玉三郎さんの聞得大君を小渡和道さんや佐辺良和さんが演じ、相手役を神谷武史さんが演じたら、また独特な味わいが出てくるだろう!聞得大君誕生が玉三郎の特許のような新作組踊ではなく、コラボではない形態の舞台も見てみたい。新作歌舞伎の主役を組踊女方の宮城能鳳さんが演じる作品ができたらいいね。歌舞伎と組踊のまた新たなコラボということになるね。新作歌舞伎に江戸立ちで江戸の薩摩屋敷をぬけた若衆(楽童子)が江戸城の大奥にまぎれこんで、大奥の女性たちの中で思いがけない体験をする物語など、いいかもしれない。若衆が実は美しい琉球のお姫様が男装していたとか、お転婆娘が、和装をして江戸のお殿様の眼にとまるとか、実際琉球王朝から江戸に寄贈された女性たちがいたと聞く。彼女たちはどうなったのだろうか?
そう組踊に歌舞伎を受容する形態と逆に歌舞伎が組踊を受容する物語もあっていいね。コラボの面白さがまた別の形でできるかもしれない。人間国宝の芸と芸がどう拮抗するか、見てみたい。