日本農業新聞 e農ネットに「農協改革 同じ目的 結論真逆 所得向上・全中機能で農水省 (2015/1/22)」という記事が出ていた。
内容は以下の通り
農協改革をめぐり、農水省のJA全中に対する姿勢が大きく転換している。
現在の改革論議で同省は、農家所得の増大という目標を掲げ、単位JAが自由に活動できるよう、監査権限の廃止など全中の指導力を弱めたい意向だ。
一方、同じ農家所得の増大を目指した2004年の農協法改正では、経済事業改革に向けた全中のリーダーシップが必要だとして指導権限を強める見直しを行い、併せて監査も全中に集約した。
目的は同じだが、10年程度で結論は正反対となっており、同省には納得いく説明が求められそうだ。
西川公也農相は、単位JAに対する全中の監査権限をなくし、公認会計士の監査を導入するのが望ましいとの考えを示している。
全中監査は、単位JAの会計と業務の両面を検証し、経営指導の要となるもの。
それを廃止して全中の指導力を弱め、単位JAの積極的な事業展開を促し、農家の所得増大に結び付けるとの主張とみられる。
ただ、農水省は04年の農協法改正で、全中の指導力を強めるという結論を出していた。
同省は02年、有識者による「農協のあり方についての研究会」を設置。
主に経済事業改革をめぐって議論し、研究会の報告書では改革理念の一つに、今回の農協改革と同様「農業者の所得の増大」を掲げた。
報告書では、単位JAの経済事業の強化をはじめとする改革の推進には「全中が強力なリーダーシップを発揮すべき」と明記。
これを基に04年に農協法を改正し、各県の中央会がJAに行う経営指導などの基本方針を全中が作ることを定めるなど、全中の指導力を高める内容になった。
西川農相は、現在の中央会制度をつくった1954年当時1万を超えていた単位JA数が現在は700を切り、単位JAが独り立ちしていることから、全中が監査権限を持ってJAへの指導を進めるといった役割は終わったと主張する。
ただ、04年の農協法改正時もJA数はすでに約900に減っていた。
これが700を切ったからといって、全中の監査を廃止して指導力を弱めるという対応を大きく転換させる情勢変化があったとは考えにくい状況だ。
自民党が農協改革をめぐり20日に開いた会合では議員から、全中監査の廃止がなぜ農家の所得増加につながるのか、説明を求める声が同省に対して相次いだ。
同様の疑問はJA関係者の間でも強い。
自民党は同省に対して、今後の議論で回答を示すよう求めている。
・指導力強化 言及せず 中央会関連資料に不満の声 農水省 都合悪い情報触れず
与党で本格化した農協改革をめぐる議論で、農水省の説明に不満の声が出ている。
同省はかつて単協の経済事業強化にはJA全中の指導力強化が必要として法改正をしたが、こうした経緯に触れることはない。
政府は今回、単協の経済事業強化という当時と同じ目的を掲げながら、真逆の全中の監査・指導権限廃止に意欲をみせているだけに、「都合の悪い情報隠し」と受け取る向きが少なくない。
農協改革をめぐり自民党の本格議論の皮切りとなった20日の農協改革等検討プロジェクトチーム(PT)では冒頭、農水省が用意した「農協をめぐる情勢」と題した資料を使い、農協の事業の概要やこれまでの農協改革の経緯を説明した。
農協改革をめぐっては同省の有識者会議「農協のあり方研究会」は2003年、単位JAの経済事業の強化には全中の強力なリーダーシップが必要とする報告書をまとめた。
これを踏まえて同省は04年に全中の指導力を強化する農協法改正を行っている。
この日の資料は、この研究会報告書や同法改正の説明にもページを割いたが、柱だったはずの全中に関する記述はすっぽり抜け落ち、同省幹部による口頭説明でも触れられなかった。
一方で農協中央会の監査に関して同省幹部は「1996年の法改正で信金などに公認会計士監査が義務付けられた時に農協についてもどうするか、金融庁との関係で大議論があって、最終的にとりあえず全中監査ということで決着を見た」と強調。
全中監査はあくまで暫定措置であるかのような説明をした。
農林議員は「農協改革は今後の農政の行方を左右する大事な問題。都合のいい情報だけを出されても公平な議論ができない」「全中監査廃止という結論に誘導しようとしていると思われても仕方がない」などと同省への不満を募らせている。
というもの。
クダクダだな。
想像はついていたが・・・
