良かった。観客動員は多くはないけれど、ドキュメントフィクション映画で、実在の方々もいい!日本の26倍の広大なアメリカ大陸の自然が迫ってくる。広すぎて、中西部の州がメインの空間。RVやキャンピングカーで移動しながら生活する現代アメリカの姿!実は以前からアメリカ人は移動を好んでいたことがYouTubeなどの動画を見ると納得できる。
最後に主人公のファーンが訪れるのが西海岸の太平洋側。荒波が押し寄せるような海に向かっている姿は、何ともいえない叙情が漂っていて、孤独でもなく、この地球と一体となるような生き方に見えた。幸せだった過去の思い出を背負いながらかつ自らの毅然と自立《自律》した人生をノマドランドで生きる決意をしたファーンがその後どう生きていくのか分からないけれど、安定した定住者としての生活には戻らないのだろうと、予測させる。「人生は旅のようなものさ」とよく耳にするけれど、実際に路上に飛び出しバン(RV)やキャンピングカーに乗って各地を逍遥する人々の姿は、自由を限りなく追求する心と共に、移動しながら季節労働者として働かざるを得ない現代アメリカの社会、経済の構図を映し出しているようだ。Amazonは高い時給で季節労働者を募っている。ファーンは冬は其処で働いている。
根にあるのは如何に生き、いかに死ぬかということに繋がるのだろうけれど、いかに病院のベッドの上ではなく、この地球の自然に包容されて逝くか、自然との一体感の中で、温かい人の輪の絆の中で人生を堪能し全うするか、一人ひとりが問われているのも事実。ノマド生活に入ってファーンが知り合った人々の活き活きとした姿は、希望を与える。そこには必ずしも絶望はない。定住の場所から身を引き離したノマドの住人たちの姿は、和気あいあいとして、互いに助け合い、語り合い、かつ一人ひとりが孤独で自立した主体として存在感を持っている。
末期がんで余命が少ない老齢のスワンキーは燕が飛び交う自然の美しさを語った。その中で死にたいと。彼女は自分の願望を実現して永眠した。ノマド生活者の中にはその生活を動画に撮ってYouTubeにUPして生活費を得たり、あるいは撮った写真をハガキにして販売したり、多様に自らの生活をまた資本にして人生を有意義に暮らしている事例も紹介されている。生活、実存そのものをプロフィットにするたくましいアメリカ人の姿に悲壮感はない。安定した住宅に住み、装飾品や物に囲まれている必要はない。
現代アメリカの遊牧民はテントの替りに車を住処にして移動する。もちろん大きなリュックにテントを担いで徒歩で旅する若者もいる。自分探しの旅、本当の自らの心の糧を求めて人はまた旅を続ける。路上に飛び出す。かつて、20代の時に一人で大きなリュックとショルダーバッグを持ってパキスタン航空の最安チケットを買ったことが脳裏に浮かぶ。
ネットで映画や監督の中国人女性監督クロエ・ジャオ/Chloe Zhaoさんや主演女優賞を獲得したフランシス・マクドーマンドさんについて調べてみるとウィキピディアでも英語で丁寧に映画の物語の筋が紹介されている。また監督やパートナーの撮影のジョシュア・ジェームズ・リチャーズさんについても詳細がすでにUPされている。映画監督にとって映像を撮る撮影専門のパートナーは理想に違いない。
映画はBest Picture, Best Director, Best ActressのAcademy Awards 2021である。
「並み居る強豪作品が出揃う中、その受賞の行方に注目が集まっていた第93回アカデミー賞。栄えある作品賞に選ばれたのは『ノマドランド』!サーチライト・ピクチャーズ作品が作品賞を受賞するのは、『スリー・ビルボード』以来5度目の快挙となりました。クロエ・ジャオ監督、フランシス・マクドーマンド、撮影のジョシュア・ジェームズ・リチャーズ、そして映画に出演した本当のノマドであるリンダ・メイとスワンキーらがステージに登壇。互いに熱いハグを交わし、涙を流し、時にはウルフのように雄たけびをあげながら受賞の喜びを爆発させました。
その後、監督賞も受賞したクロエ・ジャオは、自身初のオスカーを誇らしげに抱えながら、檀上でスピーチ。そして、主演のフランシス・マクドーマンドは『スリー・ビルボード』以来、3度目の主演女優賞を受賞!前回の受賞スピーチで女性製作者に向けた力強い言葉が話題となりましたが、今回も熱いメッセージを贈り、会場から拍手喝采を浴びました!
数々の賞レースを総なめし、日本でも絶賛のコメントが寄せられている『ノマドランド』に引き続き、ご注目ください!
【第93回アカデミー賞 受賞結果】
・作品賞
・監督賞(クロエ・ジャオ)
・主演女優賞(フランシス・マクドーマンド)」https://searchlightpictures.jp/news/20210426_01.html←より転載
アカデミー賞で女性監督の受賞は歴代二人目だという。北京生まれの中国人、クロエジャオさんのシナリオと監督の才能が注目を浴びている。彼女の他の作品も観たい。物語は一本の筋が通っているが、どちらかというと今を生きる実存そのものの味わいである。
サイトをいろいろみて読んでいる内に時がたって深夜まで起きていた。リンクを貼りたいが、時間がかかるので割愛。英語で打ち込むとかなりの情報が手に入る。実在するノマドの人々がドキュメンタリーのように登場する。実際のアメリカの姿だ。最も迫ってきたのは、この私達が生きている地球の自然との一体感、恍惚~。ロードムービーに違いないが、それだけに収まらないものがある。
最後に主人公のファーンが訪れるのが西海岸の太平洋側。荒波が押し寄せるような海に向かっている姿は、何ともいえない叙情が漂っていて、孤独でもなく、この地球と一体となるような生き方に見えた。幸せだった過去の思い出を背負いながらかつ自らの毅然と自立《自律》した人生をノマドランドで生きる決意をしたファーンがその後どう生きていくのか分からないけれど、安定した定住者としての生活には戻らないのだろうと、予測させる。「人生は旅のようなものさ」とよく耳にするけれど、実際に路上に飛び出しバン(RV)やキャンピングカーに乗って各地を逍遥する人々の姿は、自由を限りなく追求する心と共に、移動しながら季節労働者として働かざるを得ない現代アメリカの社会、経済の構図を映し出しているようだ。Amazonは高い時給で季節労働者を募っている。ファーンは冬は其処で働いている。
根にあるのは如何に生き、いかに死ぬかということに繋がるのだろうけれど、いかに病院のベッドの上ではなく、この地球の自然に包容されて逝くか、自然との一体感の中で、温かい人の輪の絆の中で人生を堪能し全うするか、一人ひとりが問われているのも事実。ノマド生活に入ってファーンが知り合った人々の活き活きとした姿は、希望を与える。そこには必ずしも絶望はない。定住の場所から身を引き離したノマドの住人たちの姿は、和気あいあいとして、互いに助け合い、語り合い、かつ一人ひとりが孤独で自立した主体として存在感を持っている。
末期がんで余命が少ない老齢のスワンキーは燕が飛び交う自然の美しさを語った。その中で死にたいと。彼女は自分の願望を実現して永眠した。ノマド生活者の中にはその生活を動画に撮ってYouTubeにUPして生活費を得たり、あるいは撮った写真をハガキにして販売したり、多様に自らの生活をまた資本にして人生を有意義に暮らしている事例も紹介されている。生活、実存そのものをプロフィットにするたくましいアメリカ人の姿に悲壮感はない。安定した住宅に住み、装飾品や物に囲まれている必要はない。
現代アメリカの遊牧民はテントの替りに車を住処にして移動する。もちろん大きなリュックにテントを担いで徒歩で旅する若者もいる。自分探しの旅、本当の自らの心の糧を求めて人はまた旅を続ける。路上に飛び出す。かつて、20代の時に一人で大きなリュックとショルダーバッグを持ってパキスタン航空の最安チケットを買ったことが脳裏に浮かぶ。
ネットで映画や監督の中国人女性監督クロエ・ジャオ/Chloe Zhaoさんや主演女優賞を獲得したフランシス・マクドーマンドさんについて調べてみるとウィキピディアでも英語で丁寧に映画の物語の筋が紹介されている。また監督やパートナーの撮影のジョシュア・ジェームズ・リチャーズさんについても詳細がすでにUPされている。映画監督にとって映像を撮る撮影専門のパートナーは理想に違いない。
映画はBest Picture, Best Director, Best ActressのAcademy Awards 2021である。
「並み居る強豪作品が出揃う中、その受賞の行方に注目が集まっていた第93回アカデミー賞。栄えある作品賞に選ばれたのは『ノマドランド』!サーチライト・ピクチャーズ作品が作品賞を受賞するのは、『スリー・ビルボード』以来5度目の快挙となりました。クロエ・ジャオ監督、フランシス・マクドーマンド、撮影のジョシュア・ジェームズ・リチャーズ、そして映画に出演した本当のノマドであるリンダ・メイとスワンキーらがステージに登壇。互いに熱いハグを交わし、涙を流し、時にはウルフのように雄たけびをあげながら受賞の喜びを爆発させました。
その後、監督賞も受賞したクロエ・ジャオは、自身初のオスカーを誇らしげに抱えながら、檀上でスピーチ。そして、主演のフランシス・マクドーマンドは『スリー・ビルボード』以来、3度目の主演女優賞を受賞!前回の受賞スピーチで女性製作者に向けた力強い言葉が話題となりましたが、今回も熱いメッセージを贈り、会場から拍手喝采を浴びました!
数々の賞レースを総なめし、日本でも絶賛のコメントが寄せられている『ノマドランド』に引き続き、ご注目ください!
【第93回アカデミー賞 受賞結果】
・作品賞
・監督賞(クロエ・ジャオ)
・主演女優賞(フランシス・マクドーマンド)」https://searchlightpictures.jp/news/20210426_01.html←より転載
アカデミー賞で女性監督の受賞は歴代二人目だという。北京生まれの中国人、クロエジャオさんのシナリオと監督の才能が注目を浴びている。彼女の他の作品も観たい。物語は一本の筋が通っているが、どちらかというと今を生きる実存そのものの味わいである。
サイトをいろいろみて読んでいる内に時がたって深夜まで起きていた。リンクを貼りたいが、時間がかかるので割愛。英語で打ち込むとかなりの情報が手に入る。実在するノマドの人々がドキュメンタリーのように登場する。実際のアメリカの姿だ。最も迫ってきたのは、この私達が生きている地球の自然との一体感、恍惚~。ロードムービーに違いないが、それだけに収まらないものがある。