書評 BOOKREVIEW
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特攻隊への畏怖と敬意、世界の著名人は精神を貶める真似はしなかった
日本の偽知識人が戦争史観を歪ませ、特攻隊精神を踏みにじった
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吉本貞昭『世界が語る大東亜戦争と東京裁判』(ハート出版)
同 『世界が語る神風特別攻撃隊』(同)
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世界の政治家、知識人、軍人等が日本の歴史的な意義を語った。それぞれ、とくに雄弁でないが、真実を謙虚に見直そうとする真摯な要求、知的好奇心にもとづき、発言を繰り出した。これらの真実の証言は戦後、左翼メディアや敗戦利得者によって消された。
過去の有名人らの発言録を体系的にまとめるという離れ業のような作業に著者は十年を費やしたとう。二冊とも十年前に世に出たが、古本市場でしか入手できない状況が続き、新著版として再登場となった。
大東亜戦争はあきらかに日本が巻き込まれたもので、英米の謀略の結果である。
チャーチルは欧州戦線にてこずってアジア戦線では米国の軍事支援が不可欠だった。ルーズベルトは反戦ムードの米国世論を欺し、一気に参戦するためには日本に第一撃をさせるトリックに血道をあげた。
しかし戦争宣言前に米国は蒋介石援助ルートを設営し、かつ志願兵を装って空軍をフライイングタイガーとして派遣していた。米国は日本へ鉄くず、石油全面禁輸の措置を講じた。このような「敵対行為」は、事実上、米国が軍事介入したことと同義であり、「中立主義の違反」だとパール博士は「日本無罪論」で展開した。靖国神社の中庭に通じる場所にパール博士の石碑が建立されている。
当事者だったウエデマイヤー陸軍大将がいみじくも証言を遺した。
当時、かれは、無能の前任者スティルウェルと交代したばかりの米軍中国戦線司令官であり、蒋介石付参謀長の立場である。
「1941年7月26日、ルーズベルトは日本に対して経済的な制裁を加えたが、この制裁は、日中事変の勃発当初であったなら中国をたすけたかもしれなかったが、1941年7月では、もはや中国にとってなんの利益にもならなかった。いまや、こうした制裁は中国をたすけるためではなく、日本を戦争に挑発するためであり、イギリスの勢力を維持するために、どうしたらアメリカを参戦させられるかという、ルーズベルトのジレンマを解決するために使用されていた」のだ(東京裁判、196p)
神風特攻隊の精神、その驚異的なスピリットは世界に感動を運び、魂を震撼させた。マルロォが、アイバンモリスが、誰々が、某々が賞賛した。しかし日本人自らが、このことを忘れ、深いに眠りについていた。特攻隊を賞賛したのは、敵側の軍人、史家に多い特徴があるが、他方、中国人のように現世しかない人生観の国では、精神的な理解ができないから特攻隊を評価した者はいない。
現に安倍晋三元首相の暗殺に中国ネチズンは『万歳』『お祝い』とネットで叫び、黙?(黙祷?)を言った香港の女性記者批判の記事が溢れた。死者の霊魂を信じていないから、こういう冒涜的行為が出来るのだ。
戦後は犬死、無駄死とあしざまに言われた。ところが米軍の機密文書が公開されて、特攻隊が犬死にどころが、驚異的な戦果を挙げていたことが判明した。
米海軍秘密文書によれば命中率39%。至近距離自爆被害17%、合計56%である。レイテ沖27%、沖縄戦13・5。全特攻作戦の奏功率21%だった。
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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和四年(2022)7月25日(月曜日)
通巻第7413号 より
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特攻隊、特に「神風特攻隊」を、当時の米軍は大変恐れたという話を聞いたことがある。
それからしばらくして、「その割に被害は少ない」こと、「操縦技術に習熟してない若者が多かったので、大した戦果は挙げてない」ことなど、結局は命を粗末にした狂気の作戦であったという結論が導き出され、「太平洋戦争」は間違った負けるべくして負けた戦いであった、と。
「被害は少ない」「戦果も上がってない」のに、「米軍は大変恐れた」というのは米軍はただの小心者の集まりであった、と米軍自らが認めていたということになる。西欧人は結構強い相手に対してはそれなりの敬意を払う連中だ、と思うが。
少なくとも虫けらのような相手を倒したって、決して自慢にはならない、と考える。共産主義者なら、既存社会は存在そのものが否定されるべきものだから、そこに所属する者はただ虫けらのごとく踏み潰すべきもの、となるのだが。