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志情(しなさき)の海へ

かなたとこなた、どこにいてもつながりあう21世紀!世界は劇場、この島も心も劇場!貴方も私も劇場の主人公!

いつもの沼にはミサゴが住みついていた!

2013-02-11 20:06:18 | 詩、詩集

                         (一瞬だがミサゴを撮ったと思ったがー)

《ミサゴのいる沼 》

犬のムクは勢いよく、ひかれるままに走 り、止まり沼に向かう。沼はいつものように濁った色で草色のくすみで鮒やたーゆなど見える訳はない。そこに住み着くカモがいてミサゴがいてカラスもまた住みついている。散歩のたびにミサゴは飛び立ち近くの森に身を潜める。風景がくすんで見えたと思ったのは、私の心の小さな隙間で、そこにも生き死にの空気が立ち込めている。「ああ君は何故人を殺めたのか?日やくが悪かった」とミサゴが鳴いたような気がしたが、まぎれもなく彼はあの世へと飛び、君は囚われの身。繋がれ引きづられムクは走る。「待って、待って」、時は君の闇を照らしミサゴの沼はますますにごる。君が作った沼にミサゴは住みつき、君は囚われの明日。ムクは繋がれミサゴは飛び立つウリズン!死の気配に包まれる沼をかすめる白鷺の幻を追いかけるうりずん。つまり沼の近くに住んでいた人々は災いをもたらし、幸せになった者も不幸になった者も、それはそれぞれの人生の思いの形で如何様にも変るのだけれども、その沼の近くに住んだ娘のつれあいは人を殺め、そしてまた新たに沼の近くに住んだ者も人を殺めたという因縁のある小さな沼とその近くの人々の話だが、住む人もやがて一人一人と消えて思い出がその小さな小さな集落の幻となってそこに佇んでいる。沼だけは鳥たちの餌場でありつづけるその空気のよどみの中に犬と連れ立って歩くと大鷺が飛んでいく。

《いつも君が気になる空》

《やんばるに帰る度に遠出の散歩につきあうムク》


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