普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

民主党に望む事

2008-05-11 11:23:00 | 民主党

[日本が抱える問題点]
 文藝春秋の4月号の「日本の実力」を読んでいたら気になる数字を見つけた。
 07年度のIMDランキング
では日本はODAの援助先の、中国にも抜かれて24位、そしてそので日本の総合順位を落とす主因は34位の「政府の効率性」、120位(世界経済フォーラムランキング)の「政府債務」だと書いていた。
 そして民主党も暫定税率即時廃止の税源として例によって具体的な対案はなにもないが、政府関係省庁の無駄を省けば直ぐにも捻出できると言っている。
 それで今の日本政府が世界的に見てどれくらいの規模の人員を持っているか調べてみた。

公務員数の国際比較
 たまたま見つけた図録公務員数の国際比較 
によると05年度の人口千人当たりの公務員数(人)ではトップはフランスで日本はG8の中で最下位だ。
     中央政府 公社、公団等 地方公務員 国防関係 総計
フランス  37.1        8.8       42.7      7.1   95.8
英国        32.9         6.0               35.9         3.6      78.3
米国    7.5                    64.0         2.3      73.9
ドイツ    4.4             15.7       47.3          2.3   69.6
日本    4.0             6.2                29.6              2.4      42.2

 この数字を見ると今、日本では野党やマスコミから政府関係省庁がコテンパンに叩かれている。
 勿論、以上の経費削減は勿論しなければならないが、それには限度があり従って効果も薄いことがなんとなく判るような気がする。

債務残高の国際比較
 一方文芸春秋があげている政府債務は07年度の債務残高の国際比較(対GDP比)によると
  
日本 177.6 、イタリヤ 121.0 、フランス 74.6 、ドイツ 69.9 、カナダ  66.3 、米国 61.8 、英国  49.9
が示すように、日本が断トツの1位で、しかも他国は漸減または横ばいの兆候を示しているのに、日本だけは増加の傾向が止まらないと言う危機的な状況を示している。
 しかも小泉さんが強引に経費節減に踏み切り、そのお蔭で現在の後期医療制度や福祉の問題が発生し、医療危機の原因となっているのに政府債務は上昇しているのだ。

[政府の一般会計予算]
 確かに下記の政府予算
を見ると、仮に国債費が10%減って2兆円もあれば、社会福祉にも回せるし、日本の企業の競争力の源泉と言われている中小企業や、将来のための教育予算にも回せるだろうがそれが出来ないのが辛い所だ。

平成19年度一般会計予算  82.9兆円
 国債費         21兆円(25.3%) 内利払費9.5兆円
 社会保障費 21.1兆円 (25.5%)
 地方交付税交付金等 14.9兆円 (18%)
  公共事業       6.9兆円 (8.4%)
 文教科学振興 5.2兆円
 中小企業対策 0.16兆円 

[800兆の借金を作った責任は]
自民党
 然し苦しい予算の中で、この国債費21兆円を産む元凶の800兆を越す借金が生れた原因やその責任の追求は殆ど議論されないのは何故だろうか。
 これには色々と難しい問題もあるだろうが、その大きな責任一つには今まで日本を引っ張ってきた自民党にあると思う。
 その端的な例が、瀬戸内海に3本もの橋を掛けたことや、日本ばら蒔き行政で農村の生産力を落としてしまった事、逆に元気だった産業界や金融界などのミスリードでバブル崩壊を招いたことなどなどだ。

野党
 然し、半世紀に亙り自民党の一党支配を許してきた責任は今まで、最大野党だった社会党にあると思う。
 何故なら今の社民党を見ても判るように、余りにも自党の信条に囚われて、現実を無視してきたために国民からかけ離れた政党だったからだ。
 だから自民党がいくら瀬戸内海に橋を3本掛けても、次の選挙は絶対に勝てたからだ。
 その傾向は昨日も書いたが、野党に陥落するかも知れない今でさえ、(国民に不人気な)所得税増税問題は選挙後に考えればよいなど、国民を小馬鹿にしたことを公言する自民党幹部の言動にあるようにまだ続いている。

これからの政局
  いよいよ民主党の出番がでそうな勢いだ。
 先日の「たかじんのそこまで言って委員会」でも直言で知られる参加者でも次期政権は民主党と言う人が大半を占めていた。
 どちらも頼り無いが、今は政権交代で民主党にやらせて見てもまあいいか位の理由だが
私もほぼ同意見だ。

[民主党へ]
 政権奪回の可能性が高まった今から、その時期がきても慌てないように今回のテーマの政府関係省庁の合理化、赤字対策の点でいえば、次のような対策を考えて貰いたいものだ。
・今までの何でも反対の立場から早く脱却して国民から信頼できるような、そして実行可能な対策を早急に立案する。
・暫定税率即時廃止の提案の時政府関係の経費削減を訴えていたが、前に書いたように大きな眼で見ると難しい事もあるし、官公労のこともあるが難しくても、問題は明らかでありまたそれなりの効果もあり、野党第一党としての発言でもあるので、是非とり組んでもらいたいものだ。
・民主党に任せたみたががやっぱり駄目だってと言わせない様に、そして800兆もの借金をいつの間にか作った原因の一つの一党支配体制から永続性のある政権交代の実現へ頑張って貰いたいものだ。

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