先週は
全く疎遠になっていた人達に会う、という1週間だった。
たまたま、そういう出会いの期間だったみたい。
体調は最悪だったが、
熱が出なかったので断る理由にもならず
出会いを優先しました。
でも結果良い一週間でした。
整形外科の先生より依頼を受け
まずは医科歯科大へ。
久しぶりに標本と向き合いスケッチ。
以前の勘が少し戻ってきて
何だか楽しくなってしまう。
やっぱり好きなんじゃん、って自分に言ったりして(笑)
頭のいい人もいろいろだが、
これを聞き取れる自分は凄い、ってほどの
めちゃくちゃ早口な説明を受ける。
合理的にものを考えるって素晴らしい!
私の鈍くなった頭も、少し動かしていただきました。
昼は、G先生の手料理をご馳走になる。
小豆と玄米のご飯と、巨大な がんもどき。
小豆と玄米はやってみようと思います。美味しかった~(^_^)
週のなか日は
漆職人である古い友人の作品を観る機会に恵まれた。
5~6年ぶりの再会
「亀井さんですか?」
と後から声をかけられ振り返ると漆職人。
私よりずっと年下で、20代半ばの頃から知っていたのですが
えらく大人になったなぁ…
何だか照れくさかったが
話すと、やんちゃ坊主 (失礼m(__)m) な感じが全く変わらずほっとした。
以前いただいたペアのぐい呑みを
春妃に中国へ持たせてしまったので
新しいぐい呑みを買うことにした。
「この亀マークを入れて欲しい」
そんな指令を出してみたけど
どうなることやら…
週末には
所沢にある書道家の先生のご自宅を訪ねた。
小川移山先生とは知り合って10年弱。
亡くなった日本画家、田中芳* さんを通じて知り合った。
田中さんは本当に不思議な人だった。
亡くなってなお、私たちと関係し、
時に揺さぶりをかけてくる。
死は、
この世から身体が消えるという意味では
大きな喪失だけれど
身体が消えても精神が、まだ生きている人にちゃんと働きかけてくる。
寿命以上の永さを獲得
人の人生は何て永きにわたるんだろう。
その日はチェコ人のご夫婦がみえていて
チェコ料理をご馳走になった。 →続く
* 田中芳 (1959-2013)
http://www.hikarie8.com/cube/2013/01/post-10.shtml
春妃は、こんな作品を残してくれた。
なんだか不思議な油絵だなぁ。。
春妃と共に来日し、ずっと通訳をしてくれていた友人も
先ほど上海に戻っていった。
通訳も大変だったと思う。
通訳が本職でもない自分が、
もし10日間外国人にぴったり張り付くことを考えたら
ぞっとする。
この人のおかげで私は随分と助けられました。
他人の滞在というのは、お互いに気疲れがあるが
でもいなくなったら少し寂しい
どんだけマゾなんだか…
昨日から のどの痛み、少し寒気があって
恒例の展覧会後体調不良(症候群、と言いたい)
が始まりそうな予感がする。
本当はお礼もかねて
訪ねたい画廊もあるが、今は無理
食事も激辛ものばかり作ってしまう。
しかも、食欲が止まらない
これはストレスのサイン。
そのうちきっと酷くなる
酷くなる前に寝よう。
展覧会をいつも観に来てくれて
直感の効いた鋭いアドバイスをしてくれる友人から
チョコレートをいただいた。
マックスブレナー*
素朴な口当たりで、美味しい
味がはっきりしていて
媚びてないところがいいです。
イスラエルのチョコレート・チェーンのようで
店内で食べるには行列だとか。
デザインもかわいい(^_^)
いつの間にか すっかり春
壊れる前に少し休みます
お休みなさい。
*マックスブレナー http://maxbrenner.co.jp/
「人人展」から「座の会」と
ほぼ3週間にわたる展覧会は無事に終了した。
私、疲れてると思うのだけど
まだそんなにこたえてない。
そのうちガクッとくるのかしら…
展覧会の最中
ぽかぽかと天気の良い日に
友人と3人で東京都現代美術館で開催中の
ガブリエル・オロスコ展* を見に行った。
友人が写真を撮ってくれていた。
(第3室、ベンチレーター/インナー・カット-弧を描く より)
空間の中、まるで無防備に作品を見つめる自分をこの写真で知った。
天井でくるくる回る不思議な作品に気を取られて
ただただ見つめていた。
自分にとって、このぽっかりとした時間は、実はとても望んでいた時間で
「充足」を感じたのだけど
それはこの写真によって
あとから知ったことかもしれない。
*写真を見ることで、2度体験したと思います。
空間の中を実際歩いた体験と
写真によって外から見た体験と。
時間差があるのに、私には一つの記憶になっている。
それは内と外が繋がる体験のよう。
写真はデザイナーの西尾順さん。さすがです!
