今年最後の参加グループ展「装幀画展Vol.6」
会期は12月8日~16日 @パレットギャラリー麻布十番
私は高橋千裕さんの推薦で参加いたします。
装丁画はボルヘス「伝奇集」 J.L.ボルヘス,
日常をおしすすめたらこんな風にかけ離れてよりリアルに近づく…
文学だから複雑な時空表現が可能だし、想像が広がります。
またそうでなければ触れられないリアルがある。
本を読むというのは会ったこともない作家と会話をするようなもので
ボルヘスを読むというのは、私には骨が折れましたが
世界観が変わるほどの内容でした。
と同時にこれを翻訳するというのも凄いこと
日常は疑問だらけで理解できないことが多い。
この日常がどうもおかしいと思う人にはおすすめです。
ボルヘス、読んで下さい
じゃなくて展覧会の告知
青の世界「メランコリア」F5 墨・岩絵の具・膠・和紙 2018 亀井三千代
大好きな青い岩絵の具をたっぷり使いました。
どうぞよろしくお願いいたします。
★関連記事:
https://blog.goo.ne.jp/michika-6/d/20180804
https://blog.goo.ne.jp/michika-6/d/20181023
DMが届きました。
今年最後の展示になります。
詳細は後日お知らせ致します。
どうぞよろしくお願いいたします。
今年は大切な人を4人もなくした。
先月開催した波露の会は
大切な人を送り出す儀式だったのではないか、とさえ思う。
今日は、私の作品をずっと観てくれていたコレクターさんのお通夜だった。
4年前、
羽黒洞ではない別の画廊のグループ展に初めて声がかかったとき、
初めて春画シリーズの小品を描いた(画像↑)。
私を「亀ちゃん」と呼んでくれるそのコレクターさんは
見るなり「これ買う!!」
「亀ちゃんの新しい展開を応援する」と言ってにっこり笑った。
本当に嬉しかった。
私は良いお客さまに恵まれている。
こんなに良い方たちにかこまれていて
本当に幸せだと思う。
最近思うことがある。
私について、確固たる一人の私はなく
かつて無限に居たであろう私のような人達の思いを、おそらく私は生きている。
この生は、沢山の生の総体のようだと感じている。
1回の人生では成し遂げられなかった私に似た誰かの思いを
おそらく私は引き受けている。
だから絵を描くのは自分の為というエゴではなく
私に思いを託した沢山の人達への愛だと思う。
そして、私も何かをやり残し、きっと誰かに託すのだろう。
それは会うこのない人と繋がるとても素晴らしいタクラミだ。
そんなことを、
私より先に亡くなっていく大切な人達から学ぶ。
例のコレクターさんとは波露の会で会ったのが最後。
少し話して、私が用事で画廊を離れて戻ったら
ふっと居なくなっていた。
風のように颯爽とした人でした。
ラース・フォン・トリアー 監督の映画作品は娯楽を超えてアートだと思う。
トリアー作品を初めて見たのはビョークが主演した
「Dancer in the Dark」だった。
この時はまだ監督のことは眼中になく
ただビョークの主演するミュージカルだという
友人に半ばだまされて(笑)映画館にのこのこついていった。
ミュージカルなのに超シリアス、まるで何かの事件に遭遇したかのように
身体が激しく硬直したのを覚えているー悪夢!!
早くその状態から解放されたかった。
死刑シーンまで加速するストーリーとビョークの歌声が圧巻で
泣きっぱなしで鼻かんだりして
終わってあかりがついたとたんに友人から
「亀井、顔にティッシュついてる」
と突っ込まれたりして…
他のトリアー作品を観ても、私の身体は必ず硬直。
やはり悪夢を見ているようで、早く解放されたいと願いながら
でもその映像の、怖いほどの美しさと、深く深く進行していくストーリーにのみこまれてしまう。
生きているということは、素晴らしくて、そしてどうにもならないほど恐ろしいことなのだ。
「Nymphomaniac: Vol. I,Ⅱ」はツタヤで借りたけど、
レンタルすると返却しなくてはならない、というのがもうストレスで
だからしばらくツタヤに行かなくなり、カードも期限が切れていた。
先日久しぶりに更新。「Melancholia」と「Antichrist」を借り、そしてまたもや金縛り(゜Д゜;)
こんな絵が描けたら…と願いながら。
予告はこちらから↓ よろしければ是非作品を観てください。
注:どの映画も後味悪いし体力使うので、元気な時にどうぞ。
★Melancholia : youtube →惑星メランコリアが地球に突っ込む話し。2章仕立てで後半の不安の煽り方がもの凄い。ワーグナーなりっぱなし。
★Antichrist →子供を亡くした夫婦が森に入り問答を繰り返す。手に負えない自然が人の狂気をエスカレートさせていく。人間のどこまでが野生なのか。
1泊2日の小旅行してきました。
長野県アンフォルメル中川村美術館で
宮島弘道さん(座の会でご一緒しております)の個展を見る旅!です。
11月4日は公開制作とのことで、参加させていただきました。
公開制作会場には、写真におさまらないほどの、回転する巨大な輪っかの「装置」があり、
その内側に墨で線を引きます。
和紙を貼り替える作家、宮島先生。
体験!!
筆圧が高くて、紙が途中で破けてしまう…
手が届かなくて線が止まったところで、次の人がまたその線を繋げていくといった、
まさに線のリレー。楽しくて久しぶりに大笑いいたしました。
もちろん、宮島先生の他の作品もたっぷり堪能。
「静物図 栄螺」↓
雪舟の臨写をした30m??にもおよぶ屏風仕立ての作品は、
美術館の外から内部に向かって進入する魅力的な展示、圧巻!
「ステロタイプ」(倣雪舟筆四季山水図)↓
その晩は、近くの昼神温泉で一泊。
万葉茶寮「みさか」という温泉旅館は、ご主人が神社を護っている氏子さん。
料理はこちらでは売っていない珍しい地の野菜をふんだんに使った贅沢なご馳走。
最高ですね!!
館内には水引アートがかわいくきらびやか。見ていて飽きません。
みさかの隣には「阿智神社」という神社があり、
ここはなんと一尺、二尺などの寸法を作ったという「工匠守護神」!
記念にさしがねのお守りを買いました(^_^; これまた珍しい!!
紅葉も美しかった。アンフォルメル中川村美術館と昼神温泉
是非セットで旅して下さい。
★全てがデカくて規格外 宮島弘道展
煤と水滴の向こう側 -雪舟臨写から始まる墨表現の展開- ~11.25(日)まで