4・28と5・15、沖縄を代表する内外の知性が論じている沖縄・日本の未来!似たような論評が多い中でどれだけ独創的な視点が開示されるのだろうか?大城立裕氏もおだやかな口ぶりで軍事植民地沖縄強化への現況だ、と語り、沖縄はもっと日本政府へ申し立てをし、日本は積極的にアメリカに働きかけるように、の論調だった。
9・11を経てさらに3・11を経験して、戦後日本の素顔、素の姿がむき出しになってきた現在である。つまり米国の手のひらで踊ってきた日本であり、その日本とアメリカの意のままに軍事植民地を強いられてきた沖縄であるという事実である。戦後日本の民主主義の実態がアメリカにパペットのように操られてきた事実も明らかになっている。主権の在り方が問われているが、トインビーが60年代にすでに書いているように、一国で成り立つ国家はすでにない世界である。緩やかな連合体制へと向かわざるをえない時勢に見える。憲法の上に安保条約が君臨する日本の中の沖縄県を構成し、明治の琉球処分以降この間、日本の最貧困層に位置付けられてきた琉球・沖縄である。収奪構造の骨組みは変らないのだろう。1879年から134年目の現在、琉球弧(諸島)はどこを目指すのだろうか?仲里さんが示唆するように「南」をどう目指すのか?具体的なイメージはない。幻の故郷をもとめる流浪の旅が続くのだろうか?国家を超えた民衆と民衆の連帯の可能性はどこにあるのだろうか?常に時代の変容、渦の中で幻のふるさとを目指し続けているようだ。アジア主義の分厚い本を目にする昨今である。
改めてアジアの中の日本・沖縄の原点を見据える時代なのかな?グローバル=ローカルで固有性と普遍性も同時に歩く(走る・飛ぶ)時代の到来である。一方で地球市民としての意識=人類の類としての共生、地球そのものの環境との共生も問われている。
http://blog.goo.ne.jp/awamori777/e/ac302beeb76951fcace47d9137dcb44e