【稽古終了後、熱心に台詞や歌の確認と練習をする光景】理想は和気あいあいと沖縄芝居を復興したい!
10月23日、甥の結納の儀式と会食に参加して後、那覇市の沖縄工業高校近くにある花園の立派な稽古場に向かった。泉賀寿子さんの住宅兼稽古場は眺めが豊かな空間でそこに、歌劇『夫振岩』に出演する沖縄芝居の女性陣が集った。地揺は具志幸大さん、平田旭さん、米増健太さんである。
【島袋ゆかりさんと小嶺和佳子さん】
主演はすでに劇団を主宰されている劇団群星の宮里良子さんと劇団花園の泉団長である。他、多くの老若男女の村人が登場する。父親、母親(スー、アンマー)は伊良波冴子さんと仲里松子さんで手堅い。女だけの歌劇である。小嶺和佳子さんも村のニーセー役で熱心に稽古していた。彼女は歌劇保持者の歌を吹き込んだり、台詞のウチナーグチの指導を受けたり、その熱心さに胸が打たれた。保持者の真栄田文子さん、吉田妙子さん、伊良波冴子さんが熱心にリードしている姿は心強かった。この歌劇の演出は伊良波冴子さんで、吉田さんは台詞や歌の指導をし、真栄田さんは村のミヤラビたちの歌と演技指導に取り組んでいた。
【金城光子さんと真栄田文子さん】
微笑ましい光景を写真に撮ったのでご紹介したい!沖縄芝居は女性たちが力強く継承していくのだろうか?気になるのはそれぞれの劇団では団長を中心に劇団の個性を打ち出していくが、統合して舞台を創っていく時、誰が演出をするか、は大きな要素になる。そして演技を指導していくシージャカタの指導の深さ・広さが問われてくるようだ。芸能の世界はそれぞれが舞台の花になるゆえに、お互いのエゴーや嫉妬、見え、権欲、などなどの感情の渦をまた克服しなければならないようだ。自分勝手な演技や自分勝手な台詞(口立て)が飛びだすのもその特徴だが、決して台本通りにはいかないところがまたその面白さかもしれない。しかしある程度の総合的な美を見せてくれないと、観客は興覚めすることになる。
【3番目は演出の伊良波冴子さん】
【琉球歌劇】である。やはり歌のうまい役者の技量を見たいし聴きたい。沖縄には実に面白い史劇や歌劇がたくさんある。それは組踊の80演目をはるかに超えている。しかしそれらが十分上演できないのが現実である。組踊より面白い芝居はたくさんあって眠っている。眠っている台本を掘り起こして上演するための助成を沖縄県はもっと予算化するべきである。
【主演の泉賀寿さんと宮里良子さん、背後で若い伝承者がまた稽古している】
60万円ですか?その倍の600万円ほどの助成では年に2回ではなく4、5回優れたこの間あまり上演されていない作品を含めた舞台を提供することが可能になるだろう。県で舞台美術の背景幕やセットの必需品をそろえることも可能だと言えよう。それらを無料で提供するとか、もっとお隣の台湾の舞台芸術の政策などを見習ってほしい。すべて中央政府による縦行政の中で独自のカラーを出しえないという事がないようにしてほしい。実際はどうなのだろう?
【台詞と歌の稽古風景、いいね!】
ウチナーグチを盛り上げる文化運動と沖縄芝居の復興はセットになっていると言える。バカにされ蔑まれたウチナーグチを独立言語として認知する運動は自らの言語への誇りを増すことになり、それが大きな文化資源、今はやりの文化コンテンツになることは言うまでもない。
沖縄県は独自に隣国台湾や韓国、中国、香港、シンガポール、ハワイ、その他【ケルト文化圏】などの文化政策の動向、劇場の運営などを含め比較検証し、それらを沖縄(琉球弧)の将来の文化推進(それは観光産業との連携でもありえるが)に大いに生かしてほしいと思う。
そして現代版組踊も悪くはないが、それはあくまでイントロのインターテイメントであり、例えば世界のウチナーンチュ大会でそれらのサブカルチャーだけが率先していて、世界のウチナーンチュにウチナーの粋なる芸能・演劇を提供しなかったウチナー側のブレインのセンスに対するクレームもあるようだ。ワクワクし興奮し、のった。しかし、どこに沖縄伝統の粋なるものがあったのだろうか?疑問も起こる。組踊の上演さえなかった。古典音楽の披露もなかった(?)全体を総括する必要があろうと思う。メディアはもっと検証し、発信する責務があると思うがどうだろう?
