昨日、日中首脳会談が終わり共同声明が発表された。
これについて読売新聞は社説で、
・会談後、両首脳が署名した共同声明は、「歴史を直視し、未来に向かい、日中『戦略的互恵関係』の新たな局面を絶えず切り開くことを決意」すると強調した。
・10年前に来日した江沢民国家主席は、歴史認識に強くこだわった。その時の共同宣言には、「過去を直視し歴史を正しく認識することが、日中関係を発展させる重要な基礎である」とし、日本側は、中国への侵略に「深い反省を表明した」とある。
・今回の共同声明で、中国側は、歴史問題をいたずらに外交カードとして使わない、という姿勢を示したといえるだろう。
・今後は、日中両国ともに、大国としての責任を認識し、 「互恵協力」を発展させて「共通利益」を拡大させる。それが、「戦略的互恵関係」の中核部分である。
・しかし、首脳会談は、こんな新たな関係の構築が、実際、容易でないことも露呈した。
・東シナ海のガス田開発問題は、「解決にメドがたった」とされたが、最終決着に至らなかった。海洋権益や領土問題などが絡めば、「互恵」には大きな困難が伴うという格好の例だろう。
東シナ海の中間線をまたぐ開発区域の設定に中国側が同意するよう、最後の詰めを急ぐべきだ。
・両国民間の感情的な対立を和らげることも、胡主席が来日した目的の一つだという。
とすれば、中国製冷凍ギョーザ中毒事件の真相究明にもっと熱意をみせてほしい。首相は会談で、「断じてうやむやにはできない」と語った。日中双方に禍根を残さないためにも当然のことだ。
・首相は、北京五輪の成功に日本が協力すると表明した。そのためにも、チベット問題では言うべき事を言い続ける必要がある。
・「国際社会が共に認める基本的かつ普遍的価値の一層の理解と追求のために緊密に協力する」という共同声明の一文は、そこで初めて、意味を持つことになる。
と今回の会談を歓迎しながらも、国民の多くが抱くガス田開発、冷凍ギョーザ、チベット問題についての懸念を述べている。
[中国の抱えている問題点]
これには次のような問題が考えられる。
反日教育してきた若者の取り扱い
今までの反日教育や反日政策で洗脳された国民に対して、余り日本に対して甘い態度を示せば、政権の基盤に悪影響を及ぼすことを恐れていること。
実利主義に基づく政策
・昨日のブログでも書いたが中国の実利政策で、外国のパッシングなど無視しても中国の発展一本槍でやってきた中国政府のやり方について必ずしも中国に完全な信頼が置かれてない。
・同じ実利政策で今回の訪問は、当面の北京オリンピックを成功させるため、日本を味方に取り込みたいとの思惑があるのではないかと疑われていること。
多民族国家の統一
広大な土地に多民族を抱える国では、共産党の一党支配を続けるためには、諸外国の批判はあってもある程度の締めつけは欠かせない。
一党支配の強み
・厳しい言論と報道の統制で国民の考え方をある程度操作出来る。
・対外的な政策にしてブレがない。
民主主義国家のように、政府の対外政策に反対するような発言はまったくないか、封じ込まれている。
[日本の中国に対する立場]
日本の貧困化
・昨日のブログで書いたように、強大な潜在的経済力と競争力を持つ中国を隣国に持つ日本は、中国に比して高い所得→競争力の低下→非正規授業員の雇用→所得の低下→社会格差の発生→日本全体の貧困化という大きな影響を受けている。
中国に頼る経済
・然し一方では今まで頼ってきた米国の経済力の半永久的な低下で、日本は次の市場として中国は欠かせない存在になっている。
つまり今の市場主義経済のもとでは日本政府が現在の国民所得を保つためには中国は大切なお客様になっている。
極東での日本の立場の変化
・今までは中国と韓国の反日政策で極東では孤立した状態になっていた。
然し、対日関係を見直そうと言う、同じ実利主義の中国の胡錦濤さん、韓国の李明博さんの出現で、日本にとっては有利な情勢になっている。
日本としてはこの機会を活かさぬ手はない。
実利主義の危うさ
・然し実利主義は逆に考えると、中国、韓国にとって日本との付き合いが自国の不利になるときは豹変することを意味しているので、完全に信頼していてはおれない。
[日本の中国との付き合い方]
車間距離を置いた付き合い
・お人好しの日本人は直ぐに相手を信頼してしまう傾向があるが、全く価値観の違うしかも実利主義の中国とは仲良くしても、ある程度の車間距離をおく必要がある。
対外的に日本として筋を通す
・同じ価値観を持っている人が、日本の国益に絞って考えれば、結論は大きく変わらない筈だ。
少なくとも似た価値観を持つ自民党と民主党は対外問題で国内では争っても、外国との直接折衝では一本で行かねば、外国にたいしては筋を通してくる中国政府からいいようにあしらわれるだけだ。
特に野党や親中派の人達が中国人と接触するときは、日本と言う立場を忘れないようにして貰いたいものだ。
外国人参政権などの問題で、野党の人達がわざわざ外国に言って約束まがいのことをするなどは全くの論外だ。
自民党、民主党へ
与野党、特に自民党、民主党とも今のような日本にとって問題山積、日本の行く先を左右する分岐点にに立っているときに、権力争いをしている暇はないと思うのだが。
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