農水も政府も、長期を見ずに、その場限りの計画を立ててきた結果だ。
内容は以下の通り
農協改革をめぐり、農水省のJA全中に対する姿勢が大きく転換している。
現在の改革論議で同省は、農家所得の増大という目標を掲げ、単位JAが自由に活動できるよう、監査権限の廃止など全中の指導力を弱めたい意向だ。
一方、同じ農家所得の増大を目指した2004年の農協法改正では、経済事業改革に向けた全中のリーダーシップが必要だとして指導権限を強める見直しを行い、併せて監査も全中に集約した。
目的は同じだが、10年程度で結論は正反対となっており、同省には納得いく説明が求められそうだ。
西川公也農相は、単位JAに対する全中の監査権限をなくし、公認会計士の監査を導入するのが望ましいとの考えを示している。
全中監査は、単位JAの会計と業務の両面を検証し、経営指導の要となるもの。
それを廃止して全中の指導力を弱め、単位JAの積極的な事業展開を促し、農家の所得増大に結び付けるとの主張とみられる。
ただ、農水省は04年の農協法改正で、全中の指導力を強めるという結論を出していた。
同省は02年、有識者による「農協のあり方についての研究会」を設置。
主に経済事業改革をめぐって議論し、研究会の報告書では改革理念の一つに、今回の農協改革と同様「農業者の所得の増大」を掲げた。
報告書では、単位JAの経済事業の強化をはじめとする改革の推進には「全中が強力なリーダーシップを発揮すべき」と明記。
これを基に04年に農協法を改正し、各県の中央会がJAに行う経営指導などの基本方針を全中が作ることを定めるなど、全中の指導力を高める内容になった。
西川農相は、現在の中央会制度をつくった1954年当時1万を超えていた単位JA数が現在は700を切り、単位JAが独り立ちしていることから、全中が監査権限を持ってJAへの指導を進めるといった役割は終わったと主張する。
ただ、04年の農協法改正時もJA数はすでに約900に減っていた。
これが700を切ったからといって、全中の監査を廃止して指導力を弱めるという対応を大きく転換させる情勢変化があったとは考えにくい状況だ。
自民党が農協改革をめぐり20日に開いた会合では議員から、全中監査の廃止がなぜ農家の所得増加につながるのか、説明を求める声が同省に対して相次いだ。
同様の疑問はJA関係者の間でも強い。
自民党は同省に対して、今後の議論で回答を示すよう求めている。
・指導力強化 言及せず 中央会関連資料に不満の声 農水省 都合悪い情報触れず
与党で本格化した農協改革をめぐる議論で、農水省の説明に不満の声が出ている。
同省はかつて単協の経済事業強化にはJA全中の指導力強化が必要として法改正をしたが、こうした経緯に触れることはない。
政府は今回、単協の経済事業強化という当時と同じ目的を掲げながら、真逆の全中の監査・指導権限廃止に意欲をみせているだけに、「都合の悪い情報隠し」と受け取る向きが少なくない。
農協改革をめぐり自民党の本格議論の皮切りとなった20日の農協改革等検討プロジェクトチーム(PT)では冒頭、農水省が用意した「農協をめぐる情勢」と題した資料を使い、農協の事業の概要やこれまでの農協改革の経緯を説明した。
農協改革をめぐっては同省の有識者会議「農協のあり方研究会」は2003年、単位JAの経済事業の強化には全中の強力なリーダーシップが必要とする報告書をまとめた。
これを踏まえて同省は04年に全中の指導力を強化する農協法改正を行っている。
この日の資料は、この研究会報告書や同法改正の説明にもページを割いたが、柱だったはずの全中に関する記述はすっぽり抜け落ち、同省幹部による口頭説明でも触れられなかった。
一方で農協中央会の監査に関して同省幹部は「1996年の法改正で信金などに公認会計士監査が義務付けられた時に農協についてもどうするか、金融庁との関係で大議論があって、最終的にとりあえず全中監査ということで決着を見た」と強調。
全中監査はあくまで暫定措置であるかのような説明をした。
農林議員は「農協改革は今後の農政の行方を左右する大事な問題。都合のいい情報だけを出されても公平な議論ができない」「全中監査廃止という結論に誘導しようとしていると思われても仕方がない」などと同省への不満を募らせている。
というもの。
クダクダだな。
想像はついていたが・・・
農水も政府も、長期を見ずに、その場限りの計画を立ててきた結果だ。