目覚めもスッキリ2日目の朝。
今日は「淡水から船で対岸の八里へ渡る予定。
6時45分(時差は-1時間)(日本時間7時45分)ホテル出発。
早~っ! 遊ぶ時は頑張れるなあ~。
6:48(台湾時間)早朝で人通りの少ない Yホテル(左)前
先ずは腹ごしらえ。
私は「鮮肉包」を2個買った。
娘は別の店先で「大狗麺線」を食べた。
私はその横の椅子を借りて、さっき買った鮮肉包を1個食べた。
何じゃこれは! 何と読むの?
台湾は漢字があふれている。
意味の察しが付く漢字もあるが、思っているものと違う意味で使われているものもある。日本にはない漢字も多い。
ネットで検索しようとする時、漢字がなくて困ることもある。
途中で見えた 台鉄(国営台湾鉄道)の駅(今回は乗らなかった)
MRT台北駅に到着。
ここから淡水信義線で淡水駅へ向かう。
娘が持っていた台湾の交通カードをくれた。
いつも使っている「ピタパ」と同じようなもので、MRTもバスも使えて便利だった。
淡水駅に到着。駅前は広~い。公園。
駅前広場の向こうは 淡水河 台湾3大河川の1つだそうだ。
右手に海があり、この辺りは河口だ。
広場のガジュマルの木陰では体操?太極拳?する人たちも。
他にもたくさんの木が植わっている。
駅を降りて目の前に花盛りの木。プルメリアだ。
うれしいなあ。熱帯植物大好き。
何本かを見ていると・・
プルメリア 果実があった。2個対になってついている。
弾けた果実の中には種子が見える。翼がついているようだ。
プルメリアの花は知っているが、果実や種子は初めて見た。うれし~。
モモタマナ。ウルトラマンのような果実。久しぶりに見た。
蕾の付いた花序や果序軸も見える。
モモタマナは熱帯の植物だが、秋には紅葉するのだ。
卵型の果実がたくさん付いている木。 これは何だろう?
果実が落ちていた。横に黒くて長い種子も。
調べた結果「オオバアカテツ(アカテツ科)」のようだ。
初めて見た! それにしても変わった形の種子だ。
もうひとつ丸い小さい果実が房状についている木。
これも知らないなあ。
3出複葉 小葉に鋸歯あり。アカギかな?
アカギは小笠原父島へ行った時「繁殖して生態系を壊す」と言っておられたのを覚えているが、木の姿は覚えていなかった。これがそうか。
面白い木がいろいろ見れてうれしい淡水駅前の広場。
ずっとここにいたい気持ちだが、今日はここから淡水河の対岸へ渡る予定なのだ。
「金色水岸」台湾の新北市淡水区にある観光スポット
夕日スポットとして人気だそう。
桟橋近くで渡し舟の切符を買って、渡船を待つ。
淡水からは今日行く「八里」以外にもいくつかの航路があり、行ければいいなと思っていたが、尋ねると、他の航路は廃止されているらしい。
地図にも、表示にもしっかり書いてあるのに・・ないなら消しておいてよ。
八里行きの渡舟が到着。
人もオートバイも乗り込む。乗員限度99人
まだ時間が早いので、乗客は少ない。
淡水河の対岸の「八里」へ向けて出発。
直進すれば早いのに、海に向かって進みぐるっと回り込む。なぜ? 次へ続く。
娘が「8月に台北に行く。もう飛行機の切符買ったよ」という。
今年に入って3回目の台湾行き。
「私も行きた~い。連れて行ってよ」・・急遽付いて行くことになり、宿も取り直しててくれた。
私の海外旅行は2020年11月インドネシア ボゴール~チボダス旅行 以来。
