(失業率が12%以上、世界の若者たちは苦しめられている!)
以下の文章はツイターでKatsuaki Sakai@beyondakiが紹介しているサイトからのメッセージです。
Katusuaki Sakaiさんのレスです。スペインの怒れる若者より沈黙する日本の若者が心配だとの声です。自己責任論で自らを処罰するように自殺していく日本人の伝統は怖いですね。
「@nasaki78 そうですね、一番心配なのがやはり日本の若者です。世界の多くの若者たちは「社会正義」(Social Justice)にとても敏感なのに。スペインの怒れる若者たちの続報です。⇒http://ramonbook.wordpress.com/2012/05/18/m12-m15/
ramonbook.wordpress.com/2012/05/18/m12-m15/
《M12-M15 – 怒れる者たちの一周年》
12Mのデモについては「反緊縮策」や「反格差」とも報道されていたようですが、¡Democracia Real Ya!真の民主主義を今すぐに!という呼びかけ団体の名前が表しているように、15Mいわゆる「怒れる者たち」が問題にしているのは現在の民主主義のあり方です。日本を含めた多くの先進国が採用しているドント方式に基づく議会制民主主義への問題提起なのです。
それは、デモの呼びかけ文の「政治家や銀行家が私たちの代表ではないことをはっきりさせるために、私たちは声を張り上げ続けている」という一文に明白です。 また「1%と99%」というフレーズも、一部の人々に富が集中している経済的格差のみを示すものではありません。少数の意見だけで大多数の未来が決まってしまうという現在の民主主義の不完全さを象徴する数字でもあるのです。緊縮政策に反対する何十万という人々が各都市の通りを埋め尽くしても、予算の不足を理由にPP国民党政府は教育や医療予算の削減、公共料金の値上げといった緊縮措置を推し進める。その一方で、銀行支援のためにはお金は惜しまない…。政治家たちは誰の声を代弁しているのか?
政府は誰のためのものなのか? スペインの人々がそう考えるのは当然と言えば当然でしょう。 とは言っても、抽象的な要求ばかりでは状況は変わらないので、ローン不払いによる強制立ち退きの被害者の団体PAH (Plataforma de Afectados por la Hipoteca)や医療予算カットに苦しむ人々の団体PARS(Platoforma de Afectados por los recortes sanitarios)との連携を深めるなどして、具体的な問題の解決策を探る活動にも力を入れています。少しでも自分たちの声が政府に届くように。
今回はM-12土曜日のデモ以降の様子をまとめて紹介します。デモ終了後にカタルーニャ広場で開催された総会を皮切りに14日まで、例年と同じように活動の中心はカタルーニャ広場でした。こちらが13日と14日のプログラム。 医療、教育、監査、住宅に関するCharlaチャルラが並んでいます。昨年はこのチャルラという言葉を「講演会」と訳していたのですが、全然堅苦しいものではないので「勉強会」という日本語を当てた方が雰囲気が伝わるかもしれませんね。 スペイン最大の銀行BBVAの前で経済危機に関して話しているのは、経済学者Arcadi Oliveresアルカディ・オリベレス。『平和と正義』代表で昨年15Mのデモでマニフェストを読んだ人物です。 広場での討論会。みんな参加者の発言に真剣に耳を傾けています。カタルーニャ広場に1年前の活気が戻ってきました。 その後の総会には福祉国家を専門とする経済学者Vicenç Navarroビセンス・ナバロも参加しました。新自由主義を批判する意見を発表する機会を著しく制限しているとして、マスコミを厳しく批判している彼はこうした機会を利用したりやブログや通じて直接人々に語りかけています。 一方で、直接行動も15M運動の重要な活動です。
「行動の日」とされた最終日5月15日は市内の様々な場所で抗議活動が行われました。ラジオでマニフェストを読んだり、銀行に押しかけて強制退去に抗議したり、PP国民党、PSOEスペイン社会労働党、CIU集中と統一党といった大政党本部に抗議に訪れたり…。 金融システムの中枢株式市場前にも抗議グループの姿が。 一日中いくつかのグループに分かれて、様々な抗議活動が行われました。「抗議ピクニック」と名付けられた中央政府与党PP本部前でのランチには300人近くの参加者があったとか。この日の夜の総会をもって15M一周年記念は幕を閉じ、広場での活動はひとまず終了となりました。 デモの動員や警察の広場強制排除など視覚的にインパクトのある抗議活動ばかりが報道されていますが、15M運動は情報の提供にも力を入れています。日曜日のカタルーニャ広場には、昨年のように15M運動の内部組織のブースではなくて、上述のPAHや借金の市民監査を進める団体や銀行に進められた金融商品で貯蓄を失った人々の団体のブースが並び、一回りすると経済危機がどんな問題を引き起こしたのかが良くわかるようになっていました。
また、昨年からNotícies d’última hora DRJ BCN!というweb新聞を発行していたのですが、今年の3月にInformació Real Ja! 真の情報を今すぐに!という紙版が生まれ、毎月1万部が無料で配布されています。 10月15日の世界デモのときに「世界よ、目を覚ませ!」というキャッチフレーズがありました。ちょっと大げさですが人々が目を開くというか、意識を変えるきっかけを作るというのが、15M運動が担っている役割なのかもしれません。 「テレビを消して、君の頭にスイッチを入れろ」 私たちが暮らす世界を動かすシステムの不具合が、経済や社会の問題となって表れている。こうした問題を解決して、私たちが望む未来を生み出すためには、民主主義を私たちの手に取り戻すことが必要だ。そのためには、社会を構成する私たち一人一人が行動しなければならない。だからこそ、私たちは君の参加を待っている。これが様々な活動を通して15Mが発信しているメッセージなのです。ましてや、経済危機は自然災害ではなく、人災なのですから。 「危機はでっちあげだ。アイスランドを見て、不安から抜け出そう。真の民主主義を今すぐに!」
以下の文章はツイターでKatsuaki Sakai@beyondakiが紹介しているサイトからのメッセージです。
Katusuaki Sakaiさんのレスです。スペインの怒れる若者より沈黙する日本の若者が心配だとの声です。自己責任論で自らを処罰するように自殺していく日本人の伝統は怖いですね。
「@nasaki78 そうですね、一番心配なのがやはり日本の若者です。世界の多くの若者たちは「社会正義」(Social Justice)にとても敏感なのに。スペインの怒れる若者たちの続報です。⇒http://ramonbook.wordpress.com/2012/05/18/m12-m15/
ramonbook.wordpress.com/2012/05/18/m12-m15/
《M12-M15 – 怒れる者たちの一周年》
12Mのデモについては「反緊縮策」や「反格差」とも報道されていたようですが、¡Democracia Real Ya!真の民主主義を今すぐに!という呼びかけ団体の名前が表しているように、15Mいわゆる「怒れる者たち」が問題にしているのは現在の民主主義のあり方です。日本を含めた多くの先進国が採用しているドント方式に基づく議会制民主主義への問題提起なのです。
それは、デモの呼びかけ文の「政治家や銀行家が私たちの代表ではないことをはっきりさせるために、私たちは声を張り上げ続けている」という一文に明白です。 また「1%と99%」というフレーズも、一部の人々に富が集中している経済的格差のみを示すものではありません。少数の意見だけで大多数の未来が決まってしまうという現在の民主主義の不完全さを象徴する数字でもあるのです。緊縮政策に反対する何十万という人々が各都市の通りを埋め尽くしても、予算の不足を理由にPP国民党政府は教育や医療予算の削減、公共料金の値上げといった緊縮措置を推し進める。その一方で、銀行支援のためにはお金は惜しまない…。政治家たちは誰の声を代弁しているのか?
