ぶろぐ猫の目

笑う門には福来る・・
実験中

ジェノサイド 面白かった

2022-12-01 06:50:23 | 読んだ本の紹介
高野和明「ジェノサイド」

2011年発行の小説ですが、なかなか面白かったです



あらすじ

元グリーンベレーの軍人イエーガーは、難病の子供がおり

その治療費のために、高額な傭兵仕事を請け負う。

それは4人のチームで、内戦下のコンゴへ潜入し「ある仕事」を

遂行することであった。



日本では、薬学部で研究している古賀研人が父親の葬儀を行っていた

ウイルスの研究者であった父親から、メールが届く。

死んだ父親からのメール。それは死を予見した父から息子に

自分がやり残した仕事を引き継ぐためのメールであった。

父親から託されたのは、2台のパソコンと高額な現金。

そして、秘密のアパートの鍵。

「携帯電話やメールは盗聴されていると考え用心しろ」

「お願いは、パソコンの指示に従い新薬の創薬だ。期日は1か月」

とのメッセージ



イエーガーに「ある仕事」を依頼したのは、アメリカのホワイトハウス。

ホワイトハウスはアメリカの将来に禍根を残すであろう元凶を断とうとしていた

それは、ピグミー族と「見たことの無い生き物」の抹殺であった。

コンゴに乗り込んだイエーガーたちの前に現れたのは

「見たことの無い生き物」とそれを守る生物学者ピアーズ。

ピアーズと対峙するイエーガー。



わけのわからないまま、パソコンを開く研人。

なぜか、警察に追われる羽目に。

危機に会うたびに謎の男から連絡があり危機を脱し

隠れ家のアパートで友人の韓国人李とともに、

パソコンの指示に従い創薬に取り組むのだが・・



遠くコンゴにいるアメリカ人イエーガー

日本の古賀研人

アメリカのホワイトハウスの3者が各々の思惑で動き出す。

いったい誰が、研人を導いているのか?

イエーガーは未知の生き物を抹殺できるのか

ホワイトハウスは万能の力をもってその意志を押し通すことができるのか



怒涛の展開が巻き起こりますぞ



まあ、おもしろい

上質の映画を見ているようです

架空の難病への創薬のプロセス。

アフリカコンゴの戦争の状況

ホワイトハウスの持つ情報機関の恐ろしさ

そしてなにより、人類はどこから来てどこへ行くのか

人類の存続は是か非かの哲学

作者の緻密な取材が効いてます。

創薬の下りからちょっとやりすぎ感があるくらい

まるで大学の講義を受けてるような感じになることも。

しかし、コンゴでの脱出劇が始まると一気に物語がすすみ

もう読むのをやめれませんよ

秋の夜長に一気読みしてみては










コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする