河口公男の絵画:元国立西洋美術館保存修復研究員の絵画への理解はどの様なものだったか?

油彩画の修復家として、専門は北方ルネッサンス絵画、特に初期フランドル絵画を学んできた経験の集大成を試みる

猫を殺すなオーストラリア

2019-05-01 00:01:48 | 絵画

最近のネットニュースに「オーストラリア政府が野良猫200万匹を毒入りソーセージで殺処分する計画」というのがあって驚いた。

しかし、オーストラリアならやりかねない。クジラを殺すのはまるで人類の犯罪として扱い、反捕鯨団体のグリーンピースを提出胃腸に扱い、基地まで提供しているが、一方で生き物に対するどのような理念を持っているのか全く理解が出来ないこともやって来ている。例えばカエルが増えて困るから、蛇を、蛇が増えて困るからマングースを、マングースが増えて在来種の希少動物を捕食するから処分しようとする。他に開拓民募集の時、趣味でウサギを飼っていたものが、何匹化のウサギをオーストラリア大陸に持ち込んで、これが増えて逃走し、何百万匹に増えて牛や羊の飼料となる草を食べつくして食害を起こしているとか。

彼らがやることは理解不能だ。クジラにせよ殺して油だけ取って肉は捨てて数を減らしたのはイギリス人と連邦国家であるオーストラリアやニュージーランド人ではないか。

いや、彼らの無神経さは前回議題とした「合理主義」とは無縁の行き当たりばったりの対応をする「観念主義者の国」であろう。かつてメルボルンで国際保存学会の国際シンポジュウムが開かれた時、私と保存科学担当と二人で、「地獄の門の免震化と修復処置」についてのポスター発表のパネルを持って空港の税関を通過しようとしたときのことだ。税関職員がポスターを保護している木箱を持ち込めないと言って、押し問答になったことがある。つまり相手は「害虫やカビが考えられる素材」として木箱がいけないというわけで、結局その場で箱を投げて、中身だけ持って会議場に行ったの事があった。

他にも西洋美術館で作品貸し出しの仕事があった時、オーストラリアからの借用申し込みの書類に非常識極まるリクエストが書かれていて、衝撃を受けた。なんと貸し出し受け入れ書類に「もし輸送箱にカビが見つかった場合、税関で燻蒸(くんじょう)を許す」という項目があって、私の目は吊り上がった。同時に「この馬鹿野郎!!」とどなってしまった。だいたい「燻蒸」というのはメチルブロバイドという毒物をガス状にして密閉した室内に送り込んで中の害虫やカビを殺すものである。木の奥に隠れている害虫まで殺そうとすればかなり長時間(3日程度)はガスにさらすのであるが、そこに同時に美術品が含まれていれば、例えばカンヴァス画であれば木製の張り枠、板絵の板材、そして額縁に至るまで対象となるが、その時この薬剤は色顔料に影響を与えるし膠などのたんぱく質を硬化させることが知られている。それを許可しろと書いてあったのである

私の返事は過激にこうだった。「もし当館作品ならびに輸送箱に生物被害がみつかった場合、指一本触らせない。直ちに当館に返送せよ」と。

ふざけんじゃない!!他館の物、しかも他国の物を展覧会の為に借りようとしていて、こんなリクエストするかね欧米から遠く離れて国際常識も持ち合わせないのだろうか!!結局、作品を貸し出したが何も起きなかった。幸いかな・・・。当たり前だが、もし秘密裏に何かしていたら・・・・許さん!!

くそ!!猫殺すな!!

我が家の猫、ただいま25匹ぐらいだが、もうすぐ知ちゃんに生まれそうだ彼女は触れないのらのメス猫だ。食事の時だけうちに来る。近所で生んで、その内お披露目に何匹連れてくるだろうか、それが問題だ。君のためだ、この次は不妊手術させてもらうよ・・・。他にもどうも怪しいのが居て、お腹が膨らんできたが・・・おかしい?不妊手術したと思ったが・・・・。考えただけでも恐ろしい。


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