令和5年5月16日、栗原市金成津久毛地区で、カルビーポテト(株)と普及センターの担当者が加工用ばれいしょの栽培指導を行いました。同地区では、数年前からカルビーポテト(株)向けの加工用ばれいしょ栽培に取り組んでおり、本年度は2生産者が4月初旬に植付けを行い、現在生育が順調に進んでいます。
カルビーポテト(株)の担当者からは、各ほ場の生育状況や今後の管理作業について説明がありました。また、種芋の切り方や培土の深さ、排水対策等について、次作に向けた確認も行いました。
生産者は加工用ばれいしょの栽培管理についての知識を深めたようでした。
<連絡先>
宮城県栗原農業改良普及センター 地域農業班
TEL:0228-22-9437 FAX:0228-22-6144
令和5年5月16日にJAいしのまき主催で水稲の乾田直播栽培の現地検討会が行われました。東北農業研究センターから講師を招き、乾田直播栽培を行っている4つのほ場を巡回して稲の苗立ち本数や雑草の発生状況を確認し、今後の除草剤の処理時期や種類、水管理などについて検討をしました。
どのほ場でも苗立ち本数は1m2あたり約100~130本ほどの生育となりました。乾田直播では100~120本/m2の苗立ち本数が必要とされており、どのほ場も十分な苗立ちとなっていました。乾田直播栽培ではポイントとなる雑草の防除も十分に行われていますが、今後発生する雑草に備えて、管理の準備を行うように指導がありました。検討会には石巻・東松島市の農業生産者18人を含む、関係者40人ほどが参加し、今後の栽培管理について疑問点などを積極的に質問していました。
石巻管内の令和5年の乾田直播による作付は約900haとなっており、普及センターは今後も水稲の乾田直播栽培を支援していきます。
令和5年4月28日に美里地域出身の農業大学校1年生5名が美里農業改良普及センターを訪問し、美里地域の農業の現状や普及センターの役割などを学びました。
はじめに、美里普及センターから美里地域は世界農業遺産大崎耕土の東部に位置し、水稲・麦・大豆の生産が盛んで、涌谷町の小ねぎ、大崎市鹿島台のトマト、美里町のじゃがいも、北浦梨など特産物が多いこと。普及センターは、農業の技術や経営の課題解決策等を直接農業者に接して助言する仕事であることを説明しました。
次に、普及センターの組織体制やプロジェクト課題等の取り組みを説明したあと、新規就農者育成総合対策事業について紹介しました。
その後の質疑応答では、農業者の相談で技術や経営、病害虫防除、土壌施肥設計、新規就農相談が多いこと、飼料価格高騰の要因はコロナ禍や国際紛争、円安等により輸入飼料価格が上昇し、子実用トウモロコシなど自給飼料増産に取り組んでいることを話しました。
また、進路については、「家督なので農業を継ぎ規模を拡大したい」「牛が好きで繁殖肥育一貫経営を拡大したい」「養豚や水稲の規模拡大を図りたい」「父の農業法人経営を継ぎ食料自給を支えたい」「農や食に関することは面白くやりがいがある」など5名全員が就農を希望しており、所長から「農業大学校で学ぶことと人との出会いを大切に、地域農業を担う人材になってほしい」とエールを送り、訪問学習を終えました。
<問い合わせ先>
美里農業改良普及センター地域農業班TEL 0229-32-3115、FAX 0229-32-2225
涌谷地域農業再生協議会は、令和4年度から家畜向け配合飼料の主原料である子実用とうもろこしの生産実証に取組んでいます。
その取組の1つとして、4月25日に自動操舵トラクターと真空は種機を使用した実演会が開催されました。
子実用とうもろこしは分げつしない作物であることから、は種は今後の収量を左右する重要な作業であり、確実なは種による栽植密度の維持が必要です。本実演会では、は種作業を自動操舵トラクターで行うことにより、適正速度での機械走行が可能となり、一定の間隔で正確なは種ができました。また、子実用とうもろこしは、大豆等と比べて作業時間が少ない作物ですが、自動操舵トラクターの活用によって1ha当たりのは種作業時間が30分弱で完了したことから、更なる作業時間の短縮が期待されます。
普及センターでは、子実用とうもろこしの生産など、省力的な転作作物の導入に向けた支援を行っていきます。
実演会の様子
<問い合わせ先>
美里農業改良普及センター 先進技術班 TEL 0229-32-3115、FAX 0229-32-2225