髻山のセリバオウレンの幻の群生地へ行きました。幻というのは、登山道からも遠い藪山の中にあるからです。昨年の満開が今頃だったので訪れたのですが、既に残花でした。見頃は一週間前でしたね。今春は昨年より一週間早いです。陣場平の貝母の生育も昨年より早い。杏も咲き出しました。信州の春は短いのです。超特急で通り過ぎて行きます。
セリバオウレンのこれは雄花です。セリバオウレンは、キンポウゲ科オウレン属の多年草。葉はすべて根生し、2回3出複葉。雄花と両性花があります。これは雄花。花びらのように見えるのは5枚の萼片で,その内側の淡い黄色の9枚が花弁なのですが、遠目に肉眼で見るとほぼ純白です。中央の赤紫のものは、退化した雌しべ。
残花の証。風雨でとっちらかっていますね。
両性花でしょう。内側に順に雄しべ,雌しべ。
日当たりのいいところの両性花は、アントシアニンが少なく、緑がかっています。
両性花。年によって雄花が多い年と、両性花が多い年があります。理由は分かりません。人知れず咲くセリバオウレン。地元の人も知らない群生地。セリバオウレンは薬草で消炎、止血、精神不安などの薬です。健胃(けんい)、健胃、整腸薬として消化不良や下痢止めにも用います。有効成分は、アルカロイド(ベルベリン)、パルマチン、コプチシンなどです。
雄花。透明感のある萼や花弁が魅力的。内側の淡い黄色の花弁が分かると思います。芹葉黄連という名前の由来は、古代には、カクマグサ、ヤマクサと呼んでいたそうですが、中国名の黄連と、カクマグサ、ヤマクサと同じ植物と間違って、黄連の名をあてたといいます。「本草和名」や「和名妙」に記述があります。また、江戸時代の貝原益軒は「大和本草(1708)」で、「日本の黄連性よし。故に中華、朝鮮にも日本より多く渡る。中華の書に日本産黄連を良とす」と記しています。
山蕗を採取。髻山の山蕗は大きくて味も濃いのです。今回は旬のアサリとボンゴレビアンコ風にします。右はタネツケバナの群生地。
色々用事を済ませた後に妻女山陣場平の貝母の群生地へ。一週間で随分と成長しました。昨年の満開は、4月15日でしたが、今年はもっと早くなりそうです。17日に妻女山里山デザイン・プロジェクトの作業をする予定ですが、悪天候がなければ充分見頃だと思います。満開時はできるだけ現地でみなさんの案内をしたいと思います。貝母は奈良時代に中国からもたらされたといい、万葉集にもそれではないかという一首があります。昔は全国に薬草畑があった様ですが、現在これだけの群生地はここしかありません。
◆『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。
★本の概要は、こちらの記事を御覧ください。
★お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせか、メッセージからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。シニア大学や自治体などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。大学や市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。
セリバオウレンのこれは雄花です。セリバオウレンは、キンポウゲ科オウレン属の多年草。葉はすべて根生し、2回3出複葉。雄花と両性花があります。これは雄花。花びらのように見えるのは5枚の萼片で,その内側の淡い黄色の9枚が花弁なのですが、遠目に肉眼で見るとほぼ純白です。中央の赤紫のものは、退化した雌しべ。
残花の証。風雨でとっちらかっていますね。
両性花でしょう。内側に順に雄しべ,雌しべ。
日当たりのいいところの両性花は、アントシアニンが少なく、緑がかっています。
両性花。年によって雄花が多い年と、両性花が多い年があります。理由は分かりません。人知れず咲くセリバオウレン。地元の人も知らない群生地。セリバオウレンは薬草で消炎、止血、精神不安などの薬です。健胃(けんい)、健胃、整腸薬として消化不良や下痢止めにも用います。有効成分は、アルカロイド(ベルベリン)、パルマチン、コプチシンなどです。
雄花。透明感のある萼や花弁が魅力的。内側の淡い黄色の花弁が分かると思います。芹葉黄連という名前の由来は、古代には、カクマグサ、ヤマクサと呼んでいたそうですが、中国名の黄連と、カクマグサ、ヤマクサと同じ植物と間違って、黄連の名をあてたといいます。「本草和名」や「和名妙」に記述があります。また、江戸時代の貝原益軒は「大和本草(1708)」で、「日本の黄連性よし。故に中華、朝鮮にも日本より多く渡る。中華の書に日本産黄連を良とす」と記しています。
山蕗を採取。髻山の山蕗は大きくて味も濃いのです。今回は旬のアサリとボンゴレビアンコ風にします。右はタネツケバナの群生地。
色々用事を済ませた後に妻女山陣場平の貝母の群生地へ。一週間で随分と成長しました。昨年の満開は、4月15日でしたが、今年はもっと早くなりそうです。17日に妻女山里山デザイン・プロジェクトの作業をする予定ですが、悪天候がなければ充分見頃だと思います。満開時はできるだけ現地でみなさんの案内をしたいと思います。貝母は奈良時代に中国からもたらされたといい、万葉集にもそれではないかという一首があります。昔は全国に薬草畑があった様ですが、現在これだけの群生地はここしかありません。
◆『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。
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