1971年に講談社文庫が初めて発表され、実際に手に取ってみた時の印象は、大々的な前宣伝にもかかわらず、あまり良いものではありませんでした(*1)。活字を組まず、オフセット印刷を全面的に採用したというふれこみでしたが、文字のポイントはやけに小さいのに行間は妙に空いており、紙面はあまり美しくない。増加している若者世代に合わせて、文字を詰め込んでページ数を節約し、価格を抑えるという方針だったのでしょうが、最初の印象がよほど強かったのか、近年までできるだけ避けるようにしていました。意識して探して購入したのは、藤沢周平『○○の檻~獄医立花登手控』シリーズや宮城谷昌光『孟嘗君』、吉村昭『白い航跡』『時の旅人』などでしょうか。
ところが最近は、書店に行ったときに講談社文庫の棚も定期的にチェックするようになりました。宮城谷昌光『呉越春秋・湖底の城』や山本一力『ジョン・マン』などのシリーズが理由ですが、最近は昔の本でも新装版ということで文字のポイントが普通に大きめになり、行間も自然になってきましたので、紙面の妙なスカスカ感は改善されてきています。老眼にも優しい文庫になってきた、という感じがします(^o^)/
とはいうものの、明らかに読者層が違う、若者向けのものと思われるタイトルが並んだ「講談社××文庫」などは、恐れをなして手を出してはおりませんが(^o^)/
○
その点、単行本の多くは見事なほどのバランスであると感じます。当方は、コンピュータ組版システム TeX/LaTeX などに日常的に触れているため、組版に対する要求水準が高くなっているのかもしれませんが、単行本の紙面を見ると、いかにもプロの仕事という感じがして好感を持ちます。宮城谷昌光『太公望』や『孟嘗君』などは、わざわざ単行本で買い直しているほどです。もっとも、実際には判型が手軽なために、寝床わきの本棚から文庫本を取り出して読むことのほうが多いのですけれど(^o^;)>poripori
(*1):それでも、高見順『詩集・死の淵より』などは、その内容に強い印象を受けました。
ところが最近は、書店に行ったときに講談社文庫の棚も定期的にチェックするようになりました。宮城谷昌光『呉越春秋・湖底の城』や山本一力『ジョン・マン』などのシリーズが理由ですが、最近は昔の本でも新装版ということで文字のポイントが普通に大きめになり、行間も自然になってきましたので、紙面の妙なスカスカ感は改善されてきています。老眼にも優しい文庫になってきた、という感じがします(^o^)/
とはいうものの、明らかに読者層が違う、若者向けのものと思われるタイトルが並んだ「講談社××文庫」などは、恐れをなして手を出してはおりませんが(^o^)/
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その点、単行本の多くは見事なほどのバランスであると感じます。当方は、コンピュータ組版システム TeX/LaTeX などに日常的に触れているため、組版に対する要求水準が高くなっているのかもしれませんが、単行本の紙面を見ると、いかにもプロの仕事という感じがして好感を持ちます。宮城谷昌光『太公望』や『孟嘗君』などは、わざわざ単行本で買い直しているほどです。もっとも、実際には判型が手軽なために、寝床わきの本棚から文庫本を取り出して読むことのほうが多いのですけれど(^o^;)>poripori
(*1):それでも、高見順『詩集・死の淵より』などは、その内容に強い印象を受けました。