コロナ以来初めての海外旅行。
台湾は3回目(2006年2月妹たちと台北・2011年8月に娘と高尾~台北)
行きは9日の早朝便・帰りは12日の最終便の予定。
なので、8月8日(木)娘宅で前泊。
8月9日(金)5時に娘宅を出発。関空から7:50発のシンプルビーチに乗る。
約3時間で、台北・桃園空港に到着。
空港駅からMRTで台北車站(駅)へ。
台北駅からホテルに向かう途中、昼ごはんを食べる。
店先でワンタンを包む店員さん。
大きいワンタンが5つも入ったアツアツのワンタンスープとミミガーの小鉢の昼食。
そしてホテルに荷物を預ける。
「台北植物園」へ行く予定で、MRTを乗り継いで、最寄り駅「小南門駅」に到着。
出てみると、外は大雨。ええ~っ。この雨では歩けない。
急遽、目的地を「国立台湾博物館」に変更。ちょうど、客を降ろしたタクシーに乗る。
国立台湾博物館 本館
国立台湾博物館
なぜか門を入った両側に銅製の牛(円で囲ったところ)がある。
天神さんと関係でもあるのか?思ったが・・
『日本統治時代の台北神社の遺物。 2つの牛像は造られた年も、作られた理由も、材質も違う』のだそう。
国立台湾博物館 本館 正面
前身は、日本統治下、日本政府が台湾南北縦貫鉄道の開通を記念するためにに1908に設置した「台湾総督府博物館」 台湾で最も歴史のある博物館。
台湾の祖国復帰後、所属や名称が変わったり、改修も行われた。
妻入り屋根を支える6本の柱は神殿のよう。立派な建物だ。
(屋根の後方にドーム屋根がチラリと見える)
入場料30元は、後で行く「分館」 と共通券
65歳以上の割引があったような。
32本の円柱が囲む。エントランスホール
美しいドーム天井 感動! (全体の写真が撮れません)
階段
2階からエントランスホールの柱を見る。上部の細かい彫刻はアカンサスのデザインか?
この博物館には、台湾の自然関係や歴史など膨大な展示がある。
植物・動物などの標本や化石・骨格標本・鉱物・貝・工芸品・・
いくつかだけアップする。
骨格展示
動物の剥製 センザンコウも。
左)愛玉(カンテンイタビ)・ 右)石花菜(テングサ)
外来植物展示 南京油桐・銀膠菊(日本名はない)・ギンネム
龍宮翁戎螺(リュウグウオキナエビス)
深海に棲む巻貝で、貝殻の半周程の長さまで細い切れ込み(スリット)がある。
今年1月に、西宮市貝類館で初めて見た時、切れ込みにどんな意味があるのかと不思議に思ったのだった。
そして、博物館に関わった学者の紹介も。
川上瀧彌(台湾総督府博物館主任館長) 植物学者 毬藻を発見した。
他にも、菊池米太郎(動物学者 台湾の動物の採集標本)
鉱物の標本を集めた人や博物学者など、大勢の日本の学者が紹介されていた。
日清戦争後、1895年から第2次大戦で敗戦する1945年までの50年間も、台湾は日本の植民地であり、台湾にとってはつらい時代だったことを考えると、複雑ではあるが、博物館に貢献した日本人もいたわけだ。
ニニ八和平公園
国立博物館に接するように公園がある。
公園から国立博物館のドーム屋根がよく見えた。
菩提樹(日本でインドボダイジュと言われているもの)
「台北市受保護樹木」の札が付いていた。
グァバ? 青い果実があった。
フクギ 黄色くて食べられそうだが人は食べない。
オオコウモリの餌になる。
日本では見慣れない鳥 ズグロミゾゴイの幼鳥??
ドバト・キジバト・スズメ・・日本と同じ。
リスの姿も見かけた。
池の中に中国風の建物
ガジュマルの気根の間にマツバランのような植物が着生。
町に出て、ファミリーマートでアイスバーを買う。
国立台湾博物館の別館「古生物館」へ。
国立台湾博物館本館の向かい側にある。
この建物はもともと日本勧業銀行台湾支店として1933年に建てられたもの。
巨大な円柱が目立つ神殿のような外観は国立台湾博物館と感じがにている。
当時としては新しい「コンクリート造り」だそうだ。
中に展示してあった当時の新聞には「台湾で初めての冷房装置 金庫だけでも51坪」と書かれていた。
立ち並ぶ円柱と建物の間の通路には現代のものと思うが可愛い模様が描かれている。
入口には「土銀(土地銀行)展示館」の文字
「日本勧業銀行台湾支店」(日本統治時代)は戦後「台湾土地銀行」となる。
近くには現在も営業している台湾土地銀行がある。
日本勧業銀行台湾支店設立 通帳印字の機械
重々しい金庫の扉 中には棚も残り、資料が残されている。
古生物の展示
恐竜化石
恐竜の卵の化石。すごい!たくさん固まっている卵、初めて見た。
大陸と陸続きだった時代に恐竜もたくさんいたのね。
鸚鵡嘴龍(プシッタコサウルス)復元模型
ほんと。くちばしはオウムのよう。
頭足類の化石
博物館の展示、知りたいのに説明文も言葉がわからないためもどかしい。
建物が美しく、印象的だった。
ロッカーに「植物の押し葉飾り」 グッドアイデア。
ホテルに戻り部屋に荷物を運び入れる。
部屋はゆったりして気持ちが良い。
シャワーをしてから、夕食を食べに出かける。
虱目魚専売店。私は聞いたこともない「虱目魚」の粥を注文してみる。
えび・空心菜は2人で食べる。
味は?あっさりした白味魚の感じ。特段変わった味はしなかった。
ショーケースに入っていたのが「虱目の魚」らしい。
深海魚なのか?
先ほど入った古生物館がライトアップされていた。
朝早かったので、早めに就寝。
暑さを避けるつもりで早い時間(7時)に家を出たら・・着くのが早すぎた。(8時半)
長居公園
サルスベリが満開。垣根に低木・高木も。園芸種さまざま
植物園の開園は9:30
時間があるのでいつも行かない北の方も回る。
花は少ない季節だがいろいろ見れて勉強になった。
葉が茶色く枯れたフェニックス 着生植物は活き活き。
ヤシオオオサゾウムシの被害のよう。
「薬剤散布のお知らせ」が幹に取り付けられていた。
元気なフェニックス(カナリーヤシ)果実が見える。
ココスヤシ ヤタイヤシとブラジルヤシの交配種の総称(ネット)
時々フェニックスと混同した樹名板がついているのを見ることがある。
ここではそばで見られたので、違いがよく分かった。
ココスヤシは最寄り駅に植栽されていた。
オレンジ色の果実(甘い)をつけていたのに、なぜかバッサリと切られてしまった。
ニワウルシ 高い所に果実が見える。
10時から植物園案内の下見。
エンジュの若い果実 まだ雄しべが付いていた。
木の下には薄黄色の落ちた花がいっぱい落ちていた。
藤棚で、フジの花が咲いていた。2度咲きするのは知らなかった。
スイタグワイの水鉢の中にシャジクモ
ウキクサやアオウキクサ コナギなどもあった。
ワルナスビ 雄しべの先に穴がある。
昆虫がつかまった震動で、穴から花粉を散布する。
これはワルナスビの畑? シャクヤクが点々と・・
大変なことになっている。
ハマナツメ 花も果実もあった。花はナツメの花とそっくり。
果実はUFOのような?変わった形、水に浮かび散布するそうだ。
カンレンボク ちょうど花の時期
花序の先端はもう果実ができている。
下部の花序(雄花?)は落ちてしまうらしい。下にはたくさん落ちていた。
サンゴジュ 果実が色づいて赤い珊瑚のよう。
補助スタッフは午前中は私1人。
その私も午後は用事があり欠席予定だ。お昼過ぎ、お二人見えられた。
午後の植物園案内は室内(講堂)で、顕微鏡などを使ったものになる。
午後の講演会
「源氏物語と植物」ムラサキシキブの植物観察眼と感性を源氏物語からさぐる。
源氏物語は、今から1000年以上も前、平安時代に紫式部によって書かれた日本最古の長編小説 全54帖からなる。
源氏物語の中には100種を超える植物が登場するのだそうだ。
その内、86種はこの京都府立植物園で見られるとのこと。
万葉集や古今和歌集にもたくさんの植物が登場するが、それらは多くの人によるもの。
1人の人物が著わした物語に100種を超える植物が描かれるのはすごいことだ。
マツ・モミジ・サクラの登場が多いが、他にはウメ・フジ・ヤマブキ・キク・ハス・オミナエシ・タチバナ・・・
それらは、姫君たちの名、植物に見立てたり・季節描写に使われたり・変わらぬ心の証に表現されたり・・
その容姿や性格などから例えられることも。
良い例えばかりでもなさそう。(末摘花=ベニバナ)
またその色・香・葉・枝ぶりの他、茎や根などよく観察していないと書けない表現も。
紫式部の鋭い感性・豊かな感性を感じると話された。
華やかな春の庭に対して、手入れされず荒れた庭の象徴としてヨモギや葎(むぐら)
継承や繁栄を表す時に茎や根の長い植物に例えるなど地味な植物も出てくる。
樺桜は何か?オオヤマザクラではないかとのこと。
榊葉の香をなつかしみ・・榊の葉は香る?
普通、榊はツバキ科の木を差すが(葉に香りはない)、昔はヒサカキやクスノキもサカキと言うこともあったそうだ。
悲しいかな、私は源氏物語を読んでいません。
テレビドラマ「光る君」も横目で見るぐらい・・
登場人物の関係も複雑です。
源氏物語に精通していれば、もっと深く理解できたのではと思う。
7月30日、お世話になっている先生から京都府立植物園のショクダイオオコンニャクの蕾の写真が送られてきた。8月初めに開花予想とのこと。
見たい!!
ちょうど8月2日に京都府立植物園に行くことになっている(講演 後ほど・・)
でもまだ蕾かも・・蕾でもいいわ・・。見たい!
11時30分 観覧温室に入る。
おお~っ!咲いてる。夕べ咲いたばかりだという。ラッキー。すご~い。
高さは約2.5m
人はまばらで写真も撮りやすい。明日は混むんだろうな。
久しぶりで友達と記念写真を撮り合いっこしたよ~。
ショクダイオオコンニャクはインドネシアスマトラ島原産。
マムシグサやカラスビシャクなどと同じサトイモ科の植物。
花と言っているが、これは花序。ひだスカートのような花弁のようなものは仏炎苞。
上に突き出ている黄色い棒のようなものは付属体 匂いはここから出るらしい。
付属体の下方に雄花群 雌花群が付いているらしいが、外からは見えない。
マムシグサと違ってこれは雌雄同株(カラスビシャクは雌雄同株)だそうだ。
さて、嗅いで見たかった「臭い匂い」は・・
開花直後は部屋の中にも匂いは漂っていたそうだが、今は匂わない。
残念。と思っていたら・・
朝、付属体の表面をこすって匂いをつけたというティッシュが小瓶に準備され、
開けて匂いを嗅がせてくださった。
う~ん・・「のけ反るような悪臭」を期待していたが、それほどでもなかった。
残り香だったからかな?
ところで、花序の根元にある枯れたものは何?つぼみを包んでいたもの。
調べてもこれに言及しているものはなかったが、「総苞」でいいのかな?
観覧温室を出て、お昼をすませ、午後の講演。
終了後、もう1回ショクダイオオコンニャクを見に行った。
観覧温室の前には、明日の行列を予測した看板やテープが準備されていた。
私たちは本当にラッキーだった。
朝見た時と変わりはないように見えた。
こんな頑丈そうな花が長くはもたないという。
見頃は今日明日というのが信じられない。
恐竜展もやっているらしい。棚にならんだ恐竜のフィギュアからガラス越しにショクダイオオコンニャクを撮った。
なかなかいい思い付きだ。
前回(2021.7.16)開花時の実物写真が展示されていた。
今回は3年ぶりの開花だったという。
温室もぐるっと回り、バオバブの花なども見たが省略。
(種類はたくさんあるがバオバブの花はマダガスカルで近くで見た)
なかなか開花の予想が付きにくいらしいショクダイオオコンニャク。
宇治市植物公園のショクダイオオコンニャクも気にかけているのだが、いつ咲くことやら。
そしてタイミングよく見に行けるかどうか?それも問題だ。