白石市の(有)蔵王グリーンファームは,東日本大震災で被災した名取市の生産者を役員として受け入れ,被災農家の早期復興と内陸部の園芸振興を図ることを目的に再編された農業法人で,約7haのパイプハウスでチンゲンサイを中心とした軟弱野菜の生産に取り組んでいます。
生産開始から,丸二年が経過しましたが,沿岸部とは異なる気象や土壌条件に苦慮しており,また大規模栽培に対応した作業の省力化・効率化も課題となっています。
普及センターでは,これらの課題解決の一助として,主力作物であるチンゲンサイと,今後に生産拡大を検討しているパセリの栽培マニュアルを作成し,11月12日には法人の生産部門を担う若手社員を対象に,資質向上と技術の平準化を目的に,この栽培マニュアルを活用した研修会を開催しました。
勤務終了後の夜間の研修会にもかかわらず,参加者からは,昨年,問題となったチンゲンサイの抽だい回避の方法や周年栽培に対応した施肥管理等,たくさんの質問が出され,熱気のある研修会となりました。
普及センターでは今回のような研修会を定期的に開催するとともに,営農支援ソフトを活用した生産管理や省力化機械の導入等,(有)蔵王グリーンファームの経営向上を総合的に支援していくこととしています。
〈連絡先〉大河原農業改良普及センター 地域農業第二班
TEL:0224-53-3431 FAX:0224-53-3519