(ベランダから見上げる満月)
学生が提出した課題を改めて評価のために目を通すのだが、感心している。例えば琉球アジア専攻の2年生が20ページもの論稿をしっかり読んで、その要約をコメントを英語で書き、さらにPPT作成、発表をしたのだが、その学生が読んだのはJapan's response to China's rise:regional engagement, global containment, dangers of collision by Christopher W Hughesである。この課題はグループテーマだが、彼女はJapan Focusでは目取真俊の小説についての最新の論稿をこれもまた十数ページも読んでいるのである。英文ゆえに読解は簡単ではない。翻訳サイトを利用するにしても完璧ではないので、直に英文論考と取り組まなければならない。三番目の課題は文化を教えることについてのまた長い論文を読んできた。例えば日本語を教えるということがすなわち文化を教えることに他ならず、文化の理解が人間と人間の理解力を深めることであり、それは世界を平和に維持することにつながるとのコンセプトで書かれた論稿への肉薄であり、教育メソッドの習得でもあった。Teaching methodologyは実は欧米の方が基軸になる方法論やメソッドではすぐれているのは教育方法論の歴史が長い故でもあろうか?知的なフレームは欧米の方法論を借用しているのが日本のケースでもあるが、英文で書かれた論稿を彼女たちが真剣に読み込んでいくところから新たな展開がありえるのは確かである。この授業では各自の発表のEvaluationをしっかり書かせそれも評価に入れている。つまり他者の発表を真面目に聴いてコミットすることが要求される。多様なテーマの発表に毎回楽しませてもらっている授業だ。専門的な論稿を読んできて発表する形式だが、9・11以降、この発表形態を続けている。面白い。それと、やはりバッハはいいね!
Japan Focus だけではなくそれぞれの分野の専門的な論稿をプリントしてくる課題だが、注釈が多いこと、参考文献が多いことが条件である。それらを含めたら真面目な学生は十数ページ以上の論文を読んでくる。異文化表象論そのものになる。多様な現象を読み込んでいくのだが、情報工学の学生たちはゲーム理論とか、Security関連のテーマで面白いものを持ってきた。例えばSmarthone Security, Hacker who stole 100 million yen, About Hacktivist, Who owns your online pics and tips?(←必ずしもタイトルではない)などなど、また中にはアベミックスの難しい経済論稿を読んできた学生がいたりする。また3・11以降の福島原発問題は相変わらず人気が高い。チェルノブイリとの比較や作業員の収奪状況なども取り上げられる。「絶望の国の幸福な若者たち」も、また美人の世界比較、整形手術の盛んな韓国の事例などもあり、面白い。糖尿病とファーストフッドの関係を論じた論稿もあった。今時の学生たちの問題意識は高いのだと言える。彼らは十分現実の現象をその奥に秘められたリアリティーを見つめようとしている。
さぁ家に帰らなければー。
そうですね。今もまた金属音が上空から響いています。ヘリコプターも相変わらず通路になっています。
変らない沖縄に眩暈を覚え、絶望が起こったりしますね。幻の古きよき故郷、しかし生まれた時からすでにフェンスの島でしたね。それでも、亜熱帯の島で生きている。フェンスのない幻の故郷を夢見ながらー。せんはちのスクリーンのイメージがさわやかですね。確かに独特な空間でしたね。懐かしいです。平和通り入口のあのスペース!
山原山中のせせらぎを聴き、沢を歩きたいと思いつつ、時だけはあっという間に過ぎていきます。夏休みに入ったら今年は、実現させたいものです。
チャイコフスキーもいいですね!散文詩のようなコメントありがとうございます。