このたびの東日本大震災で被災された多くの皆様へ、謹んでお見舞い申し上げます。
大震災直後から、たくさんの支援を全国から賜りましたこと、職員一同心より感謝申し上げます。
また、私たちと共にあって、懸命に復興に取り組んでいらっしゃる関係者の方々に対しても厚く感謝申し上げます。
去年の暮は映画を何本か観た。
繰り返し観てしまう「容疑者」(1945年)は、名優チャールズ・ロートンと、ジョン・ウエインの西部劇「拳銃の町」で光り輝いていたエラ・レインズが主演のサスペンス映画。冴えない中年男が困窮した若い女性への情にほだされて、トラブルに巻き込まれて行く。
およそラブストーリーとは無縁の容貌のロートンがとにかくチャーミングな佳品だ。
(上のジャケット写真を見て欲しい。)
映画史上、最も役に恵まれた俳優は、女優だとジェニファー・ジョーンズとジャンヌ・モロー、男優はこのロートンではないかと個人的に思っている。
主な作品と役柄は、
1932年「暴君ネロ」のネロ、
1933年「獣人島」のモロー博士(ドクター・モロー)、
同年にはアカデミー主演男優賞を受賞した「ヘンリー八世の私生活」もある。
1935年「噫無情」(レ・ミゼラブル)のジャベール警部 、
同年「戦艦バウンティ号の叛乱」では追放されるブライ船長。
1936年「描かれた人生」のレンブラント、
1939年には以前紹介した「ノートルダムの傴僂男」でカジモドを。
1948年「凱旋門」でのサディスティックなゲシュタポ役も忘れ難い。
悪役良ければ映画良し。
同年「大時計」も見事な悪役。ケヴィン・コスナーでリメイクされ、ロートンの役柄はジーン・ハックマンが演じている。
1953年「情炎の女サロメ」ではヘロデ王、
1957年「情婦(検察側の証人)」の老弁護士、
1960年「スパルタカス」ではローレンス・オリヴィエとの権力闘争に明け暮れるグラッカス役だった。
「情婦」。マレーネ・ディートリヒと。