美里農業改良普及センター管内の涌谷町では,平成7年から農家所得の拡大を目指し,パイプハウスを活用した園芸部門の導入を推進し,平成24年度までに1,000棟以上のハウスが導入されています。
しかし,担い手の高齢化等により,導入されたパイプハウスの一部で利用されないケースが見られるようになり,普及センターでは,JAや町と連携し,新規就農者や規模拡大希望農業者等への賃貸借等による有効利用を進めるよう取り組みを始めました。
まず,関係機関等とハウスの利用状況について情報を共有し,施設の有効活用について検討を行うとともに,施設所有農家の現状調査を行いました。
また,平成25年10月8日には,施設賃貸借の実践事例をしている東松島市の農業法人,平成25年10月18日には,園芸施設の賃貸仲介を進めている山梨県JA中巨摩の協力を得て視察調査を行いました。
農業法人では,施設を借りようとしても情報が少ないこと,鉄骨ハウスを建設するよりは,賃貸借の方が初期投資等で有利であること,契約年数は5年程度必要であることなどを伺いました。JA中巨摩では,施設野菜産地維持に係る取り組みの中で,施設の賃貸借に取り組み,山梨県総合技術普及センター等関係機関と一体的に取り組んでいる状況について説明をいただきました。
普及センターでは,先進地事例調査を活かし,関係機関と連携を取り,管内の園芸施設の有効活用による園芸産地の維持発展に向けた活動支援を行っていきます。
<問い合わせ先>
美里農業改良普及センター 地域農業 班
TEL 0229-32-3115
FAX 0229-32-2225