のみ開催されることになった。

これは同会員による小品展。

湯島の羽黒洞で開催される。

一つの美術団体なのに
似た感じの絵がひとつとしてない。

でも、全体として見ると、
何かある。
我が道を行く個性的作家集団である。

私は新作を3枚。
詳細は後日またお知らせいたします。

ところで、
先日はやはり徹夜になった。

医科歯科依頼の最後のイラスト…
Adobe Illustratorでの作図。

夜中、
アンカーポイントのハンドルがだんだんつかめなくなる。
かすって、マウスだけ無駄にたたきつけてる。
トンネルの出口は見えてるのに、
走っても走ってもたどりつけないような感じ。

ふと、アキレスと亀の話を思い出したりして
これって無限…ですか??

おかげで、翌日はふらふら。
それでも女性の友人達と食べ放題に行き、
元気注入。

明るくて屈託のない女友達は、
私には必要不可欠である。

彼女たちが太陽のように見えました。