
英字新聞を読んでいるホームレスがいた、ゲンさんが、
「彼は商社マンだったんだよ」
「出張から一日早く帰ってきたら 彼のおくさん、同僚とクンズホグレツ」
「・・・」
「かれは そのショックから立ち直れなかった」
「会社に行かなくなり ホームレスになった」
「一図なオトコだったんだ」
「それでも 英字新聞を読んでいたんだね」
「もったいないな」
「ある日 和服の女性がたずねてきた」
「・・・」
「彼は ふりむかなかった」
「その顔を 見なかった」
「・・・」
「ハマのおとこの ほこりだ」
「・・・」
「さいごのほこりだった」