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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

シナノタンポポ、ホタルカズラ、クサボケが咲く妻女山は初夏の趣(妻女山里山通信)

2016-04-21 | アウトドア・ネイチャーフォト

 長野マラソンの当日は、大変荒れた天気になりました。突風に砂嵐の後、雨になり、その後晴れるとまた砂嵐。翌日、妻女山奥の陣馬平へ行きましたが落枝がすごく、度々車を止めて片付けました。陣馬平まであと100mというところで、立ち枯れのコナラが折れて道を塞いでいました(左)。のこぎりで切断し片付けるのに小一時間を要しました。
 翌日と翌々日は晴れたので撮影に。東風超えから見る長坂峠と斎場山(中)。一気に木々が芽吹き始めて里山がカラフルになってきました。毒草ですがウスバシロチョウの食草、ムラサキケマン(シロヤブケマン)もあちこちで咲き始めています(右)。

 陣馬平の貝母は、下から徐々に咲いていきますが、一番上の蕾もすべて開いて満開の状態です。何人か人づてに聞いて見に来られる方がいます。発見の経緯や保全活動などをお話しますが、同時に薬草ですが毒草なので持ち帰らないでくださいと伝えています。猛毒のヤマトリカブトや呼吸停止もあり得るレンゲツツジやスズラン、ホウチャクソウ、フクジュソウなども危険です。野草は有毒が基本と考えてください。事故が起きてからでは手遅れです。

 突風が吹くと、丸まった葉の先が絡み合い、強風にも耐えられるようになります(左)。和名の編笠百合という名は、花の中を覗くと分かります(中)。すでに落花して結実しているものもあります(右)。これから大きくなり、最終的には花ぐらいの大きさになります。

 総苞がひっくり返っているので交雑種(左)こちらはシナノタンポポ(中)。総苞がひっくり返っておらず、頭花が大きく、総苞外片は短く幅広く、先端は内側に巻き込み、小角突起がないのが特徴。花が大きく草高が最大で80センチのものを見つけたことがあります。例年ならゴールデンウィークに咲くホタルカズラも開花(右)。

 タラの芽ももう開いてしまいました(左)。通好みの山菜ハリギリ(中)。コゴミもあっという間に開きます(右)。季節が10日から2週間ぐらい早く進んでいます。

 巨大な猪のヌタ場(泥浴び場)も、このところの雨で水位が上昇(左)。今年は100キロのオスが捕れたそうで、罠にかかる子供もいて全体頭数はかなり減った様です。どこからかタヌキが登場(中)。側溝の落ち葉の中のミミズや虫を食べに来た様です。堂平大塚古墳の花桃も満開です(右)。

 カタクリももう咲き終わり(左)。残花も多く見られました。モミジイチゴの白花(中)。オレンジ色の実は木苺の中では最も美味。クサボケの朱色が鮮やかな花(右)。地梨という実がなりますが、黄金色の強壮、疲労回復に効くいい果実酒ができます。

 妻女山展望台から北の展望。ここは古名は赤坂山で、謙信の本陣ではありません。謙信本陣は、ここから20分ほど登った斎場山で、円墳が山頂です。行き方や伝説は、ぜひ拙書『信州の里山トレッキング 東北信編』をお読み下さい。

 最後は、17日に行われた長野マラソンのカット。雨に突風に桃の花や菜の花に、猛烈な砂嵐と、ドラマチックな大会でした。選手の皆さんも大変だったでしょうけど、砂嵐の土手上でずっと待機していたボランティアの方々が一番辛かったと思います。

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

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コメント (2)
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