現代版組踊も悪くはないが、琉球歌劇の粋・美を聞かせたかった。見せたかった。琉球歌劇は世界が受け入れる総合芸術美を十二分に持っている!ある方によるとウチナーンチュ大会の閉会式で最後に閉会のあいさつをした副知事は一言もウチナーグチであいさつすることがなかったという。「それがとても残念だった」と、70代の地域で様々な活動に取り組んでいる女性が話していた。
ただ大学も時代に遅れていて、そうした沖縄が実際に必要な文化資源を推進していく・応援していく体制にはなっていないところもある。例えば琉球大学でケルト文化圏とのリンクによる学問的深化・広がりを推進できる方が例えばイギリス文学なり文化を研究している現在の教授陣にいるだろうか?
ケルト文化圏との比較などを考える時、残念だが、多様な視点で大学のカリキュラムに盛り込んでいくセンスが沖縄の大学にはなさそうである。お隣の鹿児島大学は実践しているようだがーー!沖縄の大学でこそ取り組まれてほしい比較文化の検証や推進プログラムを果敢に発信している方が鹿児島大の梁川英俊先生である。今年一月末のケルト圏の方々を招聘したプログラムはとても良かった。また来る12月には世界の島唄の唄者を招聘するシンポジウムや公演の企画が成されているようだ!視野の広さに圧倒される!
<<わたしもできれば【劇場と社会】のテーマで世界の動向もからめてシンポをやりたいが、予算の都合で規模は小さくなりますね。現代演劇をやっているメンバーも言いたい事がたくさんありそうです。組踊、沖縄芝居、現代演劇それぞれの代表に「劇場と社会」について登壇してもらいましょうかね?!>>
(これらのリハーサルの写真は、あくまで歌劇保存会を中心とする沖縄芝居先達者顕彰碑建立期成会の活動を応援する意味で掲載しています。みなさんが頑張っている姿です。アドリブで物語を編んでいくことが中堅以上の役者にはできるということは面白いと思いました。ウチナーグチの柔軟さでもありえますね。唄の方は、若い伝承者は熱心に取り組もうとしています。その姿はただ微笑ましく、感銘を受けました!写真掲載に問題がありましたら御連絡ください!削除はいつでもOKです!)
10月23日、甥の結納の儀式と会食に参加して後、那覇市の沖縄工業高校近くにある花園の立派な稽古場に向かった。泉賀寿子さんの住宅兼稽古場は眺めが豊かな空間でそこに、歌劇『夫振岩』に出演する沖縄芝居の女性陣が集った。地揺は具志幸大さん、平田旭さん、米増健太さんである。
【島袋ゆかりさんと小嶺和佳子さん】
主演はすでに劇団を主宰されている劇団群星の宮里良子さんと劇団花園の泉団長である。他、多くの老若男女の村人が登場する。父親、母親(スー、アンマー)は伊良波冴子さんと仲里松子さんで手堅い。女だけの歌劇である。小嶺和佳子さんも村のニーセー役で熱心に稽古していた。彼女は歌劇保持者の歌を吹き込んだり、台詞のウチナーグチの指導を受けたり、その熱心さに胸が打たれた。保持者の真栄田文子さん、吉田妙子さん、伊良波冴子さんが熱心にリードしている姿は心強かった。この歌劇の演出は伊良波冴子さんで、吉田さんは台詞や歌の指導をし、真栄田さんは村のミヤラビたちの歌と演技指導に取り組んでいた。
【金城光子さんと真栄田文子さん】
微笑ましい光景を写真に撮ったのでご紹介したい!沖縄芝居は女性たちが力強く継承していくのだろうか?気になるのはそれぞれの劇団では団長を中心に劇団の個性を打ち出していくが、統合して舞台を創っていく時、誰が演出をするか、は大きな要素になる。そして演技を指導していくシージャカタの指導の深さ・広さが問われてくるようだ。芸能の世界はそれぞれが舞台の花になるゆえに、お互いのエゴーや嫉妬、見え、権欲、などなどの感情の渦をまた克服しなければならないようだ。自分勝手な演技や自分勝手な台詞(口立て)が飛びだすのもその特徴だが、決して台本通りにはいかないところがまたその面白さかもしれない。しかしある程度の総合的な美を見せてくれないと、観客は興覚めすることになる。
【3番目は演出の伊良波冴子さん】
【琉球歌劇】である。やはり歌のうまい役者の技量を見たいし聴きたい。沖縄には実に面白い史劇や歌劇がたくさんある。それは組踊の80演目をはるかに超えている。しかしそれらが十分上演できないのが現実である。組踊より面白い芝居はたくさんあって眠っている。眠っている台本を掘り起こして上演するための助成を沖縄県はもっと予算化するべきである。
【主演の泉賀寿さんと宮里良子さん、背後で若い伝承者がまた稽古している】
60万円ですか?その倍の600万円ほどの助成では年に2回ではなく4、5回優れたこの間あまり上演されていない作品を含めた舞台を提供することが可能になるだろう。県で舞台美術の背景幕やセットの必需品をそろえることも可能だと言えよう。それらを無料で提供するとか、もっとお隣の台湾の舞台芸術の政策などを見習ってほしい。すべて中央政府による縦行政の中で独自のカラーを出しえないという事がないようにしてほしい。実際はどうなのだろう?
