モーツァルトにはオーボエ四重奏曲という有名作品があり、私自身も先頃の山形弦楽四重奏団の定期演奏会(*1)で楽しんだばかりですが、そのときバランス的にオーボエ五重奏曲というのは難しいのではないかと感じました。ところがその舌の根も乾かぬうちに、モーツァルトにオーボエ五重奏曲が存在することに気づいてしまいました。ハ短調、K.406(576b) です。
手持ちのCDは、現在は岡山フィルハーモニック管弦楽団で首席指揮者をつとめるハンスイェルク・シェレンベルガー(Ob)とフィルハーモニア・クヮルテット・ベルリンによる1981年のデジタル録音(DENON:COCO-70737)です。この盤に添付の解説書(執筆は中河原理氏)によれば、この曲はもともと弦楽五重奏曲第2番KV406の1st-Vnをオーボエで吹いたものなのだそうです。ところが、この弦楽五重奏曲(*2)にはさらに裏話があって、実は原曲は「Ob,Cl,Hrn,Fg各2本のためのセレナードKV388」であって、モーツァルトは1787年にこれをそのまま弦五に移したものなのだそうな。そんな意味では、「バランス的に無理のある曲」とはとても言えないようです(^o^;)>poripori
第1楽章:アレグロ。ハ短調の重々しい始まりは、悲劇の幕開きのような雰囲気ですが、オーボエの音色や第2主題の晴れやかさが、対比を緩和してくれる感じです。
第2楽章:アンダンテ。オーボエによく似合う、穏やかな緩徐楽章です。
第3楽章:メヌエット・イン・カノーネ。カノン風のメヌエット、という意味でしょう。不思議なぐるぐる感にとらわれそうな、ひなびた味わいのメヌエットです。
第4楽章:アレグロ。木管楽器のオーボエと弦とが密接に絡みあう主題と変奏です。
参考までに、演奏データを記します。
■シェレンベルガー(Ob)、フィルハーモニア・クヮルテット・ベルリン盤
I=8'26" II=4'03" III=4'41" IV=6'21" total=23'31"
(*1):山形弦楽四重奏団第71回定期演奏会でモーツァルト、ベートーヴェンを聴く〜「電網郊外散歩道」2019年4月
(*2):モーツァルト「弦楽五重奏曲第2番」を聴く〜「電網郊外散歩道」2013年4月
手持ちのCDは、現在は岡山フィルハーモニック管弦楽団で首席指揮者をつとめるハンスイェルク・シェレンベルガー(Ob)とフィルハーモニア・クヮルテット・ベルリンによる1981年のデジタル録音(DENON:COCO-70737)です。この盤に添付の解説書(執筆は中河原理氏)によれば、この曲はもともと弦楽五重奏曲第2番KV406の1st-Vnをオーボエで吹いたものなのだそうです。ところが、この弦楽五重奏曲(*2)にはさらに裏話があって、実は原曲は「Ob,Cl,Hrn,Fg各2本のためのセレナードKV388」であって、モーツァルトは1787年にこれをそのまま弦五に移したものなのだそうな。そんな意味では、「バランス的に無理のある曲」とはとても言えないようです(^o^;)>poripori
第1楽章:アレグロ。ハ短調の重々しい始まりは、悲劇の幕開きのような雰囲気ですが、オーボエの音色や第2主題の晴れやかさが、対比を緩和してくれる感じです。
第2楽章:アンダンテ。オーボエによく似合う、穏やかな緩徐楽章です。
第3楽章:メヌエット・イン・カノーネ。カノン風のメヌエット、という意味でしょう。不思議なぐるぐる感にとらわれそうな、ひなびた味わいのメヌエットです。
第4楽章:アレグロ。木管楽器のオーボエと弦とが密接に絡みあう主題と変奏です。
参考までに、演奏データを記します。
■シェレンベルガー(Ob)、フィルハーモニア・クヮルテット・ベルリン盤
I=8'26" II=4'03" III=4'41" IV=6'21" total=23'31"
(*1):山形弦楽四重奏団第71回定期演奏会でモーツァルト、ベートーヴェンを聴く〜「電網郊外散歩道」2019年4月
(*2):モーツァルト「弦楽五重奏曲第2番」を聴く〜「電網郊外散歩道」2013年4月