USBメモリーを忘れて取りに行った帰り際、また誘蛾灯の前に来た。少し角度を変えて君を見た。君は綺麗なウェブの真ん中にいて光を放っていた。そうか君は光を浴びて光になっているんだ!恍惚の君!白く、黄色く輝く光!今日の驚き!
光を浴びて!
光を浴びる君
君は光にとけて
白い黄色い光を放って
そこにいる!
編みこまれた綺麗な網上の世界
そこが君の総て
黄色い光と光る糸の輪
二つの輪が並んで餌を罠にかける
光の輪に魅せられる生き物がいて
待ち構える君がいる
破綻のない幾何学的な君の棲家
誘蛾灯の黄色い光
光を浴びる君
黄色い光にとけて光となる君
光を浴びて生きる君
光を一杯浴びたい夕間暮れ
光が射すことのない闇も漂う
軍事ヘリが二機通りすぎる夜
しかし
光と一体となった君は美しい
命の輝き、美はここそこにあふれ
人工の光と対になる君の知恵
進化する君
進化しなければ息絶える
Mehr Licht(もっと光を)
と
ゲーテは
最後に言った、と云う
もっと光を!
闇は深い・・・