久し振りに。
「トランプも有難がる朝日の〝欠陥〟記事」 (前半)
朝日新聞の読者はだいたい団塊の世代とその1,2年前後に限られる。
その世代はあまり頭が良くない。団塊をダンコンなんて読んだりする。
それに70年安保闘争が彼らの生涯の自慢だから「日本は悪い」ものと決め込んでいる。「日本と聞くと腐臭がしますの」と言った団塊の世代の大お姉様もいた。
そういう読者を抱えているから朝日はことさら日本を悪く書いてきた。それはお仕えする米国の思惑、いわゆる自虐史観と一致したから、下手すると日本政府より強い権限を持った。
権限があれば噓だって通せる。天声人語は戦前の日本人は平気で粗悪品を輸出した、牛肉の缶詰を開けたら石ころが出てきたものだと書いた。
大杉栄が『自叙伝』で流した嘘だが、それがばれたのに、ふんぞり返って「お詫びと訂正」すら載せなかった。
米国でプリウスに乗った女がずっとアクセルを踏み続け、「ブレーキが利かない」と大騒ぎした。
自動車と言ったら米国の国力の象徴だった。小林旭もパッカード、シボレー、リンカーンと歌にも歌った。
米国のジープはひところ世界の戦場のすべてで走り回っていた。
その米自動車業界でビッグ・スリーを押しのけて大きな信頼とシェアを得たトヨタ。戦場でもジープを駆逐してトヨタ・ランドクルーザーが独占し、イスラム国まで愛用を始めた。
そんなときにこの演出過多のプリウスに乗った詐欺師が登場した。
嫉妬に燃える米運輸長官ラフードは「トヨタに乗るな」と言い、当局にトヨタの欠陥を暴けと号令した。
ああいう上から下まで詐欺師みたいな国だ。よほど慎重に取材すべきなのに天声人語は即座にラフードの言葉に従い「ブレーキを踏んで利かない感覚は地面がないのと同じ」とか「不良品を不良品にあらずと言いつのるトヨタは小さく見える」とか悪態をかまし続けた。
普段は4行で締める嫌みのコラム素粒子も異例の14行巨編で臨んで「プリウスを買った」「ブレーキが心配」「途方に暮れる」と書く。筆者本人がプリウスを返品したい、有利にトヨタ販売店に買い取らせたいというさもしい魂胆が透けて見える。
そして真打に登場したのは当時の主筆、船橋洋一。1面に「トヨタはいまや(米国で)欠陥商品の代名詞になってしまった」と書いた。
(続く)
新潮文庫
「変見自在 トランプ、ウソつかない」
高山正之著 より
「変見自在 トランプ、ウソつかない」
高山正之著 より
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昔、五大湖周辺の自動車工業の街で、日本車進出に依り大量解雇が目前となった労働者組合が、日本車進出を阻むため、と日本車をハンマーでぶっ壊すという派手なパフォーマンスをするのをニュースで見たことがある。
そんなことをしても進出は阻められないだろうし失業だって、と思っていたらいつの間にか収まっていた。クビになった彼らは代わりに日本車の現地工場に雇われていた。勿論、以前より高給で。
だからなのかどうかは知らないが、「ブレーキが利かない!」問題はプリウスが出てすぐ、ではない。しばらくしてから、だ。
そしてあれは嘘だった、とはっきりしてからも、正式な謝罪や賠償は行われていないと記憶している。