みどりの野原

野原の便り

9月23日 飛鳥 案山子 ヒガンバナ 橘寺 猿石 マルバアサガオ

2016年09月23日 | Weblog
今にも降りだしそうな空模様。稲渕までタクシーを利用。

勧請縄・男綱を見てから案山子ロードへ。案山子コンテストが始まって今年は21年目だという。
テーマは「棚田でオリンピック」
まだ見ていなかったのでちょうどよい機会だ。ヒガンバナは見ごろを少し過ぎていた。

 
今年のジャンボ案山子は「真田幸村」 棚田にイノシシやシカやアライグマが出没して被害を及ぼしているとか。
それらに目を光らせてもらい、案山子コンテスト「棚田deオリンピック」も見守ってもらおうという狙い。 
         右)案山子にもイノシシを扱ったものが何体かあった。 竹で造ったイノシシ

 
最優秀賞は「棚田のマーメイド」リオオリンピックで活躍したシンクロナイズドスイミング乾・三井組
         右)「背負い投げで1本」アトランタ・シドニー・アテネと柔道で3連覇した野村選手

 植木鉢に植えられたミズアオイ。   
何年か前ミズアオイが植えられていたところはジャンボタニシにやられたらしい。

 
奈良県でただ一つ棚田百選に選ばれている美しい稲渕の棚田

案山子のルーツは古事記で「山田のそほと(そほど そほづ)」として登場する久延毘古神らしい。
歩くことはできないが知恵者の神で、田の神、農業の神とされている。

その後、坂田を通って橘寺へ。
 
いつもそばを通るばかりの橘寺へ今日は入山。フヨウがたくさんうえてあった。
正式には「仏塔山上宮皇院菩提寺」というらしい。
「聖徳太子の誕生寺」との言い伝えがあり、本尊は聖徳太子座像(重文)
川原寺と対をなす尼寺として創建された古い寺だが、当時の堂塔は残っていない。

境内の黒駒像 聖徳太子は黒駒に乗って斑鳩から飛鳥へ通われたという。(写真は裏側からです)
像の裏側に「昭和29年に奉納された」と書いてあった。
その時は、稚児行列などあったのを覚えている。
1代目の像は傷んで、今あるのは平成12年に再興した2代目らしい。

ここへ来た目的は「ニ面石」

 
飛鳥時代の石造物で「右、善面 左、悪面と呼ばれ、我々の心の持ち方を現したもの」と書いてあったが、
それは現在の見方なのではといわれる。
元々人類の始まりは同じ神から生まれた兄妹で、背中がくっついた神だったが、神によって切り離し、再結合したところから子孫が生まれた。との説もあるらしい。 (ちょっとあやふや・・)
背中合わせのこの二面石も切り離してほしいのだろうか?  
裏側が平らなのは角石として使われたのではとのこと。

兵火を避けて多武峰のご神体、鎌足像が橘寺に一時預けられたことがあり、嘉吉元年、鎌足像が戻ったのを喜んだ人々により、嘉吉祭が始められたという話も聞いた。


垂仁天皇の命を受けて田道間守が常世国持ち帰った不老長寿の秘薬「トキジクノカグノコノミ」これを当地に蒔いて芽がでたのがタチバナで地名「橘」の由来となっている。  青い実を付けたタチバナ 

次は川原寺へ。
橘寺と共に歴史のある寺だが、ここも堂宇は焼失し再建されたが、それも又焼失して、今のお堂はその後に建ったもの。
建物の柱跡を示す作り物の礎石が芝生に並んでいる。


今の本堂の周囲には本物の「瑪瑙の礎石」が28個残っているそうで、かなりの数見られる。
瑪瑙とは大理石のことで、遠くから運ばれた貴重な石、加工にも技術が要ったらしく高度な石工の力があったとのことで、当時の川原寺の格式がしのばれる。

飛鳥は昔の建物が見えないので、イメージすることが大事といわれた。

天武持統天皇陵へ。

 
 近くにソバ畑が広がっていた。      天武持統天皇合葬陵「桧隈大内陵」野口王墓ともいわれる。
持統天皇は初めて火葬にされた天皇。

御陵は鎌倉時代に盗掘に会い、その時の勅使の詳しい検分記録により、被葬者が特定できた数少ない陵墓だという。

鬼の俎板・雪隠を見た後、欽明天皇陵へ。

檜隈坂合陵・平田梅山古墳ともいわれる欽明天皇陵(異説あり)明日香村最大の前方後円墳
吉備姫王墓にある猿石は天皇陵の近くの田から見つかったと聞いている。

 
吉備姫王墓の石囲いの中に猿石4体がある。みんな個性的な顔かたち。
左から僧 男性 女性 山王権現

猿石は元は5体あったらしい。あとの1つは高取城への登山道の途中にある猿石ではないか?ともいわれている。

飛鳥駅近くの豊年橋を渡り、岩屋山古墳を見て解散となる。
近くではあるが、知らないことも聞けてよかった。

植物チェック
 
       ヒメクズが満開     花はしぼんでいたが明日香で初めてマルバツユクサを見た。
コメント
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