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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

妻女山から斎場山へ、更に陣場平へ。オオムラサキの初見を求めて(妻女山里山通信)

2016-06-13 | アウトドア・ネイチャーフォト

 季節の進行が2週間ほど早いので、妻女山山系は既に夏の様相です。長坂峠から斎場山(旧妻女山)を見たところ(左)。私の斎場山への行き方の記事を見て訪れる方も増えています。斎場山の山頂は古墳(円墳)です(中)。地元で謙信の本陣跡と伝わるのはここで、現妻女山(旧赤坂山)ではありません。
 次に陣場平へ向かいます(右)。途中に大きなコナラが何本かあり、夏には樹液バーが現れ多くの昆虫が集まります。オオムラサキも来ますが、オオスズメバチも来るので要注意です。

 シモツケもあちこちで咲いています(左・中)。ホタルブクロは早くも咲き終わりました。コナラの樹下にイチヤクソウの小さな群生がありました(右)。慎ましやかな小花なので、気をつけていないと見落とします。

 上杉謙信が七棟の陣小屋を建てたと伝わる陣場平(左)。ギャップの中央に大きなクマノミズキがあります。クマノミズキは、月末頃咲くでしょう(中)。小さなクリーム色の小花には多くの昆虫が吸蜜に訪れます。ヒルガオが咲いていました(右)。花言葉は「優しい愛情、和やかさ」。

『甲陽軍鑑』の編者といわれる小幡景憲が、謙信の陣小屋の絵を描いています。「河中島合戦圖」(狩野文庫)リンクの23番と27番が陣場平になります
 陣場平は、私のブログや信濃毎日新聞に、私がインタープリターをした松代夢空間主催の「妻女山 花と歴史のハイキング」が掲載され、また5月2日の「斜面」でも紹介されたため、貝母(アミガサユリ)を求めて訪れる人が増えました。今年は2週間も早く咲いてしまったため、見られなかった人も多かった様です。中国から来た薬草ですが、同時に強い毒草なので球根などを決して持ち帰らないよう説明しています。毎年の開花情報は、当ブログでお伝えしています。貝母に侵入してきたノイバラとヨシの根の掘り出しは、ほぼ終わりました。梅雨明けに最終の仕上げをする予定です。非常にたちの悪い帰化植物のブタクサも、根を残すとダメなので、発見する度に抜いています。
 手前のコンクリートは、菱型基線測点といい、地球の歪みを計った地理史の重要な文化遺産です。茶臼山有旅と妻女山陣馬平の菱形基線測点。地理史の重要な文化財(妻女山里山通信)

 貝母は倒れて枯れています(左)。雨上がりに地面に染み込んだ水を吸うクジャクチョウ(中)。ウスバシロチョウは早々と姿を消し、わずかにヒメジャノメやコジャノメが舞う程度。エノキの葉に虫こぶ(虫えい・gall)のエノキハイボフシ(右)。エノキの葉は、オオムラサキの食草なのですが、今年は終齢幼虫を一匹も見ていないので心配です。昨年は14日にオスとメスを同時に見ました。結局、この週末は見られませんでした。非常に気掛かりです。

 開けて今日はまとまった雨が降りました。雨に煙る斎場山(左)。雨上がりにMTBでポタリング。満開のデルフィニウムの向こうに妻女山(中)。ヒナゲシは雨で閉じています。例年より早く杏の実が色づき始めました(右)。千曲市の杏狩りも始まるそうです。

妻女山展望台の南にある大きな駐車場の奥には、清野氏の鞍骨城への地図や、登山ノート、拙書『信州の里山トレッキング 東北信編』のパンフレットなどが置いてあります。ご案内や好評のスライドを使った講座や講演、原稿依頼や写真使用など仕事のお申し込みは、当ブログのメッセージを送るからお願いします。

妻女山の位置と名称について」妻女山と赤坂山と斎場山について。『真田丸』で訪問者が激増中。

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
 長野県シニア大学や自治体などで公表だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。大学や市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。


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