この時期に干し柿を作り始めて、4、5年になる。11月6日にJA販売センターに立ち寄ると、 立派な蜂屋柿(渋柿)が並んでいたので、買うことにした。このところ、好天が続いているので、 干し柿作りにもってこいである。 今回は、初めて見る方が干し柿を真似て作れるように、わが家のノウハウを含めて、ブログに 掲載することにした。柿を剥いて、干し柿として干すところまでを第一段として投稿する。
まず、干し柿だが、今回は2個で220円のパック入りの物を10パック(柿20個)を購入した。 7、8日は多忙だったため、9日に干し柿作りにチャレンジした。9日、10日は晴天という天気 予報で、11日は曇り&小雨らしい。経験上、柿を干し始めて3日晴天が続くことが望ましいと 確信している。この間に雨降りが入ると、カビが生えることが多い。この場合はウィスキー(45゚C) でカビを拭き取る。 次に、柿の皮むき、熱湯消毒、吊るしへと進むが、最初に50cm位の糸を20本(柿の数だけ) 用意する。糸は料理用の太めの水糸か、たこ糸がよい。 次いで皮むきの前に、柿の蔕(ヘタ)についている4片の萼を切り取り、ブラシで萼の周りを洗う。 蜘蛛の巣や蜘蛛がいる場合がある。萼をブラシで洗ったら、実を手でこすり表面に残っているかも しれない消毒かすや、油分を洗い流す。これで、皮むき準備完了です。 これから皮むきですが、皮むき器で皮を剥く前に、蔕の周辺を包丁で1周か2周皮を剥き、 その後で、皮むき器を使い皮を剥ぐと皮むき器が上手く使える。 11:30から作業を始め、柿20個の皮むきを13:10に終了した。途中、10分間、昼食をとった ので、都合、1時間30分を要したこととなる。
ここで、皮むき完了の柿に糸かけを行う。わが家では、柿の軸にクルクル2巻して一重結びで 柿が外れないようにし、2本の糸の先を蝶結びかコマ結びとして輪っかを作る。20本の糸かけに 約30分を要した。 この間並行して、深底の鍋(15cm以上)に水を10~12cm位入れ、熱湯消毒のため沸騰させる。 これで、熱湯消毒準備完了です。 熱湯消毒はわが家では25秒ほど、糸を手に持って2個ずつ熱湯の中に漬けて揺すりながら 蔕の部分にまで熱湯が当たるようにする。消毒した柿は清潔なボールに入れた。(10個ずつ) 20個の柿の熱湯消毒に約20分を要した。 これらの柿を竿に吊して、干し柿作りの第一段は終了である。ざっと、20個の大きな蜂屋柿の 干し柿作りの作業に2時間30分を要したこととなる。
この後は、干し柿の監視(鳥が来るので監視、雨降りの日は家の中に取り込む、カビのチェック)、 そして、柿が萎んできたら実を揉むという作業がある。3週間位で完成となる。
<追記> ハチヤガキの謂われを調べてみた。 (インターネット記事から借用)
1. 蜂屋柿は岐阜県美濃加茂市蜂屋町で古くから作られてきたことからこの名称で呼ばれる ようになった大玉の柿で、現在もこの地の特産となっている。また美濃加茂市ではこの柿を 使った干し柿が「堂上蜂屋柿」として出荷され全国的に有名である。
2.千年の歴史を持つと「蜂屋柿由来略書」で自称する。朝廷(天皇)や将軍(源頼朝、織田信長、 徳川家康、豊臣秀吉)に献上された。平安時代から伝えられる干し柿の王様と呼ばれた。 「略書」の信憑性を保証する文献等の傍証を示したものはない。 /ウィキペディア
3. 蜂屋柿由来略書
蜂屋柿ハ其形優美高尚ニシテ其味頗ル甘味ナルヲ以テ古来名産トシテ天下ニ其名高シ右誌ヲ 閲スルニ今ヲ去ルコト凡ソ壱千年前迄ハ本郷志摩ト称セシ カ文治年中時郷士蜂谷甚太夫鎌倉 将軍ヘ土地ノ産物タル乾柿ヲ献上セシ所 殊ニ外御賞翫遊サレ柿ニ密房ノ甘味アリトテ柿名及 村名ヲ蜂屋ト給ハル夫ヨリ志摩ヲ蜂屋ト改ム柿ハ往古ヨリ朝廷献上嘉納アラセラル
以上