志情(しなさき)の海へ

かなたとこなた、どこにいてもつながりあう21世紀!世界は劇場、この島も心も劇場!貴方も私も劇場の主人公!

あからさまなドラマ

2010-09-09 10:45:21 | 社会時評
Livedoorの「アゴラ」言論プラットフォームが意外と面白い。池田信夫のブログは昨今の民主党の管&小沢の対立の背景などがよく見えてくる。また日本の経済状況に関して例えば派遣切の構図が経営陣と労組の癒着にあるという指摘もなるほどだったし、佐藤優バブルなども面白かった。佐藤優と云えば、琉球新報でも毎週土曜日にコラムを掲載している。鈴木宗男氏の政治的影響力をよく宣伝している方でもある。しかしこの時期に最高裁が鈴木宗男の上告を棄却した事など、あからさまな政治ドラマにあきれてしまう。

「佐藤優の眼光紙背」によるとどうも政治の匂いがぷんぷんするようだ。司法試験にパスせず、法曹資格も持たない、極めて政治的な動きをする男・竹内行夫が裁判所裁判官をつとめていることに目を向けさせる。つまりかなり策略的に鈴木の失職/収監をもくろんだとの指摘である。小沢と近い鈴木への攻撃がエリート官僚と国会議員の熾烈な闘いの舞台だという指摘でもある。霞が関の戦争の一端が見え隠れするが、ネットを逍遥していると、どうも時事通信も含め、メディア対小沢の構造もあるようで、また内閣府の機密費で懐柔されている大学人や評論家もいるようだ。その背後にはまた欧米、特にアメリカの政財界の名前まで話題になるーー。なるほど、アメリカの操り人形・日本?それに少なくとも独自の自立路線を取ろうと頑張る小沢?路線?

沖縄から見ると、基地の島を返上してくれる政治家の登場を願うだけだ!仲井真知事のようにゆらゆらと中央の権力抗争をにらみながら保守路線を維持している方もおられるが、恒常的な基地機能を無化していく方向に「理念」を掲げる方が望ましい!I have a dream!と政治家は理想を掲げて実在の問題に取り組んでほしい!

ところで「国立劇場おきなわ」は宗男劇場とも呼ばれている。小湾というかつて処刑場のあった地域に建てられた劇場は、バス停から遠く、場所的に問屋街や整備工場の中にあり、決して文化施設としていい場所にあるとは言えない。なぜ那覇市の新都心から浦添に決定されたのか、那覇市の財政が破たんに近い実情にあったにしろ、県立博物館・美術館の隣に建立できなかったことは、当時の沖縄を代表する政治家や文化人のセンスの落ち度・負の功績である。マスタープラン/設計のミス!だ。

せめて場所がね、と知人の高校教師は言った。「気軽に出かけられる場所にないのが致命的だね」は、文化行政のあられもない感性の鈍さを言い表している。

鈴木宗男氏の政治的手腕は地元にとって頼りになるモノに違いない。少数民族・アイヌの先住民族の権利法制化にも力を尽くしたとお聴きしたが、こと沖縄とのかかわりにおいてどうだったのか、よく分からない。

彼を持ちあげている佐藤優が、おもいがけなく最後の刊行となった小学館の季刊誌『せりふの時代』に大城立裕の新作組踊「君南風の恋」を掲載させ(おそらく尽力し)、ご本人が解説まで書いている。1996年の創刊号から今までずっと講読しているが、(熱心に読んでいるわけでもなかった)佐藤優の力はすごいと感じた。現代劇の戯曲を主に扱う演劇誌にいきなり新作組踊、それも佐藤氏の母親の出身地・久米島を舞台とする新作・組踊である。まだ舞台上演もなされていない!

しかし、佐藤氏の久米島への思い入れと沖縄を代表する作家大城立裕氏への思い入れは、悪くはない。解説も写真の説明に一部ミスがあったが、(今年一月にロサンゼルスで「海の天境」が公演されたが、撮影は沖縄タイムスの玉城淳ではありえない。彼はLAに同行していない!)沖縄の政治・経済・軍事的位置と文化の位層について、佐藤優が書いたことは中央へのインパクトが幾ばくかあり得るに違いない、と云う点で興味深い。

「個人的な事は政治的である」というテーゼがあるが、「存在の全ては政治そのものである!」と言ってもいいのでは?その点、文化の匂い/香りも政治の香り/匂いがする。

<写真はダッハウ収容所で/2010/7/27>




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