普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

竹島問題と慰安婦問題

2008-07-30 14:32:31 | 国際社会

 最近、竹島問題で二つの動きがあった。
 一つは米政府機関の「地名委員会」が、日本海の竹島の表記について、これまでの「韓国領」から「主権未確定」に変更したことを明らかにした。
 もう一つは、米国の決定に対して韓国は竹島が「韓国領であるとの地位を明確にするため」韓昇洙首相は29日竹島を韓国首相として初めて訪問した。
 なお同島を実効支配する韓国は米国の決定に強く反発しており、来月初旬に訪韓予定のブッシュ大統領と李明博大統領との首脳会談でも主要議題に浮上する可能性がある。読売新聞
から)
そうだ。

[冷静で動かない日本]
 これらの韓国側の動きに対して町村官房長官は日本としては冷静に対処することが必要だと述べた。
 確かに日本が冷静に対処するのは良い事かも知れないが、それでいてじっとして何もしなくて良いと言うことにはならないと思う。
 報道によれば韓国は日本政府の竹島の教科書の解説の明記の決定の報道に対して、既に世界各国の竹島に関する表記を調査し、独島と表記するよう求める動きを始めたようだ。

慰安婦問題の苦い教訓
 日本は慰安婦問題で、苦い経験をしてきた。
 米国での韓国側の動きに対しては、韓国との友好関係を保つため冷静に傍観してきた。
 その間に韓国や中国側のロビー活動や新聞広告などで政界やマスコミを動かし、米国議会での非難決議決定の情勢になって、慌てて安倍さんが慰安婦問題での軍の強制を否定し、桜井よし子さんなど批評家や政治家が意見広告を出したが、却っていずれも慰安婦批判勢力の火に油を注ぐ結果となり、米国マスコミの反発を招くことになった。
   結局、米議会で非難決議が通過し、EU諸国まで飛び火して、慰安婦問題のデマが定説として世界の一部に定着してしまった。
   これは明らかに情報戦の失敗だ。

日本の外交戦略
 日本はこの苦い教訓を活かして、韓国側の間違った国際的な宣伝を潰すこと、日本がこの問題を国際司法裁判所に提出して正々堂々と戦う意志のあること、それを韓国が拒否していることなどの正しい事実を世界に知らせ、日本の立場が悪くならないように、友好は友好、主張するときは主張すべきだと思う。

 もしこの活動を政府が直接するのが政治的に拙いのなら、別の機関に秘密裏に資金援助でもして活動させれば良いと思う。
 そして表向きではマスコミや直接責任のない野党の力を借りることだ。
 そして政府の優柔不断の態度を攻撃させ、政府に発破を掛けさせることだ。
 政府はこれらの攻撃を抑えて日韓友好のために何とか冷静にことを納めようとしている姿勢を韓国に示して、恩を着せ、そして国内の政府へ圧力を利用して後の交渉を有利に進めることだ。
 そしてマスコミも野党もこと外交に関しては日本の国益のために、阿吽の呼吸で政府と協力すべきだと思う。
 報道によれば韓国のメディアは今回の米国の当局の方針変更は「日本のしたたかなロビー外交に屈したものだ」として韓国の外交当局を攻撃しているそうだが、事実の正否はともかくとして、武力のない日本の取るべき外交戦略、戦術はこのような情報戦しかないとおもう。

私の提案の問題点
 しかし私の提案は、戦前の自主独立の外交のやり方を見てきた戦前派の言う事で、現実には民主主義国の日本では、国の危機にたいしても相手国の立場を良く理解してくれる朝日新聞のようなマスコミも居れば、竹島問題で沸き立っている韓国にわざわざ出かけて行って、日本の立場の説明も日本としての主張もせず?に韓国側に有利な外国人参政権付与の約束をしてくる野党第一党の党首もいる。
 だから私の提案もマスコミと言っても読売か産経、批評家で言えばやや右寄りと言われる人達、政治家では与野党の中の有志に頼るしかない実情だ。

 昨日ふと気がついて人気ブログランキングの政治部門の上位50位までの人の最近のエントリーを見たが、約18人もの人達が竹島問題を取り上げていた。
 しかしそれもネット上の動きだけで、日本としての慰安婦問題と同様に表立った動きはないようだが、心配性の私はまた手遅れになってしまう可能性もあるような気がしてならない。
 まさに平和ボケ、属国ボケと言われても仕方がない人達、そして今でも外交は米国に頼っておれば良いと思っている人達が多いように見えるのに溜め息が出るばかりだ。

韓国および韓国人の特性
 産経は竹島に関する社説で、ある韓国人外交官は著者に「領土問題は一歩でも譲ったら、取り返しのないことになりますよ。日本は経験がないでしょうが」と言う言葉を紹介していた。
 私はその外交官は遠回しに、慰安婦問題で当初低姿勢に終始した日本政府のことを言っていると理解している。
 韓国も韓国人の多く(正確に言えば在日の一~三世を除く)もその不幸な歴史を考えると同情すべところもあるが、少しでも弱みを見せるとそれにつけ込んで来るし、一歩引き下がるとなお図に乗ってくる傾向がある過去の歴史を振り返ると、今の政府の日韓友好一本槍の外交は、竹島問題も慰安婦問題の二の舞になる危険性を孕んでいることを考えて置くべきと思う。

民主党へ
 それにしても改めて愚痴るのだが、責任ある野党第一党の党首として、国の為より党のためを優先する小沢さんしか民主党には居ないのだろうか。

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参照:
  
韓国に参政権付与を約束した小沢さん 
  
竹島問題と朝日と福田さん 
  
竹島問題と日本のマスコミ
   竹島問題について