土曜の朝、ミナトのカフェ、若い女性が、
「モーニング ニイこ」
「えっ」
「ニイコ ニコ ニコ」
外国人だが、
「大陸ではなさそうだ タイワンだろう」
観光客がもどってきたのだ、彼らの中には、ニッポンの演歌を愛する人がいる。
島倉千代子の十代は、なかなかだった、
「昭和の巫女」
清らかで、あの美空が一目、置いた。
♬ ここがニジューバシ
記念の写真を とりましょう
そして、この母子は、靖国神社に行く、
♬ やさしかったにいさんが
こきょうのはなしを聞きたいと
まっていますよ
おっかさん・・・
どれだけこの歌が、ニッポンの母親のこころをいやしたか、なぐさめたか、
「あの子に会えた」
「ああ これで お墓に行ける」
島倉は、まさしく昭和のシャーマンだった。