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陣場平の貝母は散り実がなっています。5月下旬には直径2センチぐらいになり、6月に入ると枯れた実から種を飛ばし始めます。保全作業も一段落したので、久しぶりに鞍骨山(鞍骨城跡)へ登りました。5組ぐらいのハイカーと出会いました。何組かは拙書の読者でした。コースの整備も兼ねているので、剪定ばさみとのこぎりを携帯します。その1と2に分けて掲載します。
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林道から左へ天城山(てしろやま)への登山道を登ります。新緑の緑にヤマツツジの赤が映えます。その昔、松枯れ病の薬剤を入れた青いプラスチックのタンクがあちこちの枝に差してあるので帰りに全部回収します。プラゴミですし、猛毒の薬剤が残っている可能性もあります。最終的に20個ほど回収しましたが、前回は25個ほど。それ以前にも何度も回収しているのですが、どんどん出てくるのです。もう公害レベルです。当時の長野県の対応がいかに杜撰だったかが分かります。ベトナム戦争の枯葉剤を製品化したモンサントのラウンドアップや草退治などは絶対に使ってはいけません。欧米では製造使用禁止が広がっています。「ネオニコチノイド系農薬一覧」や「グリホサート剤」で検索を。このブログでも特集記事を何本も載せています。ネオニコチノイドでブログ内検索してください。あなたとあなたの愛する人達を守るために。
●ネオニコチノイド系農薬一覧:主成分は、ベトナム戦争でベトちゃんドクちゃんを生み出した枯葉剤です。こんなものを除草や殺虫剤として使ったらどうなるか猿でも分かる。それが今の日本の現状です。
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直登すると5分ほどで天城山山頂(694.6m)。坂山古墳があります。鞍骨山へは左の巻道をたどります。登山道のヤマガシュウを何十本と切っています。根本を切るので、そのたびにしゃがんだり立ったりで疲れます。
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陣場平から1時間で二本松峠。登るだけならこんなにかかりません。右へ倉科へ下る清野坂。ひだりへ清野へ下る倉科坂。倉科の人が清野へ行くために登った坂なので、倉科側が清野坂なのです。鏡台山までは鞍骨山、御姫山、大嵐山(杉山)を経て6キロです。
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二本松峠から鞍骨山までは850m。
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道は尾根の南側をたどります。この時期は、鏡台山から親子連れの月の輪熊が山際にある淡竹の筍を食べに来ます。ホイッスルと熊鈴を必ず携行してください。見通しの悪いところではホイッスルを鳴らして。
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やがて駒止といわれる深い堀切が現れます。
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更に進むと、妻女山展望台からも見える高圧線の鉄塔をくぐります。2009年にこのコースを整備した時は、エビガライチゴとヤマガシュウで塞がれていました。毎年3月上旬に伐採を続けました。千曲市の緑を守る会や標識を立てている倉科のMさんなどが整備をしてくれて、やっとまともな登山コースになりました。
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鉄塔のすぐ向こうに二条の堀切。今回もバラをたくさん切りました。普通のハイカーは剪定バサミは持っていないので、バラで塞がれたら引き返すしかないですから、整備は必要です。
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堀切を超えると城内で、両側に特に南側に顕著な削平地があります。尾根の上には猛毒のヤマトリカブトの群生地があります。山菜の似ているニリンソウの群生地と混じっているので、要注意です。間違えたら命も危ないです。
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100mほど進んでいよいよ鞍骨城本郭へ登ります。2016年にトラロープとかまぼこ板の矢印をつけました。左から回り込んで上へ。
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かなり崩れた石の道を登ります。写真の上部で分かる様に、ここにはもっとちゃんとした石積みがあったのかも知れません。長野市や千曲市は、この山城の保存をどう考えているのでしょう。坂城町の葛尾城跡は、木道や木の階段を設置して保護しています。
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登ると大ケヤキのあるかなり広い郭(くるわ)。ここで向こう側(南面)へ回り込みます。
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見上げるとずっと上に本郭の石積みが小さく見えます。
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南面の細い道を登っていきます。滑落に注意が必要です。山城の雰囲気がたっぷり伝わってきます。
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凹みのある南面の郭。向こう側に回り込んでつづら折りで虎口へ。かなり狭い道なので慎重に。
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本郭下の狭い郭。
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本郭直下の石積み。善光寺地震や松代群発地震を乗り越えてきた石積みです。
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南面の虎口から見る本郭。
●清野氏と戦国時代:清野氏が信濃国の記録に残されているのは、室町時代に入ってからで、十五世紀の半ば永享の乱の前後から十六世紀の終り、上杉景勝が豊臣秀吉の命により、越後から会津に移るまでの百五十年余りの間と思われる。清野氏の歴史。
●小春日和の週末は、鞍骨城跡のある鞍骨山へ登山道整備しながらトレッキング(妻女山里山通信)
◆鞍骨山その2へ続きます。↓
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