政府は誰のためのものなのか? スペインの人々がそう考えるのは当然と言えば当然でしょう。 とは言っても、抽象的な要求ばかりでは状況は変わらないので、ローン不払いによる強制立ち退きの被害者の団体PAH (Plataforma de Afectados por la Hipoteca)や医療予算カットに苦しむ人々の団体PARS(Platoforma de Afectados por los recortes sanitarios)との連携を深めるなどして、具体的な問題の解決策を探る活動にも力を入れています。少しでも自分たちの声が政府に届くように。
今回はM-12土曜日のデモ以降の様子をまとめて紹介します。デモ終了後にカタルーニャ広場で開催された総会を皮切りに14日まで、例年と同じように活動の中心はカタルーニャ広場でした。こちらが13日と14日のプログラム。 医療、教育、監査、住宅に関するCharlaチャルラが並んでいます。昨年はこのチャルラという言葉を「講演会」と訳していたのですが、全然堅苦しいものではないので「勉強会」という日本語を当てた方が雰囲気が伝わるかもしれませんね。 スペイン最大の銀行BBVAの前で経済危機に関して話しているのは、経済学者Arcadi Oliveresアルカディ・オリベレス。『平和と正義』代表で昨年15Mのデモでマニフェストを読んだ人物です。 広場での討論会。みんな参加者の発言に真剣に耳を傾けています。カタルーニャ広場に1年前の活気が戻ってきました。 その後の総会には福祉国家を専門とする経済学者Vicenç Navarroビセンス・ナバロも参加しました。新自由主義を批判する意見を発表する機会を著しく制限しているとして、マスコミを厳しく批判している彼はこうした機会を利用したりやブログや通じて直接人々に語りかけています。 一方で、直接行動も15M運動の重要な活動です。
「行動の日」とされた最終日5月15日は市内の様々な場所で抗議活動が行われました。ラジオでマニフェストを読んだり、銀行に押しかけて強制退去に抗議したり、PP国民党、PSOEスペイン社会労働党、CIU集中と統一党といった大政党本部に抗議に訪れたり…。 金融システムの中枢株式市場前にも抗議グループの姿が。 一日中いくつかのグループに分かれて、様々な抗議活動が行われました。「抗議ピクニック」と名付けられた中央政府与党PP本部前でのランチには300人近くの参加者があったとか。この日の夜の総会をもって15M一周年記念は幕を閉じ、広場での活動はひとまず終了となりました。 デモの動員や警察の広場強制排除など視覚的にインパクトのある抗議活動ばかりが報道されていますが、15M運動は情報の提供にも力を入れています。日曜日のカタルーニャ広場には、昨年のように15M運動の内部組織のブースではなくて、上述のPAHや借金の市民監査を進める団体や銀行に進められた金融商品で貯蓄を失った人々の団体のブースが並び、一回りすると経済危機がどんな問題を引き起こしたのかが良くわかるようになっていました。
また、昨年からNotícies d’última hora DRJ BCN!というweb新聞を発行していたのですが、今年の3月にInformació Real Ja! 真の情報を今すぐに!という紙版が生まれ、毎月1万部が無料で配布されています。 10月15日の世界デモのときに「世界よ、目を覚ませ!」というキャッチフレーズがありました。ちょっと大げさですが人々が目を開くというか、意識を変えるきっかけを作るというのが、15M運動が担っている役割なのかもしれません。 「テレビを消して、君の頭にスイッチを入れろ」 私たちが暮らす世界を動かすシステムの不具合が、経済や社会の問題となって表れている。こうした問題を解決して、私たちが望む未来を生み出すためには、民主主義を私たちの手に取り戻すことが必要だ。そのためには、社会を構成する私たち一人一人が行動しなければならない。だからこそ、私たちは君の参加を待っている。これが様々な活動を通して15Mが発信しているメッセージなのです。ましてや、経済危機は自然災害ではなく、人災なのですから。 「危機はでっちあげだ。アイスランドを見て、不安から抜け出そう。真の民主主義を今すぐに!」