話題のカズオ・イシグロ作品の中から 遠い山なみの光 を読んでみました。
「わたしを離さないで」に続き、イシグロ作品2作目です。
あらすじ・・・・(「BOOK」データベースより)
故国を去り英国に住む悦子は、娘の自殺に直面し、喪失感の中で自らの来し方に想いを馳せる。
戦後まもない長崎で、悦子はある母娘に出会った。
あてにならぬ男に未来を託そうとする母親と、不気味な幻影に怯える娘は、悦子の不安をかきたてた。
だが、あの頃は誰もが傷つき、何とか立ち上がろうと懸命だったのだ。
淡く微かな光を求めて生きる人々の姿を端正に描くデビュー作。王立文学協会賞受賞作。
「わたしを離さないで」はイギリスの物語だったのですが、こちらは日本の長崎からイギリスへと舞台が行き交います。
長崎では、主人公のお腹に第一子がいる時代、イギリスではその後生まれた腹違いの第二子がすでに成人して登場します。
四半世紀位時を経た、長崎とイギリスを行ったり来たりしている設定。
戦後間もなくの日本における、戦争の爪痕、社会の不条理、男女の差別とそれぞれの生き方問題・・・
様々な形でそれらが問題定義され、四半世紀の時を経たイギリスにおいても、当時の悪夢に苦しめられる主人公の姿。
日本で結婚して身ごもっていて、そこそこ幸せに見えた主人公が
どうしてイギリスに渡り、別の結婚をすることになってしまったのか?
肝心かなめの部分が描かれず、想像力で読み取るしかないのですが
その不思議さとはかなさが、イシグロテイストなのでしょうか?
雲をつかむようなストーリーですが、さらにまた違う作品も読んでみたくなる魅力がありました。
「わたしを離さないで」に続き、イシグロ作品2作目です。
あらすじ・・・・(「BOOK」データベースより)
故国を去り英国に住む悦子は、娘の自殺に直面し、喪失感の中で自らの来し方に想いを馳せる。
戦後まもない長崎で、悦子はある母娘に出会った。
あてにならぬ男に未来を託そうとする母親と、不気味な幻影に怯える娘は、悦子の不安をかきたてた。
だが、あの頃は誰もが傷つき、何とか立ち上がろうと懸命だったのだ。
淡く微かな光を求めて生きる人々の姿を端正に描くデビュー作。王立文学協会賞受賞作。
「わたしを離さないで」はイギリスの物語だったのですが、こちらは日本の長崎からイギリスへと舞台が行き交います。
長崎では、主人公のお腹に第一子がいる時代、イギリスではその後生まれた腹違いの第二子がすでに成人して登場します。
四半世紀位時を経た、長崎とイギリスを行ったり来たりしている設定。
戦後間もなくの日本における、戦争の爪痕、社会の不条理、男女の差別とそれぞれの生き方問題・・・
様々な形でそれらが問題定義され、四半世紀の時を経たイギリスにおいても、当時の悪夢に苦しめられる主人公の姿。
日本で結婚して身ごもっていて、そこそこ幸せに見えた主人公が
どうしてイギリスに渡り、別の結婚をすることになってしまったのか?
肝心かなめの部分が描かれず、想像力で読み取るしかないのですが
その不思議さとはかなさが、イシグロテイストなのでしょうか?
雲をつかむようなストーリーですが、さらにまた違う作品も読んでみたくなる魅力がありました。
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