そして次の部屋にはピンポン台があった。
ガブリエル・オロスコ「ピン=ポンド・テーブル」1998年
このピンポン台は真上から見るとこんな形
要するに4人で遊べるようにできている。
真ん中には池があって
そこに落ちたらアウト。
私、絵描きの友人、知らないカップルの4人で
遊んだ。
楽しかった
こんなふうに笑って遊ぶ時間がほしかったんです。
今は絵描きのくせに、
中学時代テニス部だったというその友人に
「私と同じくらい卓球が下手だ」と言ったら
「合わせてやったんぢゃないか」と怒られた(笑)
私は絵が暗いので
こんなふうに人を楽しくするようなアートに憧れる。
直接的に問題をつきつけない
他者と共に参加して楽しむ時間を作り出す
なんて
私にだってできるんじゃん!
FBでは
別の友人がこんな映画の存在を教えてくれた。
「ザ・トライブ」 http://thetribe.jp/
全編手話でできた映画。
台詞はないけど、彼らの息づかいが声のよう。
*東京都現代美術館 「ガブリエル・オロスコ展-内なる複数のサイクル」 是非!!
http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/gabrielorozco.html
現在、京橋の画廊 四季彩舎* で
グループ「座の会」小品展が開催中です。
写真は亀井作品「ユニコーン」墨・胡粉・膠・和紙
10×10cmの小品はこのような展示になりました。
展示風景
途中、疲れが出まして
在廊できない日がありました。
で、在廊していないときに限って
人がいらっしゃる…
これ、なんでしょうね
気を抜くな、ということでしょうか。
亀井作品「思春」墨・岩絵の具・膠・和紙
今回は一人2点の出展で
私はネコと馬の解剖図をモチーフに小品を描いた。
春、萌えの季節
彼らの顔から「気」が出でて
それが突起になった。
生き物の輪郭、範囲は不定形でウゴメき、
そのものの「気」によってモヤモヤとし
いつか目に見えている以上のスケールとなって
そんなふうに薄く広がって
生きているうちにも
私たちは空(くう)にとけてしまうのかもしない。
そんな妄想
あと2日です。
3時以降、できる限り在廊いたします。
お待ちしております。
*四季彩舎 http://www.shikisaisha.com/
第39回人人展、無事終了いたしました。
今回も沢山の方にご来場いただき、感謝申し上げます。
怒濤の6日間
会期をもっと延ばしたいという意見もありますが
これ以上長かったら、私死にますよ。
本当に無事に終わって良かった~
展示以外にも
中国人作家をステイさせていて
彼女に何かあったらいけないと、気を揉む毎日でありました。。。
外国人を受け入れるのは初体験
とても良い経験になりました。
なりましたが、
「良い経験」というのは、ただ楽しいだけではなく
摩擦を伴うもので、
それが今、大きな疲れとなって押し寄せています(笑)
我が家で料理を作る春妃(チュンフェイ)
屈託がなく、素朴でかわいかったです。
基本、通訳をしてくれる友人が常についていましたが
簡単な中国語を教わり
身振り手振りで何とか意思を伝え合うこともできました。
彼女はかなりディープな仏教徒で
作品も仏教世界を描いています。
「始まりと終息の地」 陈 春妃(chen chunfei) 木板 水彩 22×110cm
この作品は人人展の北海道巡回展に加わることになりました。
彼女が帰国して3日経ちます。
羽田から見送ったその日は、あまりの脱力感に
帰りの京急線で隣の人に頭突きをくりかえす爆睡状態でしたが
今となっては、何となく寂しいです。
また会いたいです。(羽田にて)