北岳には3度登った。最初は広河原から家族4人で登り、2回目は北岳を経由して
間ノ岳、農取岳、を縦走し奈良田に下った。3回目はキタダケソウを観察するために
やはり広河原から登山した。最初の登山は平成3年8月でありフィルム写真機の時代
であったが、原画を紛失したため今回は披露できない。
ここでは、①白峰(シラネ)三山の縦走で登山した北岳、間ノ岳、農取岳と②キタダケソウ
の観察に登った北岳の記事を掲載する。
1.平成12年10月6日~9日にかけ、前泊(車中泊)と山上2泊の山旅となった。
広河原へはまだ車両規制前だった時期で、広河原に車を駐め、翌早朝に登山を開始
した。大樺沢を北岳稜線(八本歯のコル)に向けて直登した。右手に北岳バットレスが
迫り、大きな圧迫感を感じながら、急登を登り、最後は殆どハシゴを登り続けた。
見下ろす眼下の眺めには足がすくんだが、絶景ではあった。八本歯のコルに登りついて、
一息ついた。この日(10/7)は、この後北岳山頂に立ち、南側に少し下って北岳山荘
に宿泊した。天気はまずまずで、少し雲はあったが、鳳凰三山、等の山々を撮ることが
できた。
翌10月8日は快晴の中、中白峰山、間ノ岳、西農鳥岳、農鳥岳へと3000m峰を四座
縦走した。南側には眼前に塩見岳や南アルプスの山々、北には歩いてきた稜線や登山した
山を見返りながら楽しい山旅を味わった。この日は大門沢を下り、大門沢小屋に宿泊した。
10月9日は奈良田に下ったが、途中で追いつかれた警視庁の強者2人と話が合い、
広河原まで割り勘でタクシーに相乗りした。
白峰五山(シラネゴザン)は、北岳(3193m)、中白峰山(3055m)、間ノ岳(3190m)、
西農取岳(3051m)、農鳥岳(3026m)の五山を指す。いずれも3000mを超す高山である。
白峰三山(シラネサンザン)は、このうちの北岳、間ノ岳、農鳥岳を指す。
大樺沢からの直登登山については、足場も少なく、写真を撮る余裕がなかった。
インターネットを検索してみると素晴らしい写真が沢山出てくる。恐縮だが、
少し借用させていただき、登山の雰囲気を味わっていただきたい。悪しからず。
2.北岳への3回目の登山を記載します。キタダケソウの観察です。
相棒の希望を受けて、キタダケソウの開花時期に北岳を目指した。平成26年6月28日
雨模様の空を見ながら、中央道を東京方面へ進み韮崎の先の南アルプスICで下線して
芦安温泉に向かった。この日、山は雨で登山を断念した人も沢山出たようだった。幸い
私達は雨の上がる予定の翌29日に登山を開始することを想定していた。
この時期の高山は雪解けの時期で、いろいろな花が咲き始める。早朝にマイクロバスで
広河原に向かい、登山を開始した。大樺沢を二俣まで登る予定が、道を間違えて御池小屋
ルートで小屋を目指すこととなった。御池小屋を過ぎると残雪が多く残り、歩きにくい中、
何とか残雪帯を抜け、稜線に出た。途中、草すべりのあたりには色々な花が咲き始めていた。
稜線にはキバナシャクナゲが咲き誇り、黄色のミヤマキンポウゲ、紫色のオヤマノエンドウ
などが彩りを添えていた。
29日は北ノ肩の小屋で泊まり、翌日、北岳山頂を越えて稜線を下りキタダケソウを探した。
目当ての花はすぐ見つかった。ハクサンイチゲにそっくりのこの花は3000mのこの場所
にしかないことと長らく、ハクサンイチゲと思われ続けて来たことで 近年になって、別種
の植物と判別されるに至った。両方を比べてみてください。
この山旅ではキタダケソウを始めいろいろな花(高山植物)の写真を撮ることができ、
充実した山旅となった。いろいろな花は先に投稿しましので、興味のある方は、カテゴリー
「百名山の花、南アルプス」からご覧下さい。
以上です。