波風立男氏の生活と意見

老人暮らしのトキドキ絵日記

ゆるやかな線

2025年01月08日 | 日記・エッセイ・コラム

ルソーの『眠るジプシー女』だな、これは。疲れて寝ている女に、ライオンが月明かりの砂漠で寄り添う幻想的なルソー、松田正平は裸婦と犬と月に置き変え、俳画のような滋味がある。画集だからよく分からないが、一見ヘロヘロしているようで強い線、ぐいっと引いた黒線が邪魔にならないすごみ。ルソーは徹底的に描き込んだ緻密さで古典的な物語感あるが、松田のは描いているうちにこんなふうになりました、みたいなホノボノ感。おい、そんな格好していたら風邪ひくぞ、犬にあちこち舐められるぞ(笑)。
吹雪なので好きな画家の画文集(『松田正平 風の吹くまま』求龍堂)を開く。昨日、薄暗いところで本を読んで首を痛くした。こういう日は、理屈っぽくなくて、ヒタヒタと詩を感じるのが良い。色と明るさと線の響き合いはさすがプロで「俺でも描けそうだな」を一蹴する。

 

年末に来た近況報告に返事書く。小学校からの友人、互いに年賀状は出さないが時々忘れた頃にハガキを出し合う。目の具合が悪いとあった。13歳の夏、彼が針金を張ろうとして誤って目を傷つけ眼科に付き添ったことがあった。その時のが原因なのかなあ。心配だ。13歳の正月、彼と本屋やデパートに行ったり、スキーをした。一緒に絵を描いていた4人組の中で、スキーや海水浴に行ったり街へ繰り出すのはいつも彼一人だけだった。当時はあまり考えなかったが、他の2人は遊べない事情があったのだろう。少し前、4人で会おうと連絡取り合っていたがコロナで断念した。
何とか生きていることを、ヘロヘロ文字で飄々ゆるやかな言葉選んで伝えたい。


少し宣伝用のイラスト描いてきたせいで、ヘロヘロした線よりピシッとした線を描いてきた。だが、飽きたし、生活感覚とズレてきた 午前中、スキー手袋(右)の親指と人差し指の股のところがほつれていたので縫う。糸通し使い、読書メガネかけ、電気スタンド近くに寄せて。25年以上前のスキー手袋、ここ20年は除雪手袋。ここまで使えた満足感湧く。初めて防水スプレーかけたりして。

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