【台詞と歌の稽古風景、いいね!】
ウチナーグチを盛り上げる文化運動と沖縄芝居の復興はセットになっていると言える。バカにされ蔑まれたウチナーグチを独立言語として認知する運動は自らの言語への誇りを増すことになり、それが大きな文化資源、今はやりの文化コンテンツになることは言うまでもない。
沖縄県は独自に隣国台湾や韓国、中国、香港、シンガポール、ハワイ、その他【ケルト文化圏】などの文化政策の動向、劇場の運営などを含め比較検証し、それらを沖縄(琉球弧)の将来の文化推進(それは観光産業との連携でもありえるが)に大いに生かしてほしいと思う。
そして現代版組踊も悪くはないが、それはあくまでイントロのインターテイメントであり、例えば世界のウチナーンチュ大会でそれらのサブカルチャーだけが率先していて、世界のウチナーンチュにウチナーの粋なる芸能・演劇を提供しなかったウチナー側のブレインのセンスに対するクレームもあるようだ。ワクワクし興奮し、のった。しかし、どこに沖縄伝統の粋なるものがあったのだろうか?疑問も起こる。組踊の上演さえなかった。古典音楽の披露もなかった(?)全体を総括する必要があろうと思う。メディアはもっと検証し、発信する責務があると思うがどうだろう?
現代版組踊も悪くはないが、琉球歌劇の粋・美を聞かせたかった。見せたかった。琉球歌劇は世界が受け入れる総合芸術美を十二分に持っている!ある方によるとウチナーンチュ大会の閉会式で最後に閉会のあいさつをした副知事は一言もウチナーグチであいさつすることがなかったという。「それがとても残念だった」と、70代の地域で様々な活動に取り組んでいる女性が話していた。
ただ大学も時代に遅れていて、そうした沖縄が実際に必要な文化資源を推進していく・応援していく体制にはなっていないところもある。例えば琉球大学でケルト文化圏とのリンクによる学問的深化・広がりを推進できる方が例えばイギリス文学なり文化を研究している現在の教授陣にいるだろうか?
ケルト文化圏との比較などを考える時、残念だが、多様な視点で大学のカリキュラムに盛り込んでいくセンスが沖縄の大学にはなさそうである。お隣の鹿児島大学は実践しているようだがーー!沖縄の大学でこそ取り組まれてほしい比較文化の検証や推進プログラムを果敢に発信している方が鹿児島大の梁川英俊先生である。今年一月末のケルト圏の方々を招聘したプログラムはとても良かった。また来る12月には世界の島唄の唄者を招聘するシンポジウムや公演の企画が成されているようだ!視野の広さに圧倒される!
<<わたしもできれば【劇場と社会】のテーマで世界の動向もからめてシンポをやりたいが、予算の都合で規模は小さくなりますね。現代演劇をやっているメンバーも言いたい事がたくさんありそうです。組踊、沖縄芝居、現代演劇それぞれの代表に「劇場と社会」について登壇してもらいましょうかね?!>>
(これらのリハーサルの写真は、あくまで歌劇保存会を中心とする沖縄芝居先達者顕彰碑建立期成会の活動を応援する意味で掲載しています。みなさんが頑張っている姿です。アドリブで物語を編んでいくことが中堅以上の役者にはできるということは面白いと思いました。ウチナーグチの柔軟さでもありえますね。唄の方は、若い伝承者は熱心に取り組もうとしています。その姿はただ微笑ましく、感銘を受けました!写真掲載に問題がありましたら御連絡ください!削除はいつでもOKです!)