La douce vie

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フィギュアスケート:全日本男子FS

2012-12-23 | figure skathing、ice show
羽生選手:
初優勝おめでとうございます。狙っていたタイトル、激戦の中、18歳でSPもFSも最終滑走という緊張の強いられる滑走順で2プログラムとも予定のジャンプを総て降り、初優勝。すごく価値のある優勝です。
圧巻で文句なしのSPに対し、FSはジャンプを降りることと、スピン、ステップをこなして最後まで体力をもたせることに気持ちが集中しているようで、心ここにあらず、という演技でした。いつもなら、「勝ちたいんだ!」「僕が一番だ!」という気持ちが全面に溢れて、それが彼の若さと相乗効果をもたらして興奮をもたらすのですが、それもなく、ジャンプのラウンディングや後半のスピードを思うと、PCSが随分出たという印象を受けました。ファンの方、ごめんなさい。
ただ、パトリックは自分より年下のスケーターに負けることに慣れていないと思います。まったく違う才能の羽生選手の存在に地元オーサーコーチの存在が相乗して、パトリックにプレッシャーを与えるでしょう。

高橋選手:
高橋選手はGPFをシーズン前半のピークにして調整をしていると思ったので、表彰台に乗ってくれればと思いました。
最近の高橋選手は安心して見られます。
実際のところ、JOでこのプログラムを見たときは「モロゾフが手を加えやすいようにか、エレメンツを成功させやすいようにか、あまり込み入ったプログラムを作らなかったのかな?」という印象を受けたのですが、GPFでのエモーショナブルな演技は圧巻で、このプログラムは大人にしか滑れない、と思いました。
高橋選手から依頼を受けたシェイ・リーンは、振付師(手を加えられそう)としても個人(外野にいろいろと言われそう)としても複雑な思いがあった上で、このプログラムを作ってくれたのだと思います。ありがとう、シェイ・リーン。
そして、「道化師」のテーマであろう男の苦悩には、黒の衣装の方がドラマが浮かびます。そうだったのか、黒の衣装。GPFでは細かいところが許せなくて、否定的に書いてしまったのですが、黒の衣装になったことで、ジェフの道化師と一線を隔す作品になりました。ごめん、高橋選手。
最後の羽根がひとひら落ちることで減点になりましたが、私はそれが一層ドラマチックに見えました。この演技に点数をつけるのはナンセンスです。

無良選手:
後半の3Aで失敗した以外は力強いジャンプを跳び、落ち着いてプログラムを滑り切りました。
プレッシャーが大きかったと思いますがこのメンバーで今年の表彰台は相当価値があります。

織田選手:
4回転決めたときは、次いけ!と叫びましたが、得意の3A二本ミスが続き、後半もジャンプミスが出ました。
織田選手のジャンプのラウンディングは羽生選手と同じくらい評価が出てもいいと思う。
「ほめられたことがあまりない」という言葉を読んで少し悲しくなりました。素晴らしい選手ですよ。

中村選手:
最初の3Aを失敗したにも関わらず、きちんと立て直し、後半に3Aを決めたときは本当に感動しました。ステップの腕の動きの綺麗さにうっとり。ところどころ、ジェフをほうふつとしたり(昨年はステファンだったのに)高橋選手の次に心に残った演技です。
ジャンプの転倒はあっても感動する演技というものはあるものです。
来シーズンはGP シリーズに出てほしい。彼の涙に私ももらい泣き。

小塚選手:
安心していました。最初の4回転に行くまでの腕から指先の繊細な動きに心動かされ、これはいい演技をするだろうと思ってしました。
大舞台のプレッシャーを何度も対処してきた小塚選手がこういう演技をこの場面でしてしまうことに胸が痛みました。
ただ、荒川さんの言うとおり、守りに入ってはいけない、という姿勢が見られました。

佐々木選手:
ジャンプミスが出ても、あきらめずに最後まで頑張ってくれたので、好印象でした。SPとはまったく違うイメージのプログラム。佐々木選手もGPシリーズに出してあげたい。

今の時点で代表の情報はまったく知りません。
正直、表彰台3人が代表になるのが一番あとくされなくていいと思います。
ただ、織田選手と小塚選手は四大陸で追試を受けてほしいという気持ちもあります。
世界選手権の代表を考えないで言うなら、今年はあまりにも素晴らしい演技を次々とみているので、多くの選手に試合に出てほしい。
できれば、ヨーロッパ選手権にも出てほしい。(←おいっ)