「幻夜」
ネタバレになります。
水原雅也の父は工場経営ていたが、借金で首が回らなくなり、自殺。葬式の後、阪神大震災が起きる。
借金の証文を持っていた叔父がかろうじて生きていることに気づき、証文を取り上げ、なぐり殺してしまう。
振り返ると、それを目撃した女性がいた・・・。彼女(美冬)は同じ避難所にいた。話は阪神大震災からミレニアム問題の年末までの時代を描かれている。
しばらく読まないで置いてあった本。なぜかというと、「幻夜」は「白夜行」より前のものだと思い込んでいて、「百夜行」は「幻夜」をブラッシュアップさせた作品ではないかと思い込んでいたので・・・。
白夜行とストーリーやストーリー展開に共通点を感じるけれど、白夜行より主人公側の行動が描かれている。
その分、美冬のガツガツとした感じがダイレクトに感じるなぁ、とか思ったりしたのですが、この勘違いのお陰で、終盤まで、作者の意図に気づかず、ハッとさせられました。そして、読後に自分の勘違いに気づいたのです。(笑)なんて、鈍感。そういう意味では楽しめました。