『劇琉王』の名前がいいですね。全国大会に参加作品の「オキナワンルーパース」も良かったですね。トートーメー相続と基地問題をリンクさせたところなど、もっと沖縄でも再演をしてほしいものです。「無理です。」は今時の関係性の綾が描かれていて、微妙なセクシュアリティーに切り込んでいますね。工事という言葉がつまり性転換のオペのことだったり、現在のLGBTQのマージナルな性とヘテロの境界を描いていますね。台詞の転換が面白かったですね。一方でそれはLGBTQへの眼差しの差異化ではないかとの、意見も聞こえました。
一貫して流れるテーマの収斂のさせ方が才能かとも思ったのですが、意外と演じ方の工夫があればもっとよかったのが「ぷれい・ほーむ・わー」でしたね。子供の遊びの世界の残酷さ、現実のあぶりだし方、虚構と現(うつつ)の隙間など、可能性を感じましたね。