日本農業新聞 e農ネットの[追跡2013年産米 3]に「産地 価格や宣伝 知恵絞る(2014/2/11)」という記事が出ていた。
内容は以下の通り
米価の先安観を読み、手当て買いが中心になっている卸と出荷団体・業者による相対取引契約。
JA全農は昨年9月中旬から週1回、2013年産米の「相対販売基準価格(相対価格)」を公表し始めた。
・軒並み10%安の水準
産地の意向を踏まえて2年ぶりに再開、出来秋の価格は60キロ1万4000~1万5000円台が目立った。
集荷への影響を考慮し公表しなかった12年産と単純に比較できないが、農水省が毎月発表する相対取引価格などを見ると価格水準は12年産に比べ10%安だ。
例えば、長年人気のある新潟の「コシヒカリ」の場合、魚沼産が11年産最終価格比2000円安の同2万1000円、岩船、佐渡産がいずれも2200円安の1万6600円、一般も同じく2200円安の1万6300円だ。
「従来、魚沼であれば60キロ2万円台半ば、一般や岩船、佐渡であれば同1万7000~1万8000円台といったところ」(関西卸)というが、13年産の状況は異なる。
取引量はどうか。
農水省が公表する昨年12月までの速報値によると、一般コシを除いて魚沼が前年同期比24%、佐渡が7%、岩船が2%それぞれ増加。
JA全農にいがたは「消費者に受け入れられる価格に設定した上、広告宣伝の強化、イメージキャラクターとしての歌舞伎俳優の起用など販売努力をしている」と強調。
ただ「年間販売計画でみれば、まだ好調とは言えない」と話す。
家庭向け銘柄として引き合いのある秋田「あきたこまち」や茨城、栃木、千葉といった関東「コシヒカリ」も12年産や11年産に比べると「値頃感のある価格」(関東卸)で、直近9日までの相対価格はいずれも60キロ1万4600円。
産地は、地元出身タレントの起用による知名度向上、県産の米や食材を使った学生対象のおにぎりコンテストの実施など販促に知恵を絞る。
・付加価値狙う新品種
新品種はどうか。
山形「つや姫」の相対価格は60キロ1万6800円と魚沼を除く新潟コシの価格帯と同水準。
「付加価値米として年間通じた安定供給を意識した販売を進めている」(JA全農山形)。
高温耐性品種のため他産地での作付けも広がっており「産地と品種銘柄をセットで売り込む」(同)という。
近年、評価の高い北海道米は「ゆめぴりか」への注目が集まる中、作付面積が多い「ななつぼし」の販売も強化。
ホクレンは8日から、大都市圏を中心に有名タレントを起用したCMを期間限定で放映、PRしている。
産地品種銘柄によって異なるものの、相対取引量は昨年12月の時点で12年産、11年産同期の5割程度。
「消費税増税前の駆け込み需要に期待する」(東北の産地)との声が漏れる。
厳しい販売状況に変わりはないようだ。
黙っていて売れるという時代は、とうに終わっていた。
なのに、それを知らずにというか、それを見ないようにして、毎年同じことばかりを繰り返していた結果が、今出ていると思う。
売るためには、知恵を絞るのは当たり